コメディ・ライト小説(新)
- Re: 不運の最弱勇者 ( No.9 )
- 日時: 2023/02/05 12:20
- 名前: 名のない初心者作家 (ID: bSLQhqZo)
エレメントでの初クエスト。相手はあのメジャーモンスター、スライムだ。どうやって倒すかと言うと、こうだ。相手は物理も魔法も効かない。ただ、スライムは進化などの変異が起きやすいらしい。そこを利用する。あいつらを食うんだ。水羊羹みたいに変異させる。
「みんな、黒蜜は持ったか!?」
「おお!!」
こんなバカな会話をしていても俺たちはいたって真面目だ。黒蜜をかけると黒蜜を吸収して食べ物の遺伝子を受け取り、水羊羹のように変異するらしい。しかも、味もついて美味しいときた。
ただ、黒蜜は高いので、黒蜜を買えるぐらいの金を持っていないと倒せない。まぁ、黒蜜代よりも報酬が多いので利益にはなるし、経験値も豊富だ。だからこの町ではサクシートでのジャイアントマイマイのようにスライムは狩られている。
俺たち5人は黒蜜片手にぷよぷよ動くスライムに飛びかかり、色々な意味で美味しくいただいた。
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俺は今、この町でメンバーと買い物中だ。いつまでも全員が初期装備とはいかないのだ。なんせ俺たちは魔王軍幹部にケンカ売るんだから。それぞれが各々の職業に合った装備を買った後、パーティ全員共通デザインのマジックアイテムを購入することにした。ロイ、レインさんは攻撃力が、リン、フィオは魔力が、俺は幸運値が上がるブレスレットを買った。
幸運値はようやく30だ。まだ、「低いね」と言われるレベルだが、3よりも全然いい。俺たちはレベルアップや装備によって幹部退治に一歩ずつ近づいていった。
本編が短い為‥‥…
外伝 ヒロたちと日本の行事
この世界にはやはり日本国民ならみんな知ってる行事がないようだ。正月、七夕、お盆、大晦日、更には‥‥
バレンタインにクリスマスだ。カノジョができてからのはじめてのクリスマスはこの世界で迎えることになった。
‥‥はぁ。‥‥いや、この世界が嫌いなわけではない。なんだかんだ言っても仲のいい仲間がいるからな。
でも‥‥でもなぁ。俺だってリア充したかった。カノジョと遊んで、それを非リアに自慢して‥‥
やっぱついてねぇなぁ。そんな気持ちが出てたのだろうか。隣から
「なに変顔してんのよ。顔は中の上ぐらいなんだしもったいないわよ?」
リンの声が聞こえた。ちなみにロイたち他3人は諸用で外出中だ。つまり俺たちは2人きりな訳だが‥‥
「中の上ってなんだよ。俺はもっと‥‥いや、そんなもんか、悪い。」
「分かればいいのよ。‥‥それより、なにがあったのよ。」
「あぁ、故郷を思い出していてな。と言っても帰れねえけど。‥‥ちょうど今頃は俺の故郷でクリスマスと呼ばれる大きな祭りがあるんだよ。それは恋人同士が楽しくデートしたりする日なんだが。まぁ本来はサンタクロースと呼ばれる人が子どもにプレゼントを渡す日だけどなぁ。」
「あぁ、モテ期がこないから寂しくて寂しくて‥‥」
「違う!そうじゃねぇ!これでも故郷にはカノジョがいたんだよ。もう会えねーからだよ。」
「帰りたいなら帰れば?ついでに私達も連れてってよね。って言うかいい加減あんたのこと、もっと教えなさいよ。」
「‥‥死に別れたんだよ。だから帰りたくないんだ。」
「‥‥そ、そう。ごめん。ごめんね?知らなくて‥‥」
「今となっては気にしてねーしいいよ。」
死人の話は暗い。まぁ、死んだのは俺だが。
「デートはしたことあるの?」
「まともにはないな。」
「じゃあこれから私と遊びに行かない?」
‥‥そんなことを言い出した。
外伝、続く