コメディ・ライト小説(新)

Re: 不運の最弱勇者 ( No.8 )
日時: 2023/02/05 12:17
名前: 名のない初心者作家 (ID: bSLQhqZo)

エレメントに到着。ギルドへ行って明日に受けるクエストの予定を確認した後、フィオの家に5人で泊まることになった。フィオが旅に出た後、フィオの両親はここに引っ越してきたようだ。
「なぁ、お前んちデカくね?何人家族なんだよ。」
「確かにここならこれだけの人数泊まれるけど。」
「フィオの家は意外と金持ってんだな。」
「両親と私の3人だけよ?」
いや、にしてはデカすぎんだろ。
「おや?みなさんは知らないのですか?フィオ殿の家は男爵家ですよ。」
「貴族って言っても家柄も大きくないし歴史もないけどね。」
「「「すみませんでした!」」」
「いやいや、別に今まで通りでいいから。レインさん、言わないでくださいよ。こうなるのがイヤで今まで言ってなかったんだから。」
「あぁ、申し訳ありません。」
「ええっと、じゃあ改めて、よろしく‥‥」
「これからもよ、よろしくね?」
「しっかり守っていくよ。頼む‥‥」
「そんなに気にしないでよ!ほんとに今まで通りでいいから!あと、レインさんもそんな敬語使わないで。仲間なんだから。」
「一応、あなたたちの監視役ですので。そこまで親しくしている様子は見せられないのですよ。」
「ならしょうがないですけど‥‥」
豪華な部屋や夕食、ベッドだったが、俺たちは貴族相手で緊張してリラックスできなかった。



なんとか平常を取り戻し、俺たちはギルドへ向かった。途中であの25から3つだけレベルを上げた冒険者を見つけたので、軽くしばいておいた。
「それにしても驚いたよ。」
「そうだな。」
「まさかフィオが貴族だったなんて。」
「やめてよ。冒険中はただの魔法使いのフィオなんだから。頼むね。」
「それはさておき、レインさんは戦闘で何が出来るんですか?」
「え?待って。さておかれるの?」
「それは思ってた。」
「ちょっと!」
「私ですか?私は基本的に騎士として動けますが、高等魔法がひとつだけ使えますよ?無詠唱で。」
無詠唱かよ。ちなみにこの世界で魔法を使うのは本格的な魔法の場合、詠唱が必要である。普段、俺とフィオが使う魔法はそれを必要としないが、高等魔法やリンの使う回復及び支援魔法はそれを必要とする。高等魔法を無詠唱で使う為にはかなりの努力が必要である。
「すごいな。」
全員の声が被った。
「なぁ、ちなみにロイはフィオの幼馴染なんだろ?貴族だって知らなかったのか?」
「あぁ、昔からよく遊んでいたが、そんな素振りは何ひとつなかった。初めて知ったよ。」
「ほんとに庶民派貴族なんだな。」
「貴族扱いはフィオが嫌がるわよ?」
リンの言葉にフィオを見ると、フィオはむくれてた。
「ま、まぁ、今はとりあえずレベル上げだ。クエスト行こうぜ。」
「おお!」
新天地での活動が今、始まる!