コメディ・ライト小説(新)

Re: BLUE〜アオハルの1ページ〜 ( No.3 )
日時: 2022/07/27 16:31
名前: meru (ID: XWWipvtL)

PAGE2:入学式。





高校へ着くと、クラス表が貼られていた。
青葉高校は1学年8クラスあり、大きな学校である。中学が一緒の子達も何人かいるが、きっとクラスが離れる確率の方が高いだろう。

人見知りの激しいわたしは、新しいクラスに馴染めるかが不安で‥憂鬱でいっぱいだった。

「ーーーあれ?‥‥陽菜?」

不意に聞き覚えのある声がして。振り返ると。そこには、よく見知った顔があった。

「えっ!?朱莉?」

小学生の頃からずっと仲良しの幼馴染。
早瀬朱莉だった。
朱莉はあどけない笑顔のまま、こちらへと駆け寄ってくる。

「そういえば、高校一緒だって言ってたもんね〜!クラス、どうだった?何組ー?」

いつもの明るいテンションでわたしに話しかけてくる朱莉。

朱莉にクラスを聞かれ、咄嗟に自分のクラスを探す。すると、4組のところに自分の名前を見つける。

「あっ‥わたし、4組だった!朱莉は?」
「マジ!?あたしも、4組なんだ〜!やっぱ、うちら腐れ縁だね!また1年よろしく〜」
「え!?そうなんだ!良かった〜。朱莉と一緒なら安心だよ〜」

2人でいつも通りに戯れ合っていると。
コソッと朱莉が耳打ちしてくる。

「‥‥あ、あのさー‥‥結城くん、も‥4組らしいんだけど‥‥平気?」

結城くん‥。
その名前にドキッとする。

朱莉は、気まずそうにわたしの顔を見つめていた。
わたしは、朱莉にいつも通りの屈託のない笑顔を見せながら答える。

「ーーーもう、全然気にしてないから大丈夫だよ!春休みで気持ちもリセットできたし!それに高校入ったらもっと格好良い男子だってきっといるし、大丈夫だよ!」
「それは‥‥まぁ、そうだけど‥無理、してない?大丈夫?」

尚も気にかけてくる朱莉。
わたしは、俯いた顔のまま。

「大丈夫。‥早く、体育館行こうよ。入学式始まるってさ」

素っ気なく朱莉に向かってそう言った。
これ以上‥結城くんの話をしたくなかった。
お願いだから‥思い出させないでほしかった。

なんで‥同じ高校なんだろう。
違う高校だったら、 きっと‥もう会うこともなかったのにーーーーーー。


そんな事を思いながら‥
入学式は、静かに始まったーーーーー。