コメディ・ライト小説(新)
- Re: 不運の最弱勇者 ( No.14 )
- 日時: 2022/05/23 16:40
- 名前: 名のない初心者作家 (ID: bSLQhqZo)
あの訳の分からないクエストを達成して、とうとう俺たちはレベル48にまで上り詰めた。ここから、アクアリアへと向かう際に護衛クエストがあったので、それに乗って行くことにした。クエストだったら道中でレベルも上がるだろう。そうじゃなくても向こうでクエストを受ければいいだけだ。でも、そんな心配はいらなくて‥‥
「おいおい!数多すぎんだろ!リン!もう一度支援を頼む!」
「そんなこと言ったって今までので魔力も結構使っちゃったんだからね!回復するまで待ってよ!」
「私もぼちぼち魔力が底をつきそうよ。普段使ってないけど短剣の使い方ぐらいは知ってるしそれで頑張るわ。」
「あぁ、頼む!」
「私だってこうして杖で叩いてるんだしいいでしょ!あっ、そうだレインさん、魔法は?魔法は使えないんですか?上位の魔法を使えるんでしょ?」
「あ、あいにく、今日に限って忘れてきたんですよ‥‥すいません。」
「クソ!どうすんだよ、これ!レイン、俺の魔法禁止令を解いてくれ。ロイもいいよな!」
「「今回に限っては不問にする!」します!」
「よっしゃ、フルパワーだ。お前ら、よく見とけやーー!」
俺は周りに赤の他人がいる際には魔法の使用が禁止されている。ただ、今回のこの数は異常だ。魔法を使わずにはいられないだろう。
・
・
・
俺たちは魔力も体力も使い果たし、やっとの思いでこの戦闘を終えた。ただ、ホッと息を吐く間もなく、次から次へとモンスターが現れてくる。僅かな間に魔力回復のポーションを使用したり、寝たりしてなんとか戦ってきたんだが‥‥
「ねぇ!アンタたち、これ、おかしいでしょ。依頼書にはこんなにモンスターがいないって書いてなかったじゃない!契約違反よ!」
「これは条例の28条により逮捕できますね!ヒロ、私のカバンから手錠を持ってきてください!」
元々気の短いフィオと俺の名前にさんをつけ忘れるほど激昂したレインが依頼者にブチギレていた。普段率先してこういうのを止めるリンとロイも今回は見て見ぬふりだ。
俺は部活もこんなだったから慣れてるしそこまでなんだが‥‥止めないとまずいな、これ。あの2人が今にも飛びかかりそうだ。
「2人とも、ストップだ。‥‥おい!やめろって言ってんだろ!」
「すとっぷって何語よ。やめろって言われたらやめるわよ。」
「ちょっと、やめてください。あなたも条例28条の迷惑行為で逮捕しますよ。」
「やめろよ。 !要観察者が捕まるのはシャレにならねえよ!一旦落ち着け!」
ん?てゆうかファイアとかスピーディとか言ってるのに英語は伝わらないのか。‥‥まぁ、それは後だ。
「‥‥で?これはどういうことだよ。流石にこれはまずいだろ。」
「い、いや。敵が多いって依頼書に書いたら依頼料が高くなるので‥‥」
‥‥なんて言った?コイツら、金ケチっただけかよ。これは流石になぁ。
「「コイツら、埋めましょう」」
「それはまずいだろ。ただ、コイツらはアクアリアについたら警察に出そうぜ。」
「警察ならここにいますね。ではあなたを現行犯で逮捕‥‥」
「まぁ待て。コイツらを今捕まえたら金がもらえねえからな。しっかり正しい依頼料もらってから詐欺罪で突き出そうぜ。その方が罰も重いだろ?」
「「「「ヒロにしては冴えてる。」」」」
「よし、お前ら諸共シバキ回してやんよ。かかってこいやー!」
今日何回目かの乱闘が始まった!