コメディ・ライト小説(新)

Re: 何でも解決!探偵天才少女!! ( No.4 )
日時: 2021/06/29 17:01
名前: ユリ  ◆XBSA37v.sg (ID: HAhG.g1E)
参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no

落下する

ピコン。
返信がきた音。
今、送ったのに返信速すぎない!?
「あ、裕斗だ。すぐ行くって。窓開けて?うわ、その方法で来るのかよ」
何についてのひとりごと?
と思ったら窓を開けて。そうすると相手の方も窓を開けていて。
「い、よいしょ!」
うわわわあぁあ!?
まず、男子の上半身が窓から身を乗り出していて。
そして、男子がこっちの窓を掴んで、体をそっちにやって。
それで下半身もやった。
男子とは、垳田さんのこと。
いや、この方法でいつも来ているの?いや、頭のネジ、外れてない?
まぁ、あっちの部屋とこっちの部屋、すごい近いけど。
ん?あら、ずり落ちて??大丈夫だよね。
「うわわわぁあああああぁああ!!!」
あ、絶体絶命になってる。
下半身を乗り出すのが速すぎて、上半身と下半身がずり落ちた~。
って、やばい系じゃん!!
今にも手を沖野さんの部屋の窓から離しそうだよ?

あ、沖野さんが手を掴もうと……。ダメだよ!!その方法は!!!!
「ダメよ、沖野さん。掴む前に垳田さんが落ちるわ」
今、沖野さんは掴まって、って感じに腕をのばした。
でも、そうすると一度垳田さんが手を放さなければならない。
そうすると、先に垳田さんが落ちるってわけ。
仮に手を掴めたとしても、沖野さんも一緒に落下するだけ。助けたいのはわかるけど。
「なによ、夏希!裕斗が落ちてしまうじゃない!!」
幼なじみだから助けたいっていう気持ちは、分かるけどさぁ。
垳田さん、助けないと。
「もう、いい!!裕斗、掴まって」
あ、やっちゃった。
「お、おう」
返事だけは良い垳田さん。いやいや、掴んじゃダメだよ!!
バシッ!!
掴まる音がした……。と思ったら!!
「うわああああああぁああ!!」
すれすれで、垳田さんが落ちた。
しょうがない、助けてあげますよ!!もう、感謝しなさい。
「裕斗ぉ!!」
いや、叫んでないで助けろよ!!
そう思いながら私は飛び降りる。
そして先に着地。
私の上から落ちてくるはずだよね。
バフッ!!
はい、キャッチしましたぁ~。
(みなさんはなぜ後から落ちたのに先に着くの?と思うでしょうが、私は荷物を背負っていたので重くなり、先に落下しました。)
「た、鷹觜!」
いや、驚かないで。先にありがとう、ですよね?頭、この落下で壊れちゃった?
うん、頭のネジ、探してあげようか?
「お、おろせよぉ!!」
あ、持ったままだった。そういえば……。
「あのね、普通お礼を言うでしょ?礼儀ってものを知らないの??もう一回三階から落とそうか??」
ウググッ、と顔で表現した後、しょうがねぇなあ、という感じを表現する垳田さん。
いや、あなたが悪いんでしょ!っていうか、重いから下ろすわよ。
ドサッ!!
「痛ってぇー。鷹觜、いきなり下ろすんじゃねえよ!!」
あ、垳田さんをいきなり落としちゃった。
でもこれくらいなら大丈夫でしょ。
そんな弱くないだろうし。
その時、ガチャ、とドアを開ける音が。
「裕斗、大丈夫??」
すごい心配しているのはわかりますが、垳田さんの頭のネジを探してあげてください。
「お、彬!!いや、ギリギリセーフだよ~。大丈夫、大丈夫、全然痛くない!!」
いや、垳田さん、さっきまで超痛がっていましたよね?
しかも、ギリギリセーフで済んだの、私のおかげなんですけど、そこのお礼は?
お礼目当てでやったわけじゃあないけど、普通お礼するでしょ。
もうこれから垳田さんに勉強をすごいさせようかな。
ん~、一年から……。どうせなら高一ぐらいまでやるか。
「垳田さん、沖野さん。あのやり方は、絶対やっちゃだめよ。今回でちゃんと学んだかな?」
「「はい!!」」
勉強……。沖野さんと垳田さんに教えるのは、大変そうね……。