コメディ・ライト小説(新)
- Re: 天使(あまつか)さんは最強です☆ ( No.2 )
- 日時: 2021/12/11 09:32
- 名前: シャード・ナイト☪︎*。꙳ ◆GHap51.yps (ID: 0bK5qw/.)
第一章【まずはレベル上げよっ!】episode1-1
一番近かった街の酒場で飲み始めて数時間、気分がよくなったのかよく喋っている天使さんの話をまとめると、こういうことだった。
天使さんの元の名前はユーゼ・モーラン。
元々天使さんが勇者の予言をするはずだったのだが、この世界では夏真っ盛りの中空を飛んだりして
遠い主人公の村に向かっていたため暑くなり、日陰で休んでいたところ、あのモンスターに吸収されてしまったとのこと。
そこを俺が助けられたため、「あ、コイツ勇者やんけ。なんで旅立ってんだろ。アタシいないのに」そう思いつつ面白そうだから仕えることにした。
あの天使は天使が仕える者など、天界の色々な記録を司っているらしい。
……うん、話を聞いて思ったのだが、随分ズボラだなこの人。
「というか、あの人の名前は? 名付け天使、って呼んでましたよね」
「それはアタシが勝手に呼んでるだけ、本当はもっと難しい名前よ」
「だから名前……」
「アタシが覚えてるわけないじゃない。なっがいんだもの」
うん、ズボラだなこの人(確信)。
「とりあえず今日はもうちょっと飲んだら宿にいきましょー。おにーさん! もう一杯頂戴!」
「の、飲み過ぎですよ……」
「ハァ? てかアンタ何ナチュラルに水なのよ。飲みなさいよ!」
いやいやいやいや未成年飲酒! 駄目駄目駄目!
……ん? でもこのゲーム、最初に成人の何たらかんたらがあったような……そこでお酒飲んでたよなこの主人公……でもやっぱり抵抗あります!
「いいですよ……天使さんのお代払えるかどうかもわかんないし」
「アタシ、金あるんだけど……」
あるんだ。てっきりなさそうだったけど。
「今失礼なこと考えた! 天使や神が現世降りるときはお金持ってくのよ、お土産買ったりするし」
「何そのプチ旅行感覚」
「というか現世降り=プチ旅行であってるけど」
マジですか。
あれ、神界って結構そんな仰々しい世界じゃない?
俺今日だけで天使とか神とかのイメージ大分変ってるんだけど。
「あのね、アタシ達は普通に人と同じような生活してるから。アタシの友達も普通に飲んでるわよ酒」
「その人も天使なんですか?」
「ううん、女神」
マ ジ で す か 。
本日二度目だよ。どんだけイメージ覆せば気が済むんだ。
もう聖なる天使オーラまとえてないよ天使さん。
「百年に一回の一番偉い神様決める大会終わった後は大体その子と宅飲みよ。いっつもすんでで負けるから」
「宅飲みって……」
てか待て、百年に一回って言ったかこの人。
しかも何回も経験してるような言い草だぞ。
「あの……失礼ですが年齢をお聞きしても……?」
「アタシはね、(自主規制)」
マ~ ジ~ で~ す~ か~ 。
ていうかそんなに生きてんならレベルもとんでもないことになってるんじゃ……。
「レベルは?」
「え? そんなのもう千超えた辺りから数えてないわよ」
千超えたって言った。
千超えたって言った(二回目)。
そんなに強いのに何で魔王倒さないの……?
「あの、何で魔王倒さないんですか?」
「アタシだって一回殺ろうとしたけど、その友達と天使たちに止められちゃったのよ。そいつ倒すのは勇者だからうんぬんかんぬんって言ってね」
えー……
待って、天使さん一人で魔王討伐できるんじゃないの? それ。
「まぁ、そういうわけだからアンタに魔王倒してもらわないと困るから、まずはレベル上げよっ!」
「りょ、了解しました」
この人は、俺の思っていたのとは全然違う、神々しい存在ではありませんでした。