コメディ・ライト小説(新)
- Re: 何でも解決!探偵天才少女!! ( No.2 )
- 日時: 2021/06/29 16:51
- 名前: ユリ ◆XBSA37v.sg (ID: HAhG.g1E)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=13069
もう一度の訪問
今日は夏休み二日目――七月二日。
夏休みは、あの学校は特別で、一か月十七日間あります。
あの学校=私が通っている学校、っていうのは分かりますよね?
私が通っている学校は中高一貫校。名前までは言いませんけど。
そして……。朝の十時ごろ、もう一度、沖野さんが訪ねて来ました。
今は部屋に案内して、私は沖野さんにお茶を運んでいる所です。
ガチャ。
ここは、いつもと変わりない自分の部屋。
だけど、クラスメイトがいるというだけで、私の部屋じゃあ無いみたいだ。
私は、友だちが嫌いだった。
そう、幼稚園までは、普通に友だちと仲良くしていた。
だけど……。小学校の頃、仲間外れにされたり、いじめられたりした。
それを先生は気づきやしない。
私が報告しても、いつまでもいつまでもクラスメイトはいじめをしていない、と否定した。
そうして結果は私が悪者呼ばわり。クラスメイトを悪者に仕立てようとした悪人とされた。
徐々に私は小学校を休むようになった。
(もう、あんなところには行きたくない!!)
と心に言いながら。
そのまま私は家で勉強して勉強していつまでたっても勉強したり、家で遊んだりした。
そのおかげか、すごい有名校に受験し、受かることができた。
小学校は嬉しかったのだろう、おめでとうございますと何度も何度も電話してきた。
それでも私は、小学校の利益になることを許せなかった。
いじめをした奴を、許せなかった。
だから、電話がきたたび、暴言を吐いた。
卒業アルバムには、私の顔は乗せられることはなかった。
だって、私が一切学校に行かなかったんだから。
けれども、学校に対してのメッセージは書いたので、乗せられた。その文章を読み上げる。
「私は、この学校で何年も何年もいじめを受けられてきました。
先生は相手にもされず、屈辱に耐えて来ました。
そして、学校にいっさい行かないようになり、家で勉強をしました。
ですので、学校が鼻高々になっているのには許せません。
こんなバカ校に、行かない方が良いと思います。」
というメッセージを書いた。
結果、その学校には一ミリたりとも生徒が来ないようになった。
ざまぁみろ、って感じよね。
「えっと…………鷹觜さん、大丈夫?そんな所で止まって」
私は沖野さんに呼ばれ、ハッ、とする。
「ええ、大丈夫。あ、お茶をどうぞ」
私は、沖野さんの前にお茶を置く。
「ありがとう。そして、チャイムを鳴らした時にも言ったけど、要件は……」
「分かっているわ。勉強を教えてほしいのよね。そしてもう一人……。垳田さんにも、教えてやっても欲しい、ってことよね」
私は、沖野さんがまだ言ってなかった内容まで言う。そうしたら、沖野さんはびっくりし
た顔になった。
「え、そうだけど……。言ってないのに、すごいね。さすが、エリートだね。でも、私はあの学校のビリ中のビリの……。一番下から二位なのよ。一番下は裕斗でね……」
沖野さんは言う。
今、私は多分、びっくりした顔になっているだろう。
だって、そんな数字聞いたことも無い。
「や、やっぱり驚くわよね……。ごめんなさい、私も学力を上げたいと思っているんだけど、やっぱり勉強してもダメダメで……」
うん、多分勉強の仕方よね……。まずはそこからか。
「なら、私が夏休みは手伝ってあげる。学校中は土日だけだけど。それでいいならいい」
私が言うと、沖野さんが顔を輝かせる。
「本当!?ありがとう!!それで、裕斗は……」
げげっ!!!あのめんどくさい人かぁ。
「しょうがない、良いよ」
私は了解する。
「本当にありがとう!そ、それでね。裕斗には言ったとは言えないことなんだけど……。実は、裕斗は鷹觜さんのこと……。裕斗は、鷹觜さんのこと、好きなんだよ!!」
「えぇええぇええええええええぇえ!?!?!?」
私の家はお屋敷みたいって言われている。
そして今、私はそのお屋敷より大きい声を出してしまった。
うぅ、お母さんに怒られる……。
「え、えーっと、鷹觜さん、大丈夫?まぁ、そういうことでね、実は私と裕斗、鷹觜さんと一緒の小学校なの。だから、鷹觜さんのこと、知ってるんだよね。私と裕斗は別にいじめてないし、鷹觜さんのこと尊敬してたんだけど」
はぁ……。でもさぁ、いや、でもでも。
「なぜ、尊敬していたの?」
「ああ、実はね……。鷹觜さんをいじめていた人たち、プロのいじめグループなんだよ。それで自殺した人、いっぱいいるけど、警察は相手にもしなくて。なのに耐えていたから、すごいなって」
そういうことですかぁ……。心が強い体だったのかな。
「あと、顔が可愛いからさぁ。裕斗はそれで一発!!笑っちゃうよ~」
沖野さんが言いながら笑う。
でも、なんか違和感がする気がする。まぁいいや。