コメディ・ライト小説(新)
- Re: 不運の最弱勇者 ( No.12 )
- 日時: 2023/02/05 12:33
- 名前: 名のない初心者作家 (ID: bSLQhqZo)
リンの村にて‥‥
俺たちはのどかな一週間を過ごしていた。
1日目
「‥‥そうかそうか。リンは君たちと仲良く生活しているのか。いい仲間に恵まれたな。がんばれよ。」
「そんな立派になったのね。いつか幹部ぐらいは倒してしまうかもね。」
俺たちはリンの親と楽しく話しながら過ごしていた。あれ?リンがプルプルしてる。何だ?
「なかったことにしてんじゃないわよ!誰よ出てくときに「どうせ無理だ」とか「あら、どうしたのそんな格好で。夕飯には帰るのよ」とか言ってた人は!ちゃんと謝りなさいよ!」
「すまんすまん。悪かったよ。」
「あら、そんなこと言ったかしら。ごめんなさいねえ。」
「ああ、余計イライラする。もういいわ。」
どうやらリンにとってはストレスの溜まりそうな里帰りになりそうだ。
4日目
「君たち。せっかく農村にいるんだから、畑でも見に行かないかい?」
「そうねえ。ちょうど収穫の時期だし手伝ってもらおうかしら。」
「いいっすね。やりますよ。」
俺の言葉に仲間も頷く。話すこと話し終えてやることもないしな。
早速畑に着いた。俺が任されたのは、レタス‥‥のようでレタスじゃない作物だ。なぜレタスじゃないと分かったかと言うと‥‥
「硬え!何だよこれ!切れねえじゃん!」
俺はカマを持ってレタスもどきと格闘していた。
「お前、何やってんだ?ソイツはカマなんかで切れねえよ。普段から奇行が目立つお前でもそれぐらい知ってると思ったんだが。」
ロイの言葉に近くにいたフィオまで頷く。
‥‥俺、そんなふうに思われてたのか。割とショックだな。
「どうすんだよ、これ。」
「周りを見ろよ周りを。」
言われて見回すと‥‥
みんなが短剣を持ってた。何だこれ。俺の知ってる収穫じゃねぇ。
見よう見まねで収穫した。
中には葉物野菜‥‥ではなく刃物野菜があり、回復魔法を受ける羽目になったし、なぜかレベルも1上がった。‥‥この世界、どっかおかしい。
そして7日目
「お世話になりました。」
「またいつでも来てね。」
俺たちはリンの家を後にした。
外伝その3
コイツ何考えてんだ?まさかこの世界でも俺はリア充になるのか?‥‥まさかな。自分で言うのもなんだが俺にはそんな甲斐性ない。
「‥…ねぇってば。なにボーっとしてんのよ。どっちがいいって聞いてるの。」
「あぁ、悪い悪い。ちょっと考え事をしてた。」
「あんた仮にも女の子といるってのになに考えてんのよ。で、どっちがいい?」
「うーん、そっちのワンピースの方が似合うと思う。」
「わかった。ちょっと着てくるね?」
「あぁ、待ってる。」
こんなことカノジョともしたことないのに。どう言う風の吹き回しだ?俺のこと好きなのか?そうなのか?っと来た来た。
「どう?似合ってる?」
‥‥かわいい。なんだこの生き物。
「‥‥どうしたのよ。」
「あぁ、似合ってると思うぞ。」
そのままは言えない。なんか俺考えがおかしいか?
「なによ。テキトーね。つまんない?」
「そうじゃない。そうじゃないんだが‥‥」
「だが、なによ。」
「‥‥なぁ、どう言う風の吹き回しだ?なにがしたいんだ?ひょっとして俺のこと好きなの?」
「はあ?そんなわけないじゃない。なに、自意識過剰なの?」
「ひでぇな!だったらなんなんだよ。」
「‥‥あんた、やっぱアホね。あそこ見なさい。」
言われるまま振り向くと‥‥
「おい、テメエら!何見てやがる!」
ロイたちがいた。走り出そうとしたら止められて‥‥
「待ちなさいよ。考えたのは私よ。これ、ドッキリだから。あんたがどんな反応するか賭けてたの。レインと私がそのままついてくる、ロイとフィオが恥ずかしいから嫌だって言うに賭けてたの。つまり私達の勝ちね。」
‥‥ほら、こんなもん。別にショックでもなんでもねーから。
‥‥ねーから!
「と言うことで、あんたたち!来なさいよ。約束通り負けた方はジュース奢りね!」
「私達の勝ちですね。」
「クソ。負けたか‥‥」
「残念。まあいっか!」
「まあよくねーよ!お前らひでぇな!」
「まあまあ、お前にも奢るから。機嫌、直してくれよ。」
‥‥。
「「「「あ、ちょっと待って!」」」」
俺はもっと優しい仲間を探すべく無言で走り出した。
外伝、終わり