コメディ・ライト小説(新)

Re: 〜極上の薬草士〜リリシアが最強に至るまで ( No.1 )
日時: 2021/01/01 21:28
名前: レン (ID: OYJCn7rx)

私はこの雑貨屋兼カフェに来てくれた人には幸運魔法をかけるようにしている。
正確に言うと、ローレアに幸運魔法をかけてもらってる。
私も何かしないと申し訳ないから、
お客さんが注文してくれた食べ物に幸運の味醂ジェールをかけているけど…
やっぱり申し訳ない。
この思いを口に出すとローレアに叩かれる。


「何言ってるの!リリシアが作るジェール、すごすぎだよ!
幸運の味醂ジェールなんて聞いたことない。
もっと自分に自信を持って!」


ローレア…
気を使ってくれてるんだね。






「リリシア!リリシア!おーい!」


ん?


「お客様が来ているよ!早く出迎え!」

「ごめんごめん。」




「いらっしゃいませ。外は寒いですね。
ブランケットをお持ちしますのでそちらの椅子に腰掛けて少々お待ちを。」


「はあ。」


茶色いカゴからブランケットを取り出そうとしたら、
ローレアがひそひそ声でこう言った。


「ブランケットは私がかけるからリリシアは飲み物の対応!」



ローレア曰く、接客は私の方が上手らしい。
ローレアは極力私に接客をやらせるようにしている。
ブランケットより飲み物の方が接客に近いからかな。
私はローレアの方がキビキビしていて接客が早いと思うのだけど…

言い忘れちゃったけど、
私たちの店ではお客様に飲み物を無料で出している。
お客様に好みの飲み物を調合するのも私の仕事!



「お客様、お好きな飲み物などございませんか?」



「エッ!」


「どうしたのですか。お好きな飲み物など…」


「なんでも頼んでいいのですか。」


「もちろん。」



「…じゃあラベンダー風味コーヒーブラック砂糖微量で。」


「了解いたしました。」


「お客様、お目が高いですね。」
「ラベンダー風味コーヒーは上流階級の飲み物ですからね。」


「ラベンダー風味コーヒーは出せないと?」



いけない。誤解させちゃった。



「いえ。もちろんお出しできますよ。」

「少々お待ちください。」


私は急いでラベンダー風味コーヒーをブレンドしに行く。

ラベンダー風味コーヒーにはどんなジェールが合うかなあと考えながら。