コメディ・ライト小説(新)
- Re: 閻魔の娘が人間界を観察するそうです。 ( No.6 )
- 日時: 2021/10/02 17:29
- 名前: 柊 (ID: r306tAcU)
お久し振りの更新。
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第6話 『真面目にやりましょう』
慎が衝撃を受けた翌日。
今日も慎はクラスメイトに囲まれていた。
慎はそれに受け答えしながら心の中で瞑想していた。
「……(どうしたものか…まずは最近の人間界について聞けば良いのか?)」
慎はそう考え、クラスメイトに聞くことにした。
ようやく本来の目的にありつける。
「なぁ、今人間界はどんな風になっている?」
「えっ?慎さん急にどうしたの?」
クラスがざわざわと騒がしくなる。
慎は、聞き方が悪かったか!?と焦る。
しかし、そのざわめきは直ぐに止むことになる。
「お前ら、席に着け」
担任の洋である。
いつ通り爽やかな笑顔で眼鏡をくいっ、と手で整えている。
生徒達は急いでそれぞれの席へと向かっていく。
慎は心の中でこう叫んだ。
「(タイミング考えてくれぇぇぇぇぇぇぇぇぇ)」
◆
ホームルームも終わり、慎は仕方なく光に聞くことにしたのか教室を出て、隣のクラスへと向かう。
「光はおるか?」
慎は光のクラスメイトに聞くが、変な目で見られる。
変な目というか、哀れんでいるようだ。
「光はー今お休みですよぉ」
そこに派手な髪色の女子生徒が現れ慎にそう告げる。
「そうか、ありがとうな」
慎は笑顔でそう言うと元来た道を引き返す。
すると、廊下の向こうから光がとことこ歩いてきた。
「光!おはよう!休みじゃなかったのか?」
「慎さん、おはようございます。あは…寝坊しちゃって………」
光は苦笑しつつ、寝癖が付いた髪を撫でた。
「直してやろうか?」
慎はその様子を見ながらそう言って光の頭を撫でる。
すると、光の髪はみるみるサラサラになっていった。
光は目を輝かせた。
「流石慎さんっ!ありがとうございますっ!!」
「例は要らん」
慎はそう言って笑いつつ、何か忘れてるな。と思うも、どうでも良いか。と思考をやめた。