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プロローグ　他人の恋は甘い蜜
「愛菜ー、マジで告ったの!?」
クラスのリーダー格、瑞希が同じくクラスの主要格である愛菜に聞いた。
「うん」
愛菜は恥じることもなく言った。
へー、珍しいな。普通もっと恥ずかしがるもんだけど。
「んで？結果は?」
「玉砕」
あー、そりゃ恥ずかしがらないわ。あれ？そういや誰に告ったんだ?
「ねぇねぇ夏菜、愛菜って誰に告ったん?」
ちょうど近くに居た友達・夏菜に聞いてみた。
「海斗だってさ」
え？愛菜の好きなのって英利じゃないっけか。
そう思って聞いてみるとなんとどっちも好きらしい。マジか。まぁでも私的にはおいしいから良しとしよう。
本を手に取り顔を隠すと、思わず笑みが浮かんでくる。
そう。
他人の恋は、甘い蜜。