プロローグこの地方に昔からある、とても有名な伝説。『静謐のペンダント』。それは、強大な力を有していると伝えられてきた。「何のために?」そんなの、誰だって知らない……いや、''彼女''は知っている。……え?語り手の僕が知っているって?僕は「何のために有しているのか」じゃなくて「彼女がその秘密を知っている」ことを知っているのさ。『静謐なペンダント』の所有者で有り、その秘密を知っている者──────ミアール・シノ