コメディ・ライト小説(新)

Re: 不運の最弱勇者 ( No.17 )
日時: 2022/07/28 17:04
名前: 名のない初心者作家 (ID: bSLQhqZo)

気がつくと真っ暗な部屋にいた。体は‥‥動くな。何があった?
‥‥ああ!ライデルとの戦いで‥‥その後は?
確かアイツらが助けに来て‥‥その後の記憶がねぇ。ここ、どこだ?まさか死んだとかねぇよな?
‥‥ん?足音がする。慌てて俺は布団をかぶった。
あれ、布団?ここは宿屋か何かか?って言うかなんで俺、隠れてんの?
ドアの開閉音と共に不意に明るくなると声が聞こえた。
「ヒロ、いい加減起きてよ‥‥せっかくライデルも倒したのに。これで気絶してから3日だよ?」
この声は‥‥リンか。って言うかそんなに寝てたのか。どうりで腹が減っているわけだ。
「毎日心配であんまり寝れないんだよ?こうして毎日来てるのに‥‥怪我もとっくに治してあるのに‥‥カッコいいって思ったのに‥‥。約束、果たしてくれたね。絶対に守るって。結構キュンときたんだよ?‥‥なのに。なのに!もう!」
「ぐはっ!?いってえな!何しやがる!」
「‥‥え?‥‥ヒロ?‥‥やったー!ねぇフィオ、ロイ!ヒロが起きたよ!」
急な苛立ちからかリンは俺を殴る。そしてあの装備に話しかけた後‥‥
「‥‥ねぇ、起きてた?ちょっと、目を逸らさないでよ。聞いてたのかって言ってんのよぉーー!ねぇ待って!結構恥ずかしいこと言ってたんだけど!」
そんなことを言い出した。
「そんな大事なことは聞いてねぇよ。」
「よかった〜。」
「しいて言うなら俺を心配して寝れないだの俺がカッコよくてキュンとしただのそんなことぐらいか?‥‥フッ。」
「しっかり聞いてんじゃない!どうしよう!」
「おやおや〜?カッコいい俺の目が覚めて嬉しいんじゃないのかねリン君。‥‥おっと、病み上がりの人間に無言で掴みかかってくるのはよくないよリン君。‥‥痛え!マジで殴んな!」
「ムカつく!マジでムカつく!」
と、俺がリンをイジっていると‥‥
「「ヒロ!おきたの!?」か!?」
「ああ。元気だ。‥‥おい!リン!いい加減離せ!ちょっと、お前ら助けてくれー!」



再び気絶することを免れた俺はライデルについて聞いた。俺が弱体化させたおかげで簡単に倒せたそうな。そして今、この宿屋で休息中なんだと。そして来週、王都で幹部討伐の祝賀会があるらしい。って言うか、ライデルがレインだった時のこともそう考えると合点がつく。ロイに秘密があるかと聞かれた時はテンパってたし、魔法を使っているところを見たことない。経験値の詰まったアレを食べるのも乗り気ではなかったな。ヒントはいくらでもあったのか。
まぁ何にしても、生きてて良かった〜。