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コメディ・ライト小説(新)
- Re: 強きおなごになるのじゃ! ( No.2 )
- 日時: 2020/11/17 15:26
- 名前: ぶたの丸焼き ◆ytYskFWcig (ID: taU2X.e0)
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「姫様、お待ちください!」
「待たないも~ん」
従者たちにあかんべえをするこの国の第十ニ皇女、丹 桜綾。長い赤紫の髪を風になびかせ、深い紫の瞳はキラキラと輝いている。
桜綾とその従者は、しばらく庭園でおいかけっこをしていた。が、すぐに桜綾に撒かれてしまい、従者はため息をついた。
「姫様ったら、また翠蘭様のところへ行ったのかしら?」
「そのようですね」
「行くならお付の者を連れていってくださいとあれほど……。
言っていても仕方無いわね。翠蘭様へ鳩を飛ばしましょう。早く!」
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「ふぅ。うまく逃げられたみたいね」
桜綾は息をついた。庭園の木々の間をすり抜け、抜け道を通ると、森に出た。
「豪豪~!」
桜綾の声がこだました。
ガサガサガサッ
木々の葉っぱが擦れる音がした。
ガサッ
緑の葉っぱと共に、少年が降ってきた。
子豪は桜綾の幼馴染み。幼い頃からよく王宮を脱け出していた桜綾は蘇芳湖のほとりで子豪と出会った。
「よう、子綾。今日は遅かったな」
ニヤニヤしながら子豪が言う。
子豪はもう紅染めの儀を終えていて、髪は真っ赤に染まっている。少しつり上がっている意地悪そうな目は、、橙色に光っている。
「ちょっと手こずっちゃってさ」
えへっと桜綾は笑った。
「じゃ、行くか」
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