コメディ・ライト小説(新)
- Re: 不運の最弱勇者 ( No.15 )
- 日時: 2022/06/11 17:24
- 名前: 名のない初心者作家 (ID: bSLQhqZo)
悪気は‥‥少ししかなかったんだ。ただ、ちょっと、いつものイライラが爆裂しただけなんだ。だって、みんな俺のこと正当に評価してくれないんだもん。
だから‥‥
「おーい。悪かったよ。機嫌直してくれよ。」
「‥‥何か聞こえる?」
「「「全く。」」」
「ちょ、マジで悪かったって。だからさ、」
だから‥‥
「出してくれよ!」
俺は地面に埋まっている。
あの後ロイを埋めるまではよかった。ただ、多勢に無勢、じきに復活したロイも含めて4対1。俺が‥‥
俺が埋められるのも時間の問題だった。
「‥‥はあ。誰のせいだよ。初めに俺を埋めたのは誰だ?ああ!?言ってみろよ。」
「俺です。すみませんでした。」
ロイにはこれでいい。ロイだから。あとは女子メンツだ。しれっとやらかしちまった。何かなんて言えたもんじゃない。
「で?私たちに言うことは?」
「なかなか、気持ち悪い感触だったわよ?」
「セクハラで訴えますよ?」
「本っっ当に、すみませんでしたぁーー。」
ここから出られたら土下座するところだ。
「まぁ、いいわよ。みんなが一発ずつ殴ったら出してあげる。」
「え?」
‥‥何も言えないが、俺はその後理不尽な暴力に耐えるのだった。
‥‥本っっ当に、何も言えないけど!
・
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アクアリアに到着した俺たちは、レベル57にまでなっていることから、今日一日休憩してから明日幹部討伐に向かうと話し合った。観光はその後だ。だから、
「ヒロはあんなことするって思ってなかった。 ‥‥もうしないでね?」
「もう、やれねえよ。やったら埋められるからな。あの時の顔、すげえ怖かったんだぞ?」
「あはは、ごめんね?ちょっと、やりすぎちゃった。許して?」
「許してもらうのはこっちだよ。あの後、しっかり治してもらったしな。」
俺はリンと呑気に海辺で話していた。
まるで、明日もこうするみたいに。
幹部討伐なんてないかのように。
ただ、とてもリラックスができ、やる気が出た。
明日は俺がニセ幹部だと伝えるための大事な日だ。
ただ、それまではこうしていても罰は当たらない筈だ。