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コメディ・ライト小説(新)
- Re: 幻想エリュシアプリズン【ストーリー始動】 ( No.9 )
- 日時: 2021/09/29 23:32
- 名前: 雪見餅 (ID: 0LEStScZ)
6話 本当の解放
月音には悪い事をしたと思っている。
無理矢理住所を言って貰ったし、俺の勝手な都合で不幸な目に会わせてしまう。
「ここか……。」
不知火家。
まぁまぁ遠い場所だったから、かなり時間が掛かった。
俺は誓約の雷魔、透。
きっと今回も上手くいく筈だから。
「地下室はこっちか。えっと……。」
地下室への階段を急いで降りる。
すると、1つの牢獄に酷い傷の少女が横たわっていた。
まだちゃんと息はある。
早く、外に連れ出してしまおう。
何とか上手く外に連れ出して、安全な所まで運んだ。
「あ……」
「全く、眠り姫か何かなのか?」
「どう……して」
どうしてか、ただ単純な事なんだけどな。
そんな事も分からなくなったのか。
「月音を守るのが俺達ギルドだからな。」
そう自慢気に言うと、月音はニコッと微笑んでくれた。
ちゃんとこいつも、笑えるんだな。
「月音……。俺の、俺だけの"お姫様"になってくれないか?」
「お姫様……?」
「まぁ、簡単に言えば月音の事が好きだ。だから、付き合おうぜって話。」
俺は、ゲームじゃなくて、現実世界で好きな人に告白したかった。
ずっと、すっと隠していたんだ。
この言葉もちゃんと選んだ。
「ふふっ……いいよ」
『これがもし、運命ならば神様に感謝します』
『私達を出会わせてくれて、ありがとう』
もしもまたあの世界に、あの場所に戻れるのなら
また、淡い幻想を_____________
第1章 「永遠の純白」完結
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