コメディ・ライト小説(新)
- Re: 色褪せた僕は、 ( No.45 )
- 日時: 2022/09/02 22:06
- 名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)
最終話「色褪せた僕は、鮮やかな視界を取り戻した」
無事に俺は退院することができた。
俺は2月に退院し、現在は卒業式に向けての準備を行っている。
「ここも、お別れか。あ、俺が持つよ」
「ああ、悪い。ほんと、何か寂しいよな」
「ま、私はあんたが死にかけたことの方がよっぽどビックリしたけど」
反省はしている。だが後悔はしていない。
そして、最後の仕事が終わった。
「うし、これで終わりだな」
「叶望くん、ちょっといい?」
クラスメイトの佐々木可奈に呼ばれた。
ーー
「急に呼び出してごめんね?」
「ううん、大丈夫だ」
「あのね私、あなたのことが好きなの!」
ん?ん~?
俺は告白されたのか。告白だと!?
「...えっと~、ごめんなさい」
「そっか...。理由は?」
「上手く分からないけど、好きな人が居るんだ!」
「ふふっ、叶望くんらしいね。行っておいで、好きな人に気持ちを伝えなきゃ」
ーー
伝える、か。
「そうだな...。ただいま~」
「お、おかえり」
何だか、夕姫の様子がおかしい気がするが。
「夕姫、どうした?」
「なんでもないよ」
「何でもないって、そんなわけ無いだろ。俺に話せないことかよ」
「何でもないから!ほっといてよ」
そのまま、夕姫は部屋に行ってしまった。
一体なにがあったのだろう。
「たっだいまー」
「あ、郁さん!」
「おうおう、どした?」
「実は夕姫と揉めちゃって...」
郁さんは少し考えてから、口を開いた。
「面と向かって話してみれば?私から言っておくから」
ーー
「夕姫、入るよ」
返事はないが、そのまま入る。
中は何の変哲もない夕姫の部屋だった。
「夕姫、さっきは悪かった。」
「いいよ、もう...」
「何があったんだ?」
「...叶望は付き合ってるんでしょ?」
待て、何の話だ。
「何の話だよ」
「とぼけないで!叶望は告白されて、OKを出したんでしょ!?今さらなに!?」
「落ち着け!俺は付き合ってない!」
抱き締めた。とにかく落ち着かせるために。
「俺は...お前が好きだから。ずっと昔から、お前が大好きだったんだ!」
「でも、そんなの理由なんかに」
「違う!例え、告白されようとお前だけしか見えてない!」
あ、やべ。言い過ぎた。これもうある意味告白じゃね?
「....叶望、ずっと前から私も好きでした。付き合ってください」
これもある意味、望んだ結果なのだろうけど。
「はあ、何だかなぁ...。こういうのは柄じゃねえんだけど...。」
「いいから、早く」
「...俺なんかで良ければ」
____ちゅっ
柔らかな、恐らく唇らしき感触が伝わる。
「んむっ...ぷはぁ。叶望、絶対に離さないでよ?」
最終話終了です。
短い間でしたが、無事に最終話を向かえることができました。