コメディ・ライト小説(新)

Re: 不運の最弱勇者 ( No.2 )
日時: 2022/07/27 09:06
名前: 名のない初心者作家 (ID: bSLQhqZo)

気がつくと知らない町だった。
「おお!ここが異世界か!よし、頑張るぞ!そしてかっこいい俺伝説を築き上げてやる!」
と、なればまずはギルドに行くか。
「すいません。ギルドってどこですか?」
「?ギルドなら向こうだけど?」
なんか反応が変だな。まぁいいか!
「ありがとうございます。」
道中でも俺は胸を躍らせていた。これぞ異世界と言うような風景が広がっている。石畳みの道。そこかしこにある宿屋。なんかすごい防具を売っている魔道具店。そしてまだらにいるエルフにドワーフ。本当に異世界なのか。‥‥なんかすげえ!



ギルドに着いた。受付は‥‥あそこか。
「すいません。冒険者登録したいんですが。」
「?わかりました。では失礼して‥‥」
お姉さんが手を出すと光が出てスキャンされた。なぜみんな疑問系なんだ?
「魔力、敏捷性は平均より高いですね。防御力、攻撃力はそれなりですか。ええ!?幸運値がえげつないぐらい低いですよ。‥‥ま、まぁ幸運値は冒険者としては能力に直結しませんし良いですが‥‥」
マジかよ。そんな俺強く無さそうだな。まぁそっか。一般人で運動神経がいいわけでもない。っていうか死に方からして薄々知ってたがやっぱ俺幸運値低いんだな。だが、俺はしっかり聞いたぞ。最後お姉さんが
「この人の通りそうな道に石置いとこ。絶対転ぶわね。」
って小さくつぶやいたのを。俺の中でこの世界の人の信用度がワンランク下がった‥‥



俺は馬車に揺られている。なぜかって?まず第一にあの町は上級者の町だった。女神が送り出す本来の転生者は素晴らしい才能を持っているのでその町でもやっていける。
次に俺の能力だ。俺は他の転生者の半分しか能力を持ってないのでまともな職に就けず、最弱職の冒険者になった。ルーンナイト?そんな職、この世界に無かったよ。まぁ色んな能力を使えるらしいしそれはいい。
問題は次だ。ある程度の才能があると認められていなければLV20はないとこの町のギルドでは仕事ができないらしい。結果俺は追い出されるように駆け出しの町サクシートに発った。
と、項垂れていた俺に正面の少女が声をかけてきた。
「サクシートに行くんですよね。あなた、もしかして冒険者目指してたりしませんか?」
「あぁそうだよ。と言ってもあんまり強くはないがな。」
「それだったら一緒にパーティ組みませんか?まぁ私も魔力はあるんですが攻撃力がないのでヒーラーにしかなれませんでしたが。」
‥‥別に断る理由はないな。
「わかった。よし一緒に頑張ろう。俺は‥‥」
名前どうしよう。この世界で日本人の名前は変だな。ダチに言われてたヒロでいいか。
「ヒロだ。俺は最弱職の冒険者だ。魔力と防御力はそれなりにあるから魔法と剣で戦っておまえを守ってやるよ。戦闘経験はないからたくさんケガするだろうからさ。回復頼むよ。」
言ってから気づいた。おまえを守る発言は告白っぽいよな。しょうがねぇか。
「私はリン。よろしくね。」
うわ、かわいい!なんだこの生き物!
‥‥と思ったが俺は彼女一筋だ。浮気はしねぇ。



俺はリンと共にサクシートに着いた。時間がないし今日はこのまま女神にもらった金で宿取るか。リンと隣の部屋をとり、明日朝食後にギルドに行こうと話した。

翌朝、ギルドに着いた俺たちはもう1人ぐらい仲間がほしいとギルドに頼んで求人を出してもらった。数時間後、2人組がやってきた。
「メンバー募集しているのは君たちかい?」
「もしよかったら私たちを仲間にしてくれないかな?」
現れたのはしっかりとした装備を身につけた戦士風の男とローブをまとった魔法使い風の少女だった。
前衛1人と後衛2人、遊撃が俺か。パーティバランスはいいな。リンに聞くか。
「どうする?俺はいいけど。」
「いいんじゃない?断る理由は特にないと思うし。」
「よし!決定だな!今日からよろしくな!」
「あぁ頼むよ。俺は見ての通り戦士だ。名前はロイだ。頑張ろうぜ!」
「私はフィオ。攻撃魔法と防御魔法、どっちも使えるわ。」
「俺は冒険者のヒロだ。魔法もある程度使えるし遊撃ってとこだな。」
「私はヒーラーのリンよ。回復、支援は任せて!」
「よし。早速クエスト、行ってみっか!」
「「「おお!」」」
俺たちの冒険がようやく始まる!