コメディ・ライト小説(新)

Re: もう一度。 ( No.4 )
日時: 2021/01/11 14:04
名前: ∴夏みかんの妖精 (ID: f.iAZwEP)

第1話




『????』




____ここはどこだろうか。とても暗くて、不気味な場所。



目覚めた私は私は冷たいコンクリートの上に寝ていた。もしかしなくても、ここは夢の中だ。あのあと、寝てしまったのだろう。

そうだ、少し歩いてみよう。そう考え、私は歩き出した。ひたひたひたと、コンクリートに足音が響く。この音も合わさって、私の足は感じているであろう感覚よりもずっと冷たい。それでも何かあるかもしれない、と歩き続けた。



____


「あれ?__誰かいるのかな。」

少し歩いた先に、女の人のような人がいた。暗めのピンクブラウンのロングヘア、そしてノースリーブの白いワンピースを着ている。3月になり、暖かさも増してきたからといって、ノースリーブは流石に寒いと思う。

「見てるだけで寒くなってくるなぁ…。」

ただの独り言だったのに__女の人は何を思ったのかこちらを向いて、近づいてきた。輪郭はハッキリとしてきたのに、顔だけがぼやけて見えない。

もしかしなくても怒らせた…?

そう思うと、女の人はすれ違い様に言った。


「未来は、変えられる。」


_________

____

_ピピピピピピピ…




頭上からアラームの音がする。やっと現実に帰ってこれたような感覚がした。

__あれ、アラームなんて掛けてたっけ?それに、朝日が眩しい。寝たのは正午過ぎくらいだったのに…?寝ぼけてんのかな。

それにしてもやけにリアルすぎる夢だった。本当に寝ちゃってたんだなぁ。と呑気なことを考えて起き上がった矢先、後頭部に違和感がある。


なんだか、髪の毛が重い。


…実は卒業の1週間ほど前、未練を断ち切るような決心で髪を切りに行った。____忘れられてない、未練たらたらだろうとは突っ込まないで欲しい。__そのお陰で私は髪の毛が軽くなったというのに、何故?

部屋に置いてあるドレッサー(的なもの)で確認してみる。すると、驚きの光景が広がっていた。えっと……この言い方では何か誤解を生むかもしれないけど__


髪が、ある。前までおさげにしていたくらいの髪が。


しかも、パジャマに着替えた姿だった。……制服のままで寝ちゃったんだとおもっていたけど早着替えでもしたのだろうか。

正午くらいの状況と今の状況が違いすぎて、混乱が止まらない。…というか、今は本当に卒業の日なの??

机の上のスマホを起動させて、今は何時なのか確認してみる。


「えっ___嘘…?!なんで…?」



その日時には見覚えがあった。ずっと鮮明に覚えている。今日は__





南くんが、転校してくる日。



第1章『中学2年生』