コメディ・ライト小説(新)
- Re: Chimera Social withdrawal ( No.30 )
- 日時: 2021/08/29 15:14
- 名前: 花桜咲 (ID: 7VvLld12)
3
朝起きたらみんなが教室にいなかった。
いや、みんながいないんじゃない。我だけがいるんだ。ここはどこだろう。教室にいるわけではなかった。
誘拐されるのは明日の予定だったはず。
セラの未来ヨミは未来のことをよむから、もちろん予定が早まったりするよね。
それにしてもこの部屋には何もないな。このセイ様をなんだと思っているのだ。失礼な誘拐犯め。我はガラクタか?
「まぁそのうち助けに来るでしょー。
あのメンバーなら作戦通りに行けば大丈夫。」
誰もいない。何もないこの部屋でボソリと呟く。
窓もなくて今が何時かすらもわからない。
助けに来る時間もわからない。
ここがどこかもわからない。
もしかしたら助けに来てくれないかもしれない。
拐犯が一人だったらいいけど。
それだったら我がフルボッコにしてやる。
信じてるよ………暇だからさっさと助けに来てよね。
・・・・・
背中が痛い。
昨日からここに泊まることになって……
旧校舎の保健室はベットが4つで………
誰か寝るかって話になって………
女子たちが「レディーファースト」だって……
女子怖えー
結局男子たちは床に寝ることになった。
それで起きたらこの有様。
眠い……ちゃんと寝たんだけどな……
久しぶりに寝たわ。
「おはよーつゆつゆ。」
俺のことをつゆつゆと呼ぶのは撃摩ですな。
「おはようございます。撃摩さん。」
「おいおい、その他人形な敬語やめろよな。
こっちのペースが狂っちまう。」
敬語じゃないと俺のペースが狂うんですけど
撃摩みたいなキャラは明るくて尊敬するけど
ある意味苦手なんだよ…
ガラガラガラッ
突然ドアが開いた。
「わお。」
恭也が言った。
いつの間に起きていたんだこの人。
ドアから入ってきたのはクロだった。
「どうしよう!!!
セイがいなくなっちゃったよぅ!」
クロの大きな瞳からは大粒の涙がこぼれていた。