コメディ・ライト小説(新)
- Re: Chimera Social withdrawal ( No.10 )
- 日時: 2021/08/23 13:54
- 名前: 花桜咲 (ID: 7VvLld12)
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星来と世来。
呼び方はセイとセラで。
「あれ? 我、言わなかった?」
大切なことはちゃんと言えよな。
「えへへー。ごめんねー。」
セイはそう言って、
無防備な天使のような笑顔を向けてくる。
天使ってどんなのか知らないけど。
でも、そんな笑顔を向けられたら
許すしかないだろう。
どちらかというと、さっきまでの話はなかったかのようにしてしまう笑顔。
僕からすると美しい呪いの笑顔か?
そんなことは、どうでもいい。
「え、…次からは気をつけろよな。」
「あと、今日中にキメラのメンバーが集まるから。」
ふわふわ~なセイに付け足すように、
しっかりもの? のセラが言う。
キメラ………
あぁ、うん。
「きょーくんは帰らなくて大丈夫なのー?」
セラが言う。
今日は始業式の日で、お昼までに家に帰ることになってるから親が心配するんじゃないのかとか心配しているのだろう。
まぁその心配はいらない。
「ん、親いないから。」
軽い感じで返事をしておこう。
「それは知ってるけど。」
セラがそういった。なんで知っているんだ?
「なんで知っ……」
「だってー昨日調べたもーん。」
僕が質問しようとしたのを遮るように、セイが言う。
昨日、徹夜で調べていたのは、僕たちのことだったのだろうか?
おいおい、個人情報じゃねぇか。
「ついでに言うとー、キメラ全員親いないから。」
あっそう………
僕には関係ないんだろうけど。
「あっ! やっほーセキセイ!」
セラがドア(があったはずの場所)を向いて、
誰かに声をかける。
一人の男子が立っていた。
大きめの帽子を深くかぶって、マスクをつけている。
表情はわからないが、あれじゃまるで不審者だ。
「二人ははじめましてかなー?」
………………。
不審者にはあったことはありません。
「僕、リョクオウセキセイ、よろしく。」
リョクオウセキセイさん。
漢字、どうやって書くんだろう?
後でセイに聞くと、緑黄 赤青と書くらしい。
「オレは東堂 恭也。よろしく。」
とりあえず、このドアが壊れた教室からは移動することになった。ついでに、セイがドアを修理するそうだ。
何もかもが撤去されていて気づかなかったけれど、
コンピューター室だったそうで。
隣の部屋に移った。そこは普通の教室でした。
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