コメディ・ライト小説(新)

Re: 不運の最弱勇者 ( No.21 )
日時: 2022/07/14 17:03
名前: 名のない初心者作家 (ID: bSLQhqZo)

クソ。俺に仲間はいないのか?もう誰も信用なんねーわ。俺一人でどうにかしてやる。
幸い俺は冒険者だからありとあらゆることができる。接近戦も遠距離からの攻撃もできる。スキルポイントもあるし各種支援魔法と回復魔法、状態異常解除とかも取れるな。不意打ちを避けるためサーチ能力もとって‥‥
‥‥あれ?冒険者最強じゃん。俺、意外といける気がする。今や俺は一端の冒険者で能力もそこそこ高い。
屋敷は惜しいがもうアイツらは居なくていい。アイツらもそれを望んでいるはずだ。無駄に休日部活が休みの時に引きこもってサバイバル知識をため込んではいない。多少金がなくとも生活できる。
‥‥ああ、あとこの装備もいらねーわ。万が一連絡が取れたら面倒だしな。屋敷に置いとこう。
ああ、これで楽になれる。誰にも邪魔されずに生活できる。これからが俺の異世界生活の本番だ。
そう思いながらも心のどこかで冒険の歯車は減速したように思えた。



一日目
もはや中級者の俺はエレメントにいる必要もない。俺は馬車でミドラーの街へ向った。
ついていきなりだがクエストを受けることにした。カタツムリやスライムなんかの雑魚じゃなく、グリフォンと呼ばれる有名な幻獣の討伐に向かった。仲間はいらないのかと聞かれたが、そんなもん捨ててきたと言った。



グリフォンとの戦闘中。
「流石はグリフォンと言ったところか。やはり簡単には倒せんな。」
思わず呟いた。流石に強い。空からの滑空攻撃はかろうじて受け流しているが、コイツ、たまにドラゴンのようにブレスを履きやがる。魔法で回復はするが消耗戦は分が悪い。先に魔力が尽きちまう。
どうする?一人で出てきてやられましたじゃカッコがつかねー。
!?大きな衝撃と共に吹き飛ばされる。
景色と共に記憶が走馬灯のように駆け抜ける。
元の世界。この世界で仲間と初めて会った日。クエストを終えた疲労感。幹部との激闘。その中に一つの疑問があった。魔法についてだ。
‥‥確かこの世界は英語が使えないんだよな。でもファイアとかは言ってるわけで。
‥‥ふと頭によぎった言葉を言ってみた。
「エクスプロージョン!」
それはこの世界にない魔法。俺の世界でも幻想でしかないもの。だが‥‥
ドカーン!!
「っっーー!?」
グリフォンは声とも言えない悲鳴を上げながら爆発四散した。
‥‥と共に魔力が大きく持っていかれる感覚。俺は大きくよろめくがなんとか立て直し。
「出た。‥‥出たぞ!しかも命中だ!俺、チートだ!俺、初めてこの世界が好きになったよ!」
今、俺だけの冒険の歯車が加速する!!