コメディ・ライト小説(新)

Re: 閻魔の娘が人間界を観察するそうです。 ( No.6 )
日時: 2021/10/02 17:29
名前: 柊 (ID: r306tAcU)

お久し振りの更新。
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第6話 『真面目にやりましょう』


慎が衝撃を受けた翌日。
今日も慎はクラスメイトに囲まれていた。
慎はそれに受け答えしながら心の中で瞑想していた。
「……(どうしたものか…まずは最近の人間界について聞けば良いのか?)」
慎はそう考え、クラスメイトに聞くことにした。
ようやく本来の目的にありつける。
「なぁ、今人間界はどんな風になっている?」
「えっ?慎さん急にどうしたの?」
クラスがざわざわと騒がしくなる。
慎は、聞き方が悪かったか!?と焦る。
しかし、そのざわめきは直ぐに止むことになる。
「お前ら、席に着け」
担任の洋である。
いつ通り爽やかな笑顔で眼鏡をくいっ、と手で整えている。
生徒達は急いでそれぞれの席へと向かっていく。
慎は心の中でこう叫んだ。
「(タイミング考えてくれぇぇぇぇぇぇぇぇぇ)」



ホームルームも終わり、慎は仕方なく光に聞くことにしたのか教室を出て、隣のクラスへと向かう。
「光はおるか?」
慎は光のクラスメイトに聞くが、変な目で見られる。
変な目というか、哀れんでいるようだ。
「光はー今お休みですよぉ」
そこに派手な髪色の女子生徒が現れ慎にそう告げる。
「そうか、ありがとうな」
慎は笑顔でそう言うと元来た道を引き返す。
すると、廊下の向こうから光がとことこ歩いてきた。
「光!おはよう!休みじゃなかったのか?」
「慎さん、おはようございます。あは…寝坊しちゃって………」
光は苦笑しつつ、寝癖が付いた髪を撫でた。
「直してやろうか?」
慎はその様子を見ながらそう言って光の頭を撫でる。
すると、光の髪はみるみるサラサラになっていった。
光は目を輝かせた。
「流石慎さんっ!ありがとうございますっ!!」
「例は要らん」
慎はそう言って笑いつつ、何か忘れてるな。と思うも、どうでも良いか。と思考をやめた。