コメディ・ライト小説(新)
- Re: 不運の最弱勇者 ( No.10 )
- 日時: 2023/02/05 12:25
- 名前: 名のない初心者作家 (ID: bSLQhqZo)
俺たちは二手に分かれて探索クエスト中だ。こちらは俺、リン、レインの3人。ギルドの備品の薬草が切れそうだからと言われて出てきた。
あ。そういえば‥‥
「なぁリン。君はここに家族が住んでいるんだろ?どこなんだ?」
「あぁ、正確にはここじゃないんだよ。少し離れたところに集落があってね。そこから出てきてこの町で冒険者になったんだ。それでその後に会ったってこと。」
「へえ。いつ帰るんですか?」
「レベルも上がって冒険者らしくなったし、そろそろかなとは思ってたけどね。そうだ。来週あたりに行ってみない?」
「そうだな。あの2人にも聞いてみるか。」
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「‥‥と言うことなんだが、ぼちぼちレベルも上がったしリンの憂さ晴らしにもいい頃合いじゃないか?」
「明日はクエストもないし、いっそ明日にでも行ってみるか?」
「異議なし!」
「いいわよ」
「わかりました。」
「よし!決まりだな!じゃあ今日はこれから旅の準備だ。」
「お土産でも買っていこう?」
その後俺たちは適当に見繕って準備を終えた。
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どうやらリンの故郷はレオンの村と言うらしい。さほど大きくはないが、村のみんなは活気があっていい雰囲気だ。そして今、俺たちはリンの家に向かっている。
「貴族の後は村長の娘かよ。」
「人のこと言えないけど、驚いたわよ。」
「まさかヒロやレインもそんな秘密隠してたりしないだろうな。」
ビクっとした。ただ、コレ言ったらアホ扱いされるしな。いつか成人してから酒飲んでポロっと出て来るまで秘密だ。
「俺はそんな器用じゃねぇよ。」
「そ、そんな訳ないじゃないですか。」
「とにかく、仲間内で秘密はなしな。言いたくないならしゃあねえけどよ」
心が痛むような‥‥それにしても、レインのあの貼り付けたような愛想笑いはなんだ?何かあるのか?まぁ、俺と同じで言えない事情があるのか。
「おお。ここか。」
「なかなかデカいな。」
「そう?」
「フィオ殿の家と同じにしてはダメですよ。」
「そうよ。アンタんちがデカすぎるのよ。これでもこの村の村長の家なんだから。1番立派なんだから。」
「ごめんごめん。」
「じゃあ、入るか。」
「「「「お邪魔します!!」」」」
「ただいまー!」
アポなしでゾロゾロと押しかけたのでかなり迷惑をかけるだろうが、リンにとってはなかなかに楽しい里帰りになりそうだ。
外伝その2
‥‥?
「お、おい。なんて言った?」
「もう一回言えって言うの?恥ずかしいのに‥‥。ヒロ、私とデートしてくれない?」
「はあぁぁぁぁぁあ!?な、何言ってんだよ。俺たち仲間だろ?他の2人はどうすれば」
「私とは嫌なの?それならいいけど。」
「い、嫌って訳じゃねぇけど。」
「決まり!じゃあ行きましょう!まずは町で買い物よ!かわいい服を見つけてちょうだいね。」
何を言っても無駄っぽい。
「はぁ、分かったよ。じゃあ行くか!」
これは浮気じゃない。カノジョはこの世界にいない。いわば二次元と同じだ。だから‥‥
楽しんでもバチは当たらない筈だ!!