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コメディ・ライト小説(新)
- Re: __今、染まってしまえば、本当に成れそうで【改訂版】 ( No.16 )
- 日時: 2020/12/07 19:34
- 名前: 真朱 (ID: YAHQda9A)
#15 「部活」
帰り道。
今日は初々しい高校1年生達が、列を作って下校しており、何だか仲睦まじそうであった。
何故かと言うと、。1年生はまだ部活が始まっておらず、6時間目で普通に下校となったからだ。部活が始まるのは、だいたい1週間後ぐらいらしい。
そして、稔川の沿道にはたくさんの生徒達。今日の稔川は、穏やかであるからか、喋りながら横目で川を見る生徒が何人か居た。
「そう言えば、部活は何にすんの?」
「部活?」
夕日が顔に当たって眩しい、そんな時に陽和は音を出した。
「まだ、決めてないけど…。」
「えぇ〜、まだ決めてないの?高校生はしっかり意思を持たないと!」
「へぇ。んで…陽和はどうなの?」
私が話を持ちかけると、彼女は自信満々に口を開いた。
「決まってんじゃん、バレー部って。5年間の伝統は崩さないよ。そんで_____」
彼女は5年間____小学4年からバレーボールを続けている。きっかけはテレビで見たバレーボール女子世界選手権であり、最近は『バレーボール専門雑誌』と言うものにハマっているらしく、新聞のバレー特集も尽かさずチェックしているらしい。…それなのに、それなの…に。私は____
「紅優?」
「えっ、何?」
少しビクッと身震いを立てた。
辺りを見回すと、横には陽和。景色。…ただのいつも通りの風景だった…。
「ボーッとしてたよ?」
「あ、ごめん…。」
私は軽く会釈をする。
その後、彼女は話しの続きを話し始めた。
「いやぁ、さっきの話の続きなんだけど、紅優は文化部が良いんじゃないかなって思うんだよね。ほらっ、吹部とかコーラスとかさ!」
「あー。うん、そっか…。」
________陽和も、紅虹も…義姉さんも。自分の夢を持っているのに。
私だけ将来を決める事が出来ない。
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