コメディ・ライト小説(新)
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.1 )
- 日時: 2022/09/08 19:26
- 名前: たまはる×ゆのの。 (ID: GDWSGe53)
{主な登場人物紹介}
式宮湊
リーダ的存在。運動は得意だが勉強は苦手。少しドジっ子
たまに頼りになる一面もある。元気で明るくコミュ力高め
星奈の彼氏。
北条星奈
しっかり者。勉強も運動もできる秀才。美人で、大人っぽい
少しせっかちな一面も。コミュ力は普通。
湊の彼女
呉信千歳
少しひねくれもの。勉強、運動どちらも苦手だが勘が鋭い。
湊とは昔からの大親友。恋愛などに興味はなくひねくれいているせいか、コミュ力低め。
凪咲の彼氏
榎本凪咲
おてんば娘。勉強も運動も平均。その代わりにで音楽が得意で絶対音感をもつ少女。星奈とはずっと一緒にいた大親友であり、しかも友好関係は広い。その為とてもコミュ力が高い。
千歳の彼女
柊美央
可愛い清楚系。勉強は少しだけ得意。運動については不明。
アルトのことになると真剣で、怖い。
みんなのことをとても信用して、尊敬している。
アルトの彼女
裏川アルト
学年1の人気者。毎日女子からの告白が絶えず。
美央には一目ぼれして、両想いで付き合った。
運動は得意。
美央の彼氏
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.2 )
- 日時: 2022/08/22 22:54
- 名前: ゆのの。 (ID: GDWSGe53)
「始発線は終点をしらない」プロローグ
[恋愛は、終わりを迎えない。
だが、その恋愛が、恋が実ったときに、
『終点』が見てくる。それが恋愛というもの。
だけれども。
もしかすると、 「常識を覆す」かもしれない。
ある4人が。
「恋愛は恋が実る時に終わりを迎える。」
だけど、その恋が実らなかったら?終点が見えない。
これは、恋愛という始発線から、終わりのない終点を目指していく。
ある四人の物語‥
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.3 )
- 日時: 2022/08/24 10:34
- 名前: ゆのの。 (ID: GDWSGe53)
第一話「4人の出会い」
「それでは、授業を終わります」
終わりのチャイムが鳴り、授業が終わった。
クラスメイト達は、それぞれ話したり好きな事をしている。
湊_式宮湊_の前を素早く通り過ぎた影が。
「うわっ‥」
そのはずみで、机にぶつかり手を痛めてしまった。
「これは‥保健室に行って手を冷やさないといけないな」
そう言いながら、湊は保健室に向かった。
「うん。これで大丈夫よ」
「ありがとうございます!」
保健室の先生が、手当をしてくれて少し痛みが和らいだ
「ありがとうございました‥」
と言いつつ保健室から出ようとし、ドアを開けた瞬間。
「っ……!?」
真正面にある女の子が
「‥いきなり出てきてすみません。ですが急いでいるので通させていただきます」
そういうと、女の子は湊の横を通り抜けて、保健室の先生と話していった。
何が何だかわからない湊は、そのまま教室へ戻った。
「湊‥久しぶりだな。」
教室の前で、昔からの親友である呉信千歳に出会った。
「久しぶりだなぁ‥2か月か?それくらい会ってなかったな」
「そうだな…」
「先ほどの方でいらっしゃって…」
「あっ‥!」
その話しかけてきた子は、保健室で会った女の子だった。
「改めまして、私は北条星奈と申します。
今後、よろしくお願いします!」
「うん。ヨロシク!」
「あの…そちらの方は?」
星奈は、千歳のことを聞いているらしい
「ああ。俺は呉信千歳。ヨロシクな」
「呉信さんですね。ヨロシクです」
「あっ!星奈ちゃんじゃない!」
「わぁ…凪咲ちゃん。」
「この子は?」
「ああ。私の友達の榎本凪咲ちゃん。」
「初めまして。凪咲です!よろしくね~」
「一気に、友達が増えたな…」
「そうですね。運命の出会い的な…?」
「運命の出会いではない気が」
「友達増えたし、嬉しいな~」
星奈の言う通り、これは「恋愛」という運命を過ごす素晴らしい出会いだった。
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.4 )
- 日時: 2022/08/24 20:12
- 名前: たまはる (ID: tEZxFcMB)
第二話「再会と出会いの感傷」
「千歳、よかったら一緒に帰らないか?」
「そうだな。久しぶりだしな、帰ろう」
湊の提案に、千歳は嫌な顔一つせず呑み込んだ。
玄関は下校する生徒たちでにぎわっていた。
そのなかに二人、記憶に新しい組み合わせが居た。
「おーい!星奈、凪咲!」
「あっ、湊くんに千歳くん!」
一番最初に反応したのは、凪咲だった。
「良かったら、一緒に帰らないか?」
「良いですね。喜んで!」
「千歳も良いだろ?」
「ああ...」
心なしか、千歳の顔が一瞬だけ面倒そうな表情になった気がした。
「へぇ、みんな結構家近いんだね」
「そうだね、みんなあそこの住宅街に住んでるからね」
夕暮れどきの帰路で、四人は会話に花を咲かせていた。
「にしても、千歳とこうやってまた一緒に帰れるなんてな」
「ああ...。俺も湊とこうやって帰れるなんてな思っても見なかったよ」
二人で感傷に浸っていると、凪咲が不満そうな声でこちらに話しかけてきた。
「ちょっと、私たちを抜きでなーに感傷に浸ってんの?」
「ああ、悪い悪い。あまりに久しぶりすぎてぇぇぇえ!?」
刹那、とんでもなく鈍い音が閑静な住宅街に響いた。
「いってぇぇぇ...」
「全く...湊、しっかりしてくれ...」
「大丈夫ですか...?って、鼻血出てますよ!」
「えっ!?...本当だ...」
「そんなこと言ってないで、ほらティッシュ!」
湊はありがとうとだけ言い、凪咲からティッシュを受け取った。
そんなことを言っているうちに、家に着いてしまった。
「じゃあ、俺たちはこれで」
「うん!バイバーイ!」
「さようなら」
凪咲と星奈の性格は、やはり正反対と言うべきだろうか。
落ち着きと品のある星奈に対して、凪咲は子供らしいというか、とっつきやすいとでも言うのだろうか。
「ただいまー」
湊の声に返事はない。両親は仕事で夜の8時にならないと帰ってこない。
湊は、ベッドに身を投げた。
「...今日は友達がたくさんできたな」
下校で親睦が深められた。
これから四人の恋の始発線が出発するなど、誰も知るよしもない。
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.5 )
- 日時: 2022/08/27 06:51
- 名前: ゆのの。 (ID: GDWSGe53)
第三話「少しの恋心」
「ん…俺、寝てたのか!?」
湊は、ベットに身を投げて、独り言を喋りながら寝てしまったらしい。
一時間くらいたっただろうか。家に帰っていた時と、大幅に時間が違っていた。
「さてと、宿題するかぁ‥」
面倒くさいと思いつつも、心底簡単だったので直ぐに終わらせた。
そこから、暇になって来たのでケータイをいじり始めた。
「湊~!ご飯よ。降りてらっしゃい!」
お母さんの声が聞こえ、湊はダイニングへと向かった。
食欲がないのであまり食べずにお風呂に入り、そのまま寝た湊だった。
「ふぁ‥学校だな。早くいかなきゃいけない‥」
一応学校の用意は済ませて置いたが、着替えもしなければいけないので少し急いだ。
ピーンポーン
ドアを開けようとしたら、家のチャイムが鳴った。
ドアを開けると、千歳、星奈、凪咲がいた。
「今日も、一緒に学校へ行きましょう!」
星奈からも言われ、4人で学校へと向かった。
キーンコーンカーンコーン キーンコーンカーンコーン
チャイムが鳴り、それぞれのクラスで授業が始まった。
湊が3組、千歳が2組、星奈と凪咲が1組だ。
授業の内容は同じで、漢字テストがあった。
(…全然わからねぇ‥ちゃんと勉強しなきゃいけなかったのか‥)
湊は心の中でそう思った。
(ふふ‥楽勝ね。中1の問題じゃなくて高校生の問題を出してくれないと)
星奈は、流石の秀才であり、もうすべて終わっていた。
(全くわからないな‥ココは勘で行くか‥)
さすが、素晴らしき直感の持ち主。千歳は勘で、良い点数を得ていた。
(ふぇ‥ちょっとわかんないところあるし!最悪‥)
凪咲は、分かるところもあれば分かるところもある。平均点であった。
そして、休み時間。
「どうだった?漢字テスト」
「あれですか?楽勝でしたね。簡単です」
「ああ‥勘で全部は埋められたが」
「多分、出来た!だけど分からないとこあった‥」
しばらく話したあと、ケータイでメール交換をした。
「OK!全員入ってるぜ。グループも作っておいた」
「では、家に帰ってトークしましょうか!」
全員、家へ帰りさっそくトークし始めた。
グループで相談した結果。最初は
湊×星奈
千歳×凪咲
だ。
~湊×星奈~
湊: 「よろしくな。星奈!」
星奈:「はい。よろしくお願いします」
湊: 「ところで‥今日はなにか良い事あったか?」
星奈:「そうですね‥帰って来たテストの点がすべて100点でした」
湊: 「すげぇ…尊敬する!」
星奈:「…あっ…ありがとうございます…」
(湊さん…凄く優しく積極的な方ですね‥)
湊: 「そういえばな、俺、好きな子が出来たんだ!」
星奈:「まぁ‥そうなんですね!良かったですね~」
(何なのでしょう‥なんだか、感情的になってしまいます)
湊: 「ああ、その子はな。凄い優しくて頭がいいんだ!」
星奈:「湊さんに、合ってるじゃあないですか‥」
(…あっ‥もしかして嫉妬ですか!?これは。私が湊さんを、好き‥!?)
(嘘だろ‥自分ってこと気づかないのか‥まぁいいけど)
この二人は、お互いが好き合ってることを気付かないまま。
恋愛の「終点」へ向けての二人の第一歩だった。
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.6 )
- 日時: 2022/08/27 07:43
- 名前: たまはる (ID: tEZxFcMB)
第四話「ピアニッシモ」
「~♪~♪」
音楽室から聴こえる、美しいピアノの音。
放課後、誰も居ない音楽室にただ一人、凪咲はピアノを弾いていた。
ーーパチパチパチ。
「うわぁ!?」
不意に鳴った破裂音に、少女は思わず声を上げる。
「すまない、驚かせるつもりはなかったんだ...」
申し訳なさそうに、千歳はピアノの横に立つ。
「...ピアノ、好きなのか?」
「えっ!?う、うん...。小さい頃からやってたから」
「すごい綺麗だなと思ったんだ。君のおてんばな性格からは想像できなくてさ」
凪咲はむっ、と顔をしかめた。
遠回しにバカにされたのが、気に食わなかったのだろう。
「...ひねくれ男」
「ギクゥ!?な、なぜそれを!?」
「湊くんから聞いたもん。『千歳は少しだけひねくれてる』って」
おのれ湊...と思いつつも、ひねくれていることがばれてしまったことに、千歳は焦りを隠しきれなかった。
「...ぷっ、あははははは!」
「な、なぜ笑う!」
いきなり笑い始めた凪咲に、千歳は恐怖を覚えた。
それから少しして、ようやく落ち着いたのか凪咲が話始めた。
「だ...だって、千歳くん焦るとすごい顔するんだもん...ひぃ...!」
「そんなものか?...ぷっ、これは酷いな...。ははははは!」
刹那、凪咲はいきなり大声を上げた。
「あっ、千歳くん笑った!」
「そ、そんなに驚くことか...?」
凪咲は微笑みながら、理由を話した。
「だって千歳くん、いつも気難しい顔してるんだもん。」
そうなのか、と呟き思い当たる節を探したが、それらしい記憶はない。とすれば、無意識のうちにそうなっていたとしか考えられない。
「...ねぇ、一曲弾かせて?」
「ああ。それで、何を弾いてくれるんだ?」
すると、凪咲は笑い答えた。
「Quatre mains」
聞いたことがある、確かエヴ○で流れたピアノの連弾曲のはずだ。
「連弾だろ?弾けるのか?」
「私は絶対音感の天才だぞ?」
天才かどうかはさておき、凪咲は深呼吸をしてから弾き始めた。
「~♪」
(...楽しそうだ。それに、高難度のこの曲をミスなしでこなしている)
「...ふぅ。どうだった?」
「すごかった...。感動したよ」
すると、少しだけ頬を染めて小さく呟いた。
「こんなこと、大切な人にしかやらないのに...」
「ん?今なんて?」
「ううん、なんでも」
本当は聞こえていた、なんて言えるはずがない。
「あっ、もうこんな時間!私、帰るね」
「ああ、じゃあな」
走って帰っていったが、転ばないかと心配になる。
(大切な人、か...。)
環境音は、ピアニッシモの如く、弱く聴こえた。
千歳:「よろしく」
凪咲:「うん!よろしく~」
千歳:「今日のピアノはものすごく綺麗だったぞ。いいものが聴けたよ」
凪咲:「そう?良かった♪」
千歳:「あ、悪い飯食ってくる」
「あ、行っちゃった...。千歳くん、か。イケメンだけど恋愛には興味なさそう。」
凪咲は決意した。
「絶対に振り向かせてやる」
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.7 )
- 日時: 2022/08/28 19:41
- 名前: 琥珀*@ (ID: GDWSGe53)
第五話「楽しく青春を」
「お待たせ!」
「結構待ちましたよ。凪咲ちゃん」
「わぁ…ゴメンね。星奈ちゃんも二人も」
「いや‥そんなに待ってないな」
「千歳の言う通り、俺もそんな待ってないと思う!」
いつも通り、4人は共に投稿する‥が、昨日のことが刺激的になったのだろうか。千歳覗く3人はご機嫌だ。
そこに居づらいのか千歳は、あまり口を挟まなかった。
「昨日のトーク、楽しかったねぇ」
「凪咲ちゃんは、千歳君とやったのでしょう?どんなことを喋ったのかしら?」
「それは秘密~!だよね。千歳君」
「…ああ」
「ズルいぞ。凪咲、千歳。それだったら俺らも言わないからなっ!」
昨日のメールのことで話している四人だが、見ての通り千歳は普段より口を挟まない。
やはり、居づらいのであろう。
(…千歳君、話に参加しずらい?もしかして、私のことを好きじゃない!?)
凪咲は、心の中でそう思いながら話していた。
(でも…私のことを好きじゃないのは、当たり前だよね‥でも、諦めないぞ!)
さすが凪咲。少しのことではくじけない精神を持っている。
「もう学校に着きましたね。では、また後で~」
「またねっ!」
ここからはみんな別行動。クラスで用意が出来たら落ち合う。それがいつもの日々だった。
「ねえ~凪咲は好きな子とか、いるの~?」
凪咲は、クラスの女子たちと話している。
「いると思う?いないと思う?」
「…そうね。いると思うわ。私」
「じゃあ‥答えは麗ちゃんだけに教えるね」
「ありがとう。凪咲」
「いるよ。違うクラスだけど」
「…居るんだね‥意外だったけどさ」
こっそり、友達の鹿目麗に教え、その場を後にした凪咲だった。
(…やっぱり、千歳君にいいところ見せなきゃ!)
と思っているとき、当の本人の千歳に出会った。
「あ、千歳君」
「…凪咲か」
「どうしたの。元気がないみたいだけど」
凪咲は、千歳の近くに行きながら話しかけた。
「なにもねぇ‥気にするな」
そっけない返事をして、千歳は行ってしまった
(絶対、振り向かさせてみせるぞ‥絶対に!)
その二人の様子を見ていた二人の人影がいた。
「…やっぱり、いい感じ?」
「そうですね。いい感じだと思いますけど」
それは、湊と星奈だった。
二人もお互い両思いだが、気づかずにいる仲だ。
「青春時代に、突入ですね。この時期は」
「うん。青春時代は思いっきり楽しまなきゃだなっ!」
【お知らせ】
・新キャラ登場:「鹿目 麗」 (カナメ レイ)
・ゆのの。から名前変更「琥珀*@」
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.8 )
- 日時: 2022/08/28 20:44
- 名前: たまはる (ID: tEZxFcMB)
第六話「憧れと勉強会」
「やべー...」
湊は焦っていた。なぜならば、近々中間テストがあるのだ。
湊は、今までギリギリで赤点を回避していたが、今回ばかりはそうはいかない。
「どうしたのですか、湊さん」
「うわぁ!?ってなんだ星奈か...。」
「なんだとはなんですか」
不覚にもドキッとしてしまったのは言うまでもないだろう
「ご、ごめん。いや実は...」
全てを話した。話したところでどうにかなるわけでもないが。
すると、星奈は数秒考えて口を開いた。
「じゃあ土曜日、私の家で二人きりで勉強会を開きましょう!拒否権はありません!」
「あ、ああ...(積極的になった...!?)」
こうして、勉強会は決定した。
そして、土曜日...。
ピンポーンという、何とも間抜けな音が北条家に響いた。
数秒経つと、ドタバタという音が聞こえたあとにドアが開いた。
「はーい。湊さん!どうぞ、入ってください」
「う、うん。お邪魔しまーす...」
若干遠慮しつつも、湊は中に入った。
室内に広がる甘い香りは、鼻腔に刺さると湊の思考を奪っていく。
「ここが私の部屋です」
「お、お邪魔しまーす」
内装は想像通り、女の子女の子していた。
だが、それ以上に星奈の香りが一層強くなり、湊の心拍数はどんどん上昇していった。
「じゃあ、早速取りかかりましょう。何からやります?」
「え、えっと数学から」
「数学ですね...わあ、ノートは綺麗に取れてますね」
物理的な距離は先ほどよりも縮まり、湊の心拍数はさらに上昇していく。
しかし、それは湊に限ったことではなかった。
「基本的に公式は理解できているので、応用問題ですね(うう...湊さんが近いぃ...)」
「ああ、あんまり公式の当てはめ方が分かんなくて(うう...星奈の距離が...)」
「ーーよし、全問正解です。やればできるじゃないですか」
かれこれ、ニ、三時間ほどで全教科は終わった。
湊と星奈は、すでにクタクタだった。
「はぁ...疲れた~」
「よく頑張りました」
疲れはてた湊の頭を、星奈は撫でた。
意図的ではない、ただ何も思わず。
「!?」
「あっ、すいません!私ったら」
星奈は、自分が何をしたのか気付き、咄嗟に手を引っ込めた。
「い、いや...そうだ、お腹空かない?どっか食べに行く?」
「いえ、今日は私が作ります」
星奈が昼食を作ると聞いて、湊は好きな人の手料理を食べれるということで、楽しみ半分、羞恥半分であった。
「ーーできましたよ。牛丼です」
「うわぁ...!いただきます!」
湊は丼に盛られたそれを口に運ぶ。
「うん!美味しいよ!」
「良かったです!おかわりもありますよ」
その後、湊はすぐに平らげた。
星奈は、幸せいっぱいになった。
午後の勉強を始めてから数十分、湊は睡魔に襲われていた。
「湊さん、眠いのですか?」
「うん...」
星奈は考えた。そして、勝手に恥ずかしくなった。
「み、湊さん!よければ私の膝を!」
「うん...」
湊にそんなことを考える気力は残っていなかった。
理性を捨ててしまった彼には、どれが最善なのか分からない。
湊はほどよく柔らかい星奈の膝に頭を預けた。
「おやすみなさい...」
湊は、小さく寝息を立てて深い眠りに落ちた。
湊の寝顔は、男とは思えないほど可愛らしかった。
「...んぅ......あれ、俺寝てた...?」
意識が覚醒してから、状況を理解するのはそれほど遅くはなかった。
「こ、これって...膝枕!?」
「スウ...スウ...湊さん...」
湊は一人で、羞恥心に駆られながら、星奈は寝言を呟きながら、夕日に照らされるのであった。
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.9 )
- 日時: 2022/08/29 21:29
- 名前: 琥珀*@ (ID: GDWSGe53)
第七話「聞こえないヒミツの話」
「どうしたの‥二人とも?」
「いや、何もない‥」
「…なっ、何もないです‥」
凪咲が二人に聞いても、湊と星奈はそっけない返事をするだけだ。
(昨日、湊さんを膝枕したなんて言えませんよ‥!)
(昨日、星奈に膝枕をされた何て言えない‥絶対に‥!)
2人は、昨日の「二人きり」の勉強会のことを思っているらしい。
千歳と凪咲は、気まずそうな二人に構っている暇のないので、さきに学校に行ってしまった。
「全く…あの二人、何なんだろうね。ねぇ千歳君」
「ああ。あの元気な湊が静かなのは珍しいな」
「ま、ほっといて先に行っておこーか!」
そして、私たちは学校に着いた。
一時間目が終わり、休み時間になる。
「あの…千歳君。聞きたいことあるんだけど、正直に答えてね?」
凪咲は、思い切って千歳に聞いてみた。
「?ああ、なんだ?」
「千歳君って、好きなコ、いるの?」
「‥ああ。いる‥」
凪咲はこの時、凄く嬉しいような、怖い思いをした。
(もし私だったらうれしい‥だけど違う人だったら?誰か聞くの、怖いよぉ‥)
「で、誰?」
「…………それは………だ」
物音がして、人の部分はよく聞こえなかった。
「えっ‥なんて?」
「‥それは、今度のお楽しみ。だ」
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.10 )
- 日時: 2022/08/29 22:53
- 名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)
第八話「My Hero」
「ほ、補習!?」
「俺たちが!?」
彼ら、もとい湊と千歳だが。前回のテストで赤点を回避はできたものの、補習は回避できなかった。
まあ、単位が足りていなかったのだが。
「ま、まあ大丈夫ですって。すぐ終わりますよ」
「そうだよ!あ、もうこんな時間。帰ろう、星奈ちゃん。」
「そうですね。さようなら」
全く世の中とは無慈悲なものだ。頭の良い者が、最終的には得をする。
そして、彼女たちは意中の人と一緒に帰れないことを、ただ声に、態度に出さないようにしていた。
「四人で帰れないのは残念だったね。(ああ!何で私ったら千歳くんと一緒に帰れるチャンスだったのに!)」
「そうですね。(湊さんと帰れないなんてもどかしすぎます!)」
やはり、二人の彼らへの思いは強いようだ。
「お嬢ちゃんたち、かわいいね。俺たちと遊ばない?」
よりにもよって、学校からも家からも遠い場所。人の気配はない。
「すいません、急いでいるので」
それで割りきれるほど、単純ではなかった。
「おい。てめえら俺たちから逃げられると思うな?分かったら大人しく言うことを聞け」
いくらなんでも、少女の力でもの巨漢たちがどうにかできるはずがない。
すると、巨漢の一人が星奈の顔を強引に自分の方へ向ける。
「かわいい顔してんじゃねえか。食べちゃいたいね」
「いや...助けて、湊さん...!」
「こっちもなかなかいいな。」
「や、やめ...助けて千歳くん...」
何の抵抗もしない。できない。
ただ、祈ることしか。
「星奈から...」
「凪咲から...」
「「手を離せ!!」」
わずかな希望が届いた。少女たちはそう思った。
そこには、ものすごい剣幕で怒る湊と千歳だった。
「へっ、ガキじゃねえか。ナメやがって!」
湊に、巨漢の拳が迫る。当たらない。当たるはずがない。
彼に通用するはずがない。
「お前らなんかに、星奈を渡すか!」
湊の右拳が、巨漢のこめかみに当たる。
そのまま体制を崩し、倒れる。
「そんなひょろひょろが、俺たちに敵うわけねぇぇぇだろぉぉ!?」
「っ...!(右に来る...!)」
この男の直感を侮ってはいけない。
千歳は、拳を受け流すとそのまま股間を蹴りあげる。
「あぎっ!?」
相当な痛みだろう、悶絶したまま立ち上がることはなかった。
「さて、まだやるか?」
「ちっ、おぼえてろよぉぉ!!??」
「アニメかよ...。覚えてるわけねーだろ。」
少女たちは泣いた。声を上げて。
「湊さぁぁぁん!!!」
「うおわあ!?星奈、分かったから!離れてくれ!」
「ち、千歳ぐぅぅぅぅん"!」
「...怖かったな」
この一件で、彼女たちのヒーローとなった彼らへの好意はもっと強くなったのは、言うまでもないだろう。
改名しました。たまはる→ぷれ
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.11 )
- 日時: 2022/08/30 13:32
- 名前: 琥珀*@ (ID: GDWSGe53)
【~夏の特別編~】
楽しき夏の、特別なラブコメを。
[挨拶:こんにちは。琥珀です!普段は挨拶しませんが、特別編ということで挨拶させていただきます。今年は、特に暑いですね。暑すぎます‥。ですが、そんな暑くても寒くても、「終わりのない」恋愛を過ごす、湊・星奈・千歳・凪咲。4人の特別ラブコメをお楽しみください!]
【夏の特別編】本編第9話「ついに青春夏休み!」(本編と特別編はセットとなっています)
「よっしゃー!ついに、ついに、ついに夏休みだっ!」
「そんなに嬉しがることでしょうか?」
「…え。星奈ちゃんは嬉しくないの?」
「嬉しくない奴がいることがびっくりするが」
俺は湊。今回は特別に俺がいつもの日常の解説をしてやる。
で、どうやら星奈は夏休みが嬉しくないようなんだ。
「ええ?だって、夏休みは宿題がありますが、友達と会う時間も減るでしょう?」
「なるほどね!星奈ちゃんらしい意見だよ~」
これには、あの千歳も納得したらしく‥俺も納得した。
「あ‥友達と会う時間が減るのは寂しいんですけど。皆さんには会えると思うんです。だから、今度この4人で、なんでしたっけ‥近くにあるプールに行きません?」
「プール‥‥楽しそうだな!」
俺は、星奈の意見に賛成した。
実は、俺もそのプールが気になっていたんだが、中々声をかけるのが難しかったんだ。
「私も賛成!行きたい!で、千歳君はどうなの?行くでしょ?」
「3人と1人じゃあ否定するも何もできないだろう?仕方ないが行く」
「仕方がないとは何事ですか?たまには、千歳さんも楽しめばいいでしょう」
「そーだそーだ!楽しめ千歳」
「うるさい。静かにしろ湊」
と千歳から皮肉を浴びさせられたが‥プールには行く気らしい千歳だ。
素直じゃないひねくれ者めが‥!
「じゃあさ、いつ行く~?俺はいつでもいいぞ。その日は何が何でも開けておく」
「ココでは決めれませんよ。メールで決めましょう。それぞれの親御さんに報告をお願いしますね」
「分かった!じゃあ、またメールで」
「…了解した」
そこで、俺らはメールで落ち合うことにしてそれぞれの家へ戻っていった。
「母さん!お願いがあるんだけど」
「なに?湊‥お願い事があるなんて、珍しいわねぇ…」
そんなに珍しいか?と思いつつも、俺は母さんに聞いてみた。
「いつかは決まってないけどさ、今度友達とプールに行くことになったんだ。今からメールでいつか決めるけど、行ってもいいよな?」
思い切って、母さんに言ってみたが‥
「まぁ、友達とプールに行くのね。別に全然いいけど」
言ってみたが、意外と単純だったことに驚いたな…
許可するのが軽い気持ちなんだろうか。母さん‥
「よっしゃ!アリガトな母さん」
そう言い残すと俺はケータイを取ってメールを速攻で開いた。
湊 :やっほ~ 許可貰ったぜ!
星奈:私もちょうど今、許可をもらったところです
湊 :アレ、後の二人は?
千歳:いるが?
凪咲:‥いるんですけど~?
(うわ‥怒らせたか、これ?)
湊 :わ、ゴメン!で、いつになったんだ?
星奈:あさってにしようと思うのですが、大丈夫ですか?
湊 :全然OKだよ!むしろ早くていいな!
凪咲:あさって?いいよ。
千歳:丁度、空いているな
星奈:よかった‥安心したよっ‥
湊 :えっ‥‥?
凪咲:ホントに、星奈ちゃ‥ん?
千歳:偽物か?ふざけているのか?
(えっ‥‥ふざけているのは、そっちじゃないの‥‥?なんだか、怖い‥)
はぁ!?あの星奈が、敬語を使わずタメ口!?敬語じゃなくて?
怖いって‥怖いって‥大丈夫なのかな。
湊 :だって‥星奈、お前タメ口‥‥
凪咲:湊君の言う通り、敬語使わないの‥‥?
千歳:敬語を使わないなんて、お前らしくないぞ‥‥?
星奈:え‥‥あっ…!
(ふえぇ‥間違えて言ってしまいました!)
星奈:わ…ゴメンなさい。これからはちゃんと敬語にしますので‥
湊 :いや‥俺は敬語じゃなくていいと思う。タメ口の星奈の方が、好き
凪咲:私も!タメ口の方が、友達‥じゃないや。親友感でるしさ
千歳:敬語じゃない方が、楽だ
‥星奈は気づいてないと思うけど、ため口の星奈の方が好きなんて‥前から好きって思ってるみたいじゃないか‥ハズいな…
星奈:皆さん、ありがとうございます!だったら‥これからはタメ口で行きますね?
湊 :うん!
凪咲:じゃあ、プールも楽しもうね!
千歳:また、あさってな
【~夏の特別編~】本編第9話「ついに青春夏休み!」
次回「始発線は終点をしらない」第10話~
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.12 )
- 日時: 2022/08/30 20:21
- 名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)
[挨拶:こんにちは。ぷれです。あまり挨拶はしない琥珀さんと同じタイプ(テメーと一緒にすんじゃねぇ!)ですが、特別編というなんとも素晴らしい感じになっています。僕の住んでいる長野県も、頭のおかしくなるほどの暑さで溶けそうです。ですが、そんなときはラブコメで暑さを吹き飛ばしましょう!僕は燃え尽きますが、皆さんには萌え尽きてほしいので、この四人の恋の行方を楽しんで!]
【夏の特別編】第10話「夏だ!プールだ!水着だぁぁ!!」
プール当日。
俺とと千歳は胸の鼓動を早めていた。楽しみなものは楽しみなのだが、やはり俺らとて思春期、当然緊張することはあるだろう。
「お待たせ~!」
「おう。星奈、凪、咲...」
更衣室から出てきた彼女らを見るなり、俺は言葉を失った。千歳に関しては、赤面してそっぽを向いている。
「どう、かな...?」
星奈は、フリルのついた水着。凪咲はそれの色違いだ。
「ねえ、話聞いてる?」
「...あ、ああ!すごく似合ってるよ!」
「うん!めっちゃ可愛い!」
しまった、と思う俺だったがもう遅い。
星奈は耳まで赤く染め、というか何で赤面してんの?
「やれやれ、星奈ちゃんに湊くんはウブちゃんですなー」
「同感だ」
凪咲はニヤニヤし、千歳は呆れていた。
「そ、そんなこよりもう入ろうよ!」
星奈の提案を、嫌な顔一つもせずに呑み込む。
「それっ!」
「きゃっ!やったねー?」
水が弾ける音が、多方面から聞こえる。
「...なあ、千歳。眼福だな」
「そうだな...ってなに言わすんだ!」
いくらなんでも、思春期の俺たちには眼福というか中々厳しいものがある。それを承知でのこの発言だ。
「そろそろ休憩にしよ?流石に疲れちゃった」
「じゃあ俺たちは飲み物買ってくるよ」
一時間ぶっ通しでは疲れるだろう。俺たちは休憩することにした。
「行ってくるから、待っててくれ」
「うーん、何がいいんだろ...?」
「カル○スでいいだろ。8本買っていこう」
こいつほんと適当だな。
「だからさー、俺の方があいつらより楽しめるよ?」
星奈がDQNに絡まれている現場を発見してしまった。生憎、千歳はタオルを持ちに行ってしまった。
「結構です。私には連れがいるので」
「連れなんていないじゃん。だから、俺とーー」
「俺が連れです」
何とか間に合った。星奈は美人だから、絡まれるのは当然だが、見ていても良いものではない。
「お、お前が?ガキじゃねえか!タッパがあるだけで、童顔じゃねえか!」
「あの、湊くんのことをバカにするのはやめていただいて良いですか?」
星奈は笑っている。だが、それは愛想笑いだとか、そういうものではない。
これは、怒っている。
「い、いやいやこんなガキじゃーー」
「反吐が出ます。聞きたくありません」
「だからーー」
「...失せろ」
低い、星奈が出したとは思えない声が聞こえた。
これが、星奈の怒った姿なのか。
「ちっ、どいつもこいつも...」
ブツブツ言いながら、DQNはどこかへ行ってしまった。
「...ふぅ。良かった~」
「その、星奈。ありがとうな。俺がバカにされているところを庇ってくれて」
星奈はすぐに優しく微笑んだ。
「いえ、大したことないよ。この前のお礼だとでも思って」
「それでも、さ。俺、嬉しかったんだ。他人に俺がバカにされているところを怒ってくれる人がいて」
「私にとって、湊くんは恩人だから...」
恩人という称号は、俺には勿体ないと思った。
「あの。私、湊くんのことがーー」
「ここに居たのか。ほら、飲み物だ」
「っ...うん、ありがとう」
湊くんのあとが遮られ、何を言われたのか分からなかった。
「...なあ、なんて言おうとしたんだ?」
「ううん、何でもない」
結局、教えてくれなかったが、終始凪咲はニヤニヤしていた。何でだろう?
それでも、今日はそんな疑問がどうでもよくなるほど楽しかった。
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.13 )
- 日時: 2022/08/31 14:08
- 名前: 琥珀*@ (ID: GDWSGe53)
【夏の特別編】第11話「どんな時でも楽しく夏を」
「ねぇ、千歳君!」
「…‥‥」
「さっきから、無言は辞めてよ~」
私、凪咲。今は親友の4人でプールに来てるんだ。
‥‥でもね。私が密かに好意を寄せている相手、千歳君が元気がないみたいなんだよ
「‥‥しんどい?しばらく休憩しよっか!」
私は千歳君を休憩スペースに連れて行って、休ませてあげた。
「お~い!凪咲ちゃん、千歳君!」
「凪咲!千歳!ココにいたのか!」
私の親友の二人、星奈ちゃんと湊君が運よくなのか、運悪くなのか来てくれた。
もう少し、二人きりでいたかったけど‥無理だよね。
「千歳君が具合が悪いと聞いて、飲み物を買ってきたよ。普通の水だけど」
そう言って、星奈ちゃんが少し濡れた手で水を渡してくれた。
「あ、ありがとう!わざわざ来てくれて‥」
「ううん。大丈夫だよ‥‥それより、千歳君は寝てしまったんだけど?」
「ホントだ。千歳寝てるな‥‥笑える!しばらく寝かすかー」
本当に、千歳君寝てる‥‥寝顔もカッコイイな。
は~あ。やっぱり千歳君のことが好きだよ‥‥
「でも、ココに一人で置いとくってわけにはいかないぞ?誰か見とかなきゃ」
湊君がそう言った。
「だったら、私も疲れたし見ておくよ。二人は…二人きりで楽しんでね!」
二人は一瞬、とまどった顔をしたけど…直ぐに笑顔で「ありがとう」と言いながら言ってしまった。
「次は、アナタたちだからね」
星奈ちゃんが、そう言ったのを…私は気づいて無かった。
「ん……?」
「あ、起きた?千歳君。」
「俺は、寝てたのか‥?」
「ふふ‥そうだよ~」
千歳君は、「えっ!?」って顔してた‥なんかその顔もカッコイイ。
でも、顔じゃなくて性格もいいからやっぱり好きだよ‥
「どうした、凪咲?」
「あっ、ゴメンね‥考え事してただけだよ」
つい、浮かれてしまった‥
「そうか?ならいいが…」
「じゃあ、起きたところでプールに戻ろっか!」
「ああ。湊たちはどこだ?」
…できれば、「2人きり」で遊びたいなぁ
「湊君とこじゃなくて、たまには…2人きりで遊んでみない?」
小声で、「嫌だったらいいけど‥」って言ったけど、気づいていないみたいだな
「…………ああ。いいよ」
それで、私たちは湊君と凪咲ちゃんとは反対方向のウォータースライダーで思いっきり遊んだよ。
すごく楽しかったな~
それで‥千歳君がウォータスライダーの時、何か言ってたけど‥うまく聞き取れなかった。
確か、
「俺は‥‥が‥‥‥だ」
って言ってたんだ。なんなんだろうね‥‥
今日も楽しんだし、帰って早く寝ようかな。
次は、予定は何もないんだ。
いつか、会えるといいな‥‥みんなに。千歳君に。
夏休みの間、またいつか。
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.14 )
- 日時: 2022/08/31 16:42
- 名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)
【夏の特別編】第12話「夏祭りがゆえ」
俺、湊は夏祭り前日でとてもワクワクしている。年に一度の大イベントなのだから。
俺はいてもたってもいられなくなり、コンビニに行った。
「いらっしゃっせ~」
店内に入ると、芯の抜けたような店員の声が耳に入る。
何かを買いに来たわけではないが、入ってしまったものは仕方ない。買って帰るとしよう。
「...ん?凪咲じゃないか」
雑誌コーナーを見ていたのは、紛れもない凪咲だった。
「湊くん?どうしてここに?」
「いや、俺はちょっと明日が楽しみで、いてもたってもいられなくなっちゃって...」
「私もそうなんだ。楽しみで仕方がないよ」
すると凪咲はファッション雑誌を手に取り、レジへ向かおうとした。
「じゃあね湊くん」
「ああ、じゃあな」
凪咲は会計を済ませ、帰宅してしまった。
俺も、飲み物を一本買って家に帰った。
「ん...?凪咲からグループのメッセが来てる」
スマホのロックを解除し、メッセージを開く。
凪咲:明日はコンビニに7時50分に集合ね?私と千歳くんは5分前に集合
千歳:分かった
湊:OK!楽しみだなぁ
星奈:そうだね。じゃあ、また明日
相も変わらず、千歳の返事は素っ気ない。
「星奈...」
不意に口にした、意中の相手の名前。何か意図があったわけではない。
どうして、こんなにも彼女のことを思ってしまうのだろう。
当日。
時間通りに来たが、千歳と凪咲の姿が見当たらない。
すると、凪咲からの個人でのメッセージが入った。
凪咲:星奈ちゃんをよろしくね
これが一体何を示しているのか。
「お待たせ~」
スマホから顔を上げると、浴衣姿の星奈が立っていた。髪も結っており、とても可愛らしかった。
「どう、かな...?」
「その、すごく似合ってる」
星奈は千歳と凪咲のことは言わずに、嬉しそうに笑った。二人の事情を知っているのだろう、という自己解決になった。
「そう?ありがとう!じゃ、行こう?」
「あ、ああ」
とは言っても、花火までの時間がない。集合時間の設定もあったのだろうが、走らないと間に合わない。
「星奈、走ろう!花火まで間に合わない!」
「うん!」
星奈はそれでも下駄だ。いくら運動神経が良かろうが、走りにくいことに変わりはない。
そんな心配も束の間、案の定転んでしまった。
「大丈夫か!?」
「ちょっと、無理...」
足を見る。恐らく捻挫だろう。
しかし、彼女が捻挫で走れるはずがない。ならばーー
「星奈、しっかり掴まってろよ」
おんぶだ。これなら、花火までに間に合う。
「...ごめん、湊くん」
「いいって。走らせた俺も悪かった」
そう思いながら、必死に走ることだけを考えた。
「ぜえ、ぜえ...何とか、間に合った...!」
俺たちがついた頃には、ちょうど始まるときだった。
俺は安堵して、星奈を降ろす。
「...綺麗だね」
「そうだな...本当に綺麗だよ」
しばらくの沈黙。聞こえるのは、人々の会話と花火の轟音だけ。
「ねえ、こっち向いて」
沈黙を突き破った星奈は、要求する。
俺が従うと、顔をガシッと掴んで一瞬で自分の顔にくっつける。
「んむっ...」
何が起こっているのか、分かっていながら理解することを脳は拒んでいた。
「ぷはぁ!...私のファーストキス、どうだった?」
ファーストキス、ようやく理解した。俺は、接吻をしたのだと。
一気に顔が熱くなる。羞恥心に駆られ、彼女を直視できない。
「...私、湊くんのこと大好きだよ」
声すらも、花火の音すらも遠くに聞こえる。
俺は、現実逃避を始めていた。
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.15 )
- 日時: 2022/08/31 19:42
- 名前: 琥珀*@ (ID: GDWSGe53)
【夏の特別編】第13話「あなたとなら何処までも」
「ねぇ、千歳君」
「なんだ」
相変わらず、そっけない返事をする千歳君。でも、性格も見た目も全部良いんだ。
ひねくれてるけど、実は友達思いな優しい人。
{私は__そんな千歳君が大好きです}
そう、言いたいけど言えないんだ。
どうしてだろうね。覚悟はしてたんだけど
「どうかしたのか。凪咲」
「ううん…呼んでみただけ」
ああ、この私のいじくなし!伝えたいのに、伝えれないよ!
「湊と星奈は、今頃どうしてるだろうな」
いきなり、千歳君が話を振って来た
「ああ…あの2人だね。きっと『上手くいってる』と思うよ」
『上手くいってる』ってところを強調して私は言った。
「そうか。それならいい」
「千歳君、もうやめよ?」
「……どういうことだ?」
私、思わず本音を言っちゃった。
千歳君が実は__
「千歳君。隠してても無駄だよ?私にはわかるんだもん」
「だから、何の話だ?」
「そうやってさ、ひねくれてるじゃん。強がってるけど‥そういうの、もうやめようよ」
千歳君は、一瞬ビックリした顔になった‥
図星かな。
私はもう、後悔しない。今から私がこの恋のけじめをつける!
「強がってるところ、カッコよかったよ?前さ、誰かしらない人になんかされたじゃん。その時、助けてくれた。私、とっても嬉しかったよ。」
千歳君は、黙って話を聞いている。
「だけど、そんな時でも強がってた。なんでだろうね。湊君や星奈ちゃん。私は普通でいるのに
だからさぁ‥もう、強がるのはやめようよ。ひねくれるのも、やめよ‥」
私は、ぼんやりした顔でそう言った。
「私は、千歳君のことが__」
「凪咲、付き合ってくれないか?」
いきなり、そう言われて、戸惑った私。
「えっ‥‥」
「お前が、俺のことを好きってことは実は分かってた。まさかな‥とは思っていたけどな」
「わ、分かってたの!?」
「ああ。で、俺も好きだった‥だから、いつか俺が告らなきゃって思ったんだ。
今、お前は俺に告ろうとしただろ?だから、自分からやらなきゃって、思ってさ‥」
そう語る千歳君の頬は赤い。恥ずかしがってるみたい。
「うん…付き合って、いいよ」
私は、嬉しくて泣きそうで。でも、涙をこらえてそう答えた。
「ありがとう。凪咲!」
…今まで一番の笑顔で、やんちゃなカッコいい笑顔で、千歳君は答えてくれた。
その時…最後の花火がなったことを、今日は「いい日」だな。って思えました。
「こちらこそ、ありがとう。アナタには何処までもついていけるよ!」
「これから、宜しくな…凪咲」
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.16 )
- 日時: 2022/08/31 20:40
- 名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)
【夏の特別編】第14話「後日談は二人だけ」
私、星奈は今とても後悔している。
「なんて、大胆なことを...」
湊くんに、接吻をしてしまったのだから。
きっと、気が狂っていただけ。そう、私の思考がおかしかっただけ...。
「~!!!」
やっぱダメ!鮮明に覚えているし、唇も覚えている。
「星奈、遊びにきたよ?」
「っ!?うん、今行く!」
なんてタイミングが悪いのだろう。忘れていた、湊くんが家に遊びにくることを。
「お邪魔しまーす...」
「じゃあ、私の部屋で待ってて」
私は部屋から出た。
「~~~!!」
ヤバい、本当にヤバい。恥ずかしくて死にそう。
私は深呼吸をして、飲み物を持って部屋に入った。
「お待たせ」
「え?あ、いやそんなことないよ」
向こうも恥ずかしいんだ。何だか、そっぽ向いてる湊くん、可愛い。
それでも、会話は続かず、ついには沈黙が生まれた。
気まずい、非常に気まずい。
「あのさ、星奈。その、昨日のことーー」
「いやぁぁぁぁぁぁ!!」
あ、叫んじゃった。私としたことが、取り乱してしまった。
「星奈、落ち着いて!」
ぎゅっ、と湊くんは私を包み込んだ。微かに香る、柔軟剤に混じった太陽のような匂いが、私の思考を落ち着かせる。
それから、私の頭を撫でた。優しく。
「星奈、大丈夫だから。きっと、俺とお前は同じ気持ちだから」
「っ!?湊くん、もしかして恥ずかしいの?」
体をビクッと震わせて、またしてもそっぽ向いてしまった。
「う、うるさいなあ!しょうがないだろ、好きな人と同じ空間にいるんだから」
好きな人。私を、好きな人と認識してくれている。
どこまでも、優しくて、真面目で、素直で、ドジだけど...。私は、カッコよくて、自分の利益なんて考えずにこなしてしまう、そんな彼が大好きだ。
「...星奈、きちんと言わせてくれ」
私は覚悟を決めた。
「俺は、お前を幸せにしたい。どんなときだって、俺はお前を幸せにできるなら、それでいい。星奈、俺とーー」
「待って!私は湊くんと付き合いたい。一緒に、湊くんと同じ道を歩きたい!」
言い切った。私の全てを、彼にぶつけた。
「グスッ...俺なんかでいいのなら、よろこんで!」
彼は泣いて笑っていた。私もつられて泣いた。
それで、彼の胸に飛び込む。冷たくて気持ちいい彼の手のひらが、私の頭を撫でる。
もう、私は頑張らなくていいんだ。足りないところは、私がカバーする。でも、それじゃあ頑張らなきゃだよね。
私、もう少し頑張って、そのあとは湊くんに甘えよう。
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.17 )
- 日時: 2022/09/01 13:16
- 名前: 琥珀*@ (ID: GDWSGe53)
【夏の特別編】(最終話)第15話「終わりの次は、仲間たちの」
「じゃあ、そっちも上手くいったんだな!」
俺は湊。ついさっき…星奈と付き合った。
「う、うん…付き合うことになって」
「凪咲から告白してきたけどな…」
相変わらず、正反対コンビなカップルなので、上手くいくかどうかが心配だ。
「…………ああ。私はなんてことをやらかしたんだろ‥‥」
星奈は、俺にした‥キス‥のことを後悔しているらしいんだ
「どうしたの、星奈ちゃん。やらかしたってどういうこと?」
凪咲が聞いたら、星奈はいっきに顔が赤く染まって
「なななななんでもないよ!ねぇ、湊くん‥‥」
「そうだったか?というか、俺は全部話すつもりだ」
「裏切者。」
ボソッと星奈が言ったが、俺は気づかないフリをした
「実はな、星奈が俺にキスをしてきたんだ‥‥」
「やるねぇ。星奈ちゃん」
「性格と反した行動力を尊敬。」
ニヤニヤした顔で言う凪咲と、成る程な。って顔で笑う千歳。
「なんか、その言い方ムカつくんだけど。二人とも」
星奈が激怒しそうだ‥‥こいつ、怒ったら終わるんだよな。
「どいつもこいつも‥‥」
「スト~っプ!星奈!大丈夫、こいつらからかってないから大丈夫だって!」
「え‥‥そうなの?早とちりしちゃった‥ゴメンね」
ホントは、からかってるけどな‥‥まぁいいや!
「なぁみんな、聞いてくれ。俺ら4人は自分たちの恋愛が終わったんだろ。だったら、次の答えは決まってるよなぁ!」
「もちろんだよ。湊君。」
「ああ。俺らが終わったからな」
「答え?そりゃ、決まってるよ!」
約束でもないのに、俺ら四人は不思議と同じことを言った。
「「「「次は、私の__俺らの__友達の『恋愛』を成功させる」」」」
【琥珀から】
夏の特別編が終わりました。独自判断ではありますが、次は4人の友達の恋愛を応援していく‥‥的なのを書いてみたいな‥‥なんて思ってます!もしかしたら、そんなことは叶わないかもですが、いつか書いてみたいです。次は、夏ではなく夏休み明けの本編16話からです。
次回もお楽しみにしていてくださいね!
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.18 )
- 日時: 2022/09/01 16:51
- 名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)
第16話「計画」
俺は湊。夏が終わって、俺たちの恋愛が成就して一段落ついた。
「どうしよう。なかなか、そんな好きな人聞いたって答えてくれないよ」
「そうだな。恥ずかしいと思うぞ」
結局のところ、サポートするのは良いとして、誰にするかで悩んでいる。
四人とも、頭を抱えているのが現状だ。
「両思いで、なおかつ分かりやすい人じゃないとダメだよねぇ...」
早速、星奈の思考がブラックなことを生成して口に出しているが。
「やっぱり、そんな人居ないよ」
「道理だな。俺たちのように両思いな人なんてそうそう居たものじゃない」
「そうか?星奈と俺はキスしたなk___ムグゥ!?」
後ろから伸びてきた白い手に、発言が遮られた。
「いい加減忘れて...!」
「無理だよ。湊くん、結構物覚え良いから」
「そうだな。こいつは頭が悪いくせに、そこは結構自慢できるもんな」
千歳と凪咲がニヤニヤしながら、こちらを見てくる。
というか、頭が悪いのは千歳もだと思うが...。
「プハァ!...や、やっと解放された...」
「ほんと、私たちの前でイチャイチャしすぎ!」
「そうだぞ、もう少し自重しろよ」
「なんで私まで...」
ヤバい。このままだと、話し合いというかただのお茶会になってしまう。
「なあ、そろそろ本題に戻らないか?」
「逸らしたのお前だと思うんだが...」
「千歳くん、余計なこと言わない」
凪咲に釘を刺され、黙ってしまった。千歳のやつ、素直だな。
「明日、聞き込みでもする?」
どうして星奈はこうも行動力があるのか。頭が良いがゆえに、こんな斜め上の発送をしてしまうのだろうと、つくづく思う。
「まあ、良いんじゃないか?俺たちの目的は成就させることだ」
「そうだね。私たちが頑張らないと」
ついに千歳と凪咲までもが便乗してしまった。
そして、俺もやけくそで...。
「...そ、そうだよな!よし、早速明日には聞き込みを始めなくちゃな!」
すると、みんなは驚いた顔をしたあと声を上げて笑った。
...もしかして、いじられてる?
【ぷれから】
夏の特別編、終わってしまいましたね。
皆さんは、どんな夏を過ごせましたか?これから、友達のための恋愛サポートが始まりますね...!
次回、17話お楽しみに~。
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.19 )
- 日時: 2022/09/02 17:10
- 名前: 琥珀*@ (ID: GDWSGe53)
第17話「意外な清楚系。」
私は星奈。今は学校で、4人で聞き込み調査してるんだ
もちろん、友達の「恋愛」を応援するため。恋愛の先輩…って感じで調査してるの!
でも…
「なかなか、見つからないね!」
凪咲ちゃんの言う通り。好きな人がいる‥とか言う子は少ないの。だから見つけにくいんだ‥残念だね
「あの…少し、離してもいいですか?」
「あ‥もしかして、星奈さん‥ですか!初めまして」
このコは初めて会うコ。だけど名前知ってくれてるみたい。ありがたいな
「うん。私は星奈だよ!いきなりで悪いんだけど、好きな子って、いる?」
そのとたん、その子の顔がかあぁって赤くなっちゃったの。これはいるね
「貴女、名前は何て言うの?」
「言い忘れてた‥私は、『柊 美央』です。ヨロシクね」
「美央ちゃんだね。好きな子いるんでしょ?」
その時、3人が話しかけてきたんだ
「…あ、もしかして見つけたのか?」
「やったぁ!あ、美央じゃん‥」
「久しぶりだな、美央」
いきなり、3人の美男美女ぶりに目を見張った美央ちゃん。
「実は、好きな子いるんですよ!1組で。」
「1組?って‥俺のクラスだ!」
声を張り上げたのは湊君。どうやら、千歳君と同じ3組の美央ちゃんだけど、湊君の1組に好きな人がいるらしい。
「ねえ、その子って誰なのか、教えてくれない?その恋愛の協力をしたいんだ」
私の説得に応じて、美央ちゃんは話してくれた。
「私の好きな人は、『裏川アルト』君。人気者でしょう?」
「アルトか!」
「‥あれ。呼んだの?湊」
そこに現れたのは、スタイリッシュな男の子。
銀掛った髪色に、スタイル抜群で、結構な美男子‥だね
「よぉ、アルト!実はな…この美央が‥」
「その先は言わないで!湊君っ」
「えっ!?」
凪咲ちゃんが寸前で止めたことによって、美央ちゃんがアルト君を好きってことは、防がれた。
「で‥オレになにか用あるのかな?何でも言ってよ!」
「ああ。ゴメンなさい‥私たちは湊君からアルト君のお話を聞いていたので」
「湊がオレの話を?ふぅん………ていうか、キミ初めましてだね!名前は?」
アルト君が指したのは美央ちゃん。
「あ、初めまして…柊美央といいます。これからヨロシクね」
「オレはアルト。ヨロシク………」
美央ちゃんは、笑顔で言ったけど‥アルト君の様子が変。
「…アルト、どうかしたのか?」
「ん?ああ、千歳じゃないか。久しぶりだな」
「ああ。久しぶり」
どうやら、この二人は知り合いらしいです。
「じゃ、オレはそろそろ行くね‥また今度」
「私も行きますね。また明日会いましょう」
美央ちゃん、アルト君が去って行って‥
「そうだな。もう帰る時間だし、俺らも行くか」
「そうだな‥だが、見つかってよかった」
「確かにそうだね。千歳君‥」
「では、皆さんまた明日」
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.20 )
- 日時: 2022/09/02 17:48
- 名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)
第18話「照れ隠しですか?」
「全くもう、何ですぐに人に言おうとするの」
「反省してます...」
俺、湊。星奈に説教されている。
まあ、理由はさっきのアルト本人に言おうとしたことだが。
「まあ、反省してるなら良いけど。とにかく、最終的にはあの二人で成就させなきゃいけないから、気を付けてね?」
「はい...」
___翌日
「おはよう、アルト」
「おはよう」
アルトが人気な理由がよく分かる。
あいさつをすれば笑顔で返してくれる。
「湊、昨日は四人で何の話をしてたの?」
「それは___」
刹那、星奈の言葉が脳裏をよぎる。
「こ、今度の休日どこ行こうかって話...」
あっぶねー。言いそうになった...。自重しよ。
とにかく今は、アルトの意中が誰かを突き止めなくては。
「なあアルト、お前好きな人とかいんの?」
クラスが静まり返った。
「ちょっと、ここでは...」
再び、騒がしくなる。こっわ。
「ここならいいかな」
そう言い、アルトと俺は屋上に来た。
「オレの好きな人は___」
好きな人は?
「美央なんだ」
「よしっ!」
「!?」
あ、やべ。つい心の声が。
しかしこれで相思相愛ということが分かった。
「どうして好きなんだ?やっぱり美人だからか?」
「確かに魅力的な容姿だけど、内面に惹かれたんだ」
内面、か。確かに汚いところがないという感じだが。
「オレ、美央の分け隔てなく接するところがいいなって思って。実は、彼女の真似をしているんだ」
「そんなに好きなら告ればいいのに」
「...そんな勇気、オレにはないよ。それに、美央に相応しい男なのかなって思って不安なんだ。変に意識しちゃって目も合わせられないし」
まさか、こんなに人気のあるアルトにもこんな悩みを抱えているとは。
「なあ、アルト。もし、もしもだぞ?もし、美央がお前のこと好きって言ったら、お前はどうする?」
アルトは一瞬だけ目を見開いたが、すぐに笑って答えた。
「オレは、こんなにも嬉しいことはないって泣くよ」
「それだけ、人を大切にできるってことだよな。羨ましいよ、お前みたいな優しい人が」
こんなにも、心の優しいアルトだからきっといい彼氏になるに違いない。
「湊くん、それはちょっと分かりやすすぎだと思うんだけど...」
「そうだぞ。怪しまれたら元も小もないんだぞ」
「そういう天然なところもかわいくて好きだけどね」
「星奈だけが味方だよ」
「まあ、ちゃんと反省してね」
やっぱり、説教されることには代わりはなかった。
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.21 )
- 日時: 2022/09/03 16:22
- 名前: 琥珀*@ (ID: GDWSGe53)
第十九話「メールで盛りあげ‥‥」
そして、俺_湊_への長々と続いたお説教が終わった後。
俺らはメールのグループで、あの2人の恋愛をどうするかを話し合ったんだ。
湊:‥で、あいつらはどうすんだ?
星奈:どうするんだ。ではないでしょ!これから考えるの
湊:スミマセン。
凪咲:ふふっ‥笑える(笑)
千歳:そんな事をやってる暇あるのか?
湊:スミマセン!
俺は‥謝ってばっかりだな。
凪咲:そうだぞ、そうだぞ~!千歳君の言う通りだぞ!
湊:ホントにスミマセンでした!
俺しか誤ってないじゃないかっ
凪咲:はい。茶番は終了です。話し合いをはじめま~す
星奈:まず、あの2人は両想いでしょう?チャンスだよ!
湊:そうだな‥
千歳:どちらから告らせるんだ?
凪咲:アルト君から告らせたいなヾ(≧▽≦)ノ
星奈:あ、メール初の絵文字ですな
湊:アルトから告らせんのか~
アルトにそう言うのは、誰なんだ?
凪咲:( 一一)ジー
星奈:|д゚)ジー
千歳:/_:)ジー
背中に悪寒が走る‥‥
湊:まさか、俺‥‥?
凪咲:勿論!唯一の同クラス。
星奈:yes‼ 説得は得意そう♪
千歳:当たり前だ‥仲が良い
湊:分かったよ。じゃ、明日言うな
面倒な仕事を押し付けられたな‥‥不幸だ
凪咲:さ。お話は終わったから、第二ラウンド!
星奈:第二ラウンド?
湊:まだ、話し合いを…
千歳;流石にそれは無いと思うが
第二ラウンドってなんだ…?
グループ電話でもするのか?
凪咲:愛してるゲーム、するよ
星奈:えっ‥‥
千歳:嘘だろ…
湊:ん~ まぁ、やってもいいけど
愛してるゲームって、男女ペアでお互い「愛してる」って言い続ける。
で、観念した方が負け…ってやつだよな。
湊:で、ペアは?
凪咲:湊君と星奈ちゃん。私と千歳君ね♪
星奈:うう‥‥愛してるゲーム的なの苦手です‥
千歳:それは、個人でのメールか?
凪咲:個人‥だけど、電話でやって!
星奈:わっ…わかりました‥
そうして、俺らは個人の電話へと向かった。
プルルルル プルルルル
星奈、電話かけるの早っ!?
「あ、湊君!」
「星奈‥愛してるゲーム、得意か?」
「え‥苦手‥」
「ふうん‥始めるぞ」
星奈に愛してる‥っていうの、カレカノなのにハズい‥
「星奈、愛してるっ…」
「湊さんのこと、愛してます//」
星奈、早々顔が赤くなってるし‥
「愛してる‥」
「もうダメです!恥ずかしいです!もう私の負けにしてくださいっ‥」
「‥敬語。」
「ゴメンなさいっ……」
よし‥勝ったぁ!
「千歳君‥愛してます」
「凪咲、愛してる」
さっ、流石に千歳君から言われたら、この凪咲でも恥ずかしいです‥嬉しいです‥
「愛してます!」
「愛してる」
ストレート‥動揺もしてないな。
「愛してます‥」
「愛してる」
「うう‥‥決着つかないよ。私の負け!」
こうして、私が負けを認めて千歳君の勝ち。
湊:どうだったか?俺は勝った
凪咲:私、負けたよぉ‥
千歳:おお。だったら男子が勝ったな
星奈:苦手なんですから‥私
そうして、俺らは晩飯を食べるので一度解散した。
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.22 )
- 日時: 2022/09/03 17:14
- 名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)
第22話「強引な決意表明」
「なあアルト、ちょっといいか?」
「?いいけど...」
オレはアルト。なぜか、湊に呼び出され屋上に連れていかれた。
屋上に着くと、湊はモジモジし始めた。
「えと~、お前って美央のこと好きなんだろ?」
「え?ああ、そうだけど」
湊の言いたいことが分からない。美央に関することなのだろうか。
「お前が美央に告白しないか?」
「は?」
「美央のやつがお前が好きかどうか分からなくて怖いと思うけど、自分の気持ちを伝えなきゃ」
「でも、そんなに上手くいくかな...」
すると湊は真剣な顔になった。
「いくに決まってるさ!だって美央も...」
なぜか湊の顔が青ざめた。
「ん?なんだよ」
「いや~、美央も真剣に考えてくれるかもって...」
「?まあよく分かんないけど、ありがとう。勇気が出たよ」
なんだか終始青ざめた顔をしていたが、なにかいけないこどでもあるのだろうか。
教室に戻ると、ドアの前に美央が立っていた。
「あ!ア、アアアアアアアルトくん!よ、よければ放課後どこかいかない!?」
「え?ああ、良いけど...?」
すると、連絡先の書いてある紙をオレに渡して、ものすごいスピードで帰っていった。
実は、意識してきちんと目を見れなかった。
____放課後
「おお、お待たせ」
「いや、そんなことないよ。じゃ、行こっか」
ヤバい。平静を装っているが、かなりヤバい。心臓が張り裂けそうだ。
「いらっしゃいませ~」
オレたちは、喫茶店に入った。
「お二人はカップルさまですか?今、カップルだと割引をしているんです」
「カ、カップルぅ!?」
「は、はい!そうです」
「かしこまりました。では、空いてる席へお掛けください」
勢いに流されるがまま、席へ座った。
さっきのことのせいで、さらに意識してしまった。もはや、脈アリなのではと思っている自分が居る。
「じゃあ、私はカフェオレで」
「アイスコーヒーを」
「かしこまりました。少々お待ちください」
コーヒーは美味しかった。が、時折オレを見てくるので中々キツかった。
「おいおいあんたら、お熱いねぇ」
「何の用ですか?」
かなりの力がありそうな男が話しかけてきた。
「悪ィけどよォ~、俺はあんたらみたいな奴らが嫌いなんだよ!」
大きく腕を振りかぶる。
「まずは女ァ!」
その拳の行き先は、美央だった。
美央は動けない、ならばここでオレが守らなきゃ。
「ぐっ!」
「アルトくん!?」
オレは美央を庇った。抱き締めて、全ての打撃はオレの背中に当たる。
「おお、カッコいいねぇ。だけどよ、いつまでもつかな!」
さらに打撃は強くなる。でも、美央は離さない。
「もうやめて!これじゃあ、アルトくんが死んじゃうよ!」
「良いさ...!たまには男を魅せなきゃな...!」
「クソッ、しぶてえガキだ」
「おい、お前なにやってんだ」
その声をきっかけに打撃は止んだ。後ろを振り向くと、警察官が立っていた。
「ち、ちげえよ!別にこいつを殴ったりなんか...」
「はい連行~。君たち怪我はないかい?」
「アルトくんが...!血が出てる!」
「君、大丈夫か?」
意識が朦朧としてくる。声は遠のいて、次第に目も閉じてきた。
「良かった...怪我が、無くて...」
男を魅せたかいがあった。好きな子を守れて。
安堵して、少しの間眠りについた。
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.23 )
- 日時: 2022/09/04 12:56
- 名前: らる@羅瑠 (ID: GDWSGe53)
第23話「意識は‥‥」
「アルト君っ!大丈夫!?目を開けてっ!」
上から、美央の声が聞こえてくる‥‥
なんだか、意識がない‥‥
「う‥‥」
なんとか声を出せたけど、背中の方が痛いな…
「アルト、目を覚ましたか?」
「無事でよかったね…」
「でも、守ったところは良かったよ」
「目を覚まして良かったな」
そして、湊や星奈‥凪咲に千歳と、あの4人の声も聞こえる。
「あっ…ココはどこだ…?」
「ココは病院です!知らない男に殴られて…私を庇ったせいで!」
美央が、泣きながら説明してる‥
俺は、ただ美央が好きだから守っただけなんだよ‥‥
「美央、お前は泣くな」
「はい…わかりました」
素直だな。言うことをしっかりと聞いてくれる。
「あ、アルト君おきたのね」
看護師さんが話しかけてきた。
「あ、起きました」
「うん。だったらしばらく安静にしておいてね。すぐ直ると思うわ」
「了解しました」
看護師さんが行くと、俺は美央たち5人としばらくの間話した
「へぇ…そういうことがあったんだな」と湊
「カップルで割引…どこかで聞いたことあるわね」と星奈
「勢いのままカップルって言っただなんて…少し笑っちゃうわね」と凪咲
「まぁ、珍しい体験をしたし結果オーライだな!」と千歳
凪咲には皮肉っぽい言いまわして言われたが一応スルーした
「そうだな‥」
「ゴメンなさい‥‥アルト君。私を庇ってこんなことに‥」
「いいよ、別に。痛みも引いてきたし‥」
ふと、湊たちの方を見ると‥4人ともいつの間にかこの場に居なかった。
「なぁ、美央‥‥」
「‥ん?なんですか?」
「俺と、付き合ってくれないか?」
ああ…言ってしまった。フラれるのは覚悟している。
「べっ別に断ってもいいからねっ!」
慌ててそう言う俺。
「断る‥‥?そんなわけないじゃないですか!アルト君は人気者とは別として、性格もいいし…あの時守ってくれたし」
俺は黙って話を聞く
もしかして‥‥と思う自分が嫌だ
「私は、ずっと前から好きでした。アルト君のことを」
「じゃあ‥‥付き合うのは‥」
「勿論です。私も嬉しいな!」
美央は、今日一番の笑顔で俺に抱き着いてきた
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.24 )
- 日時: 2022/09/04 13:36
- 名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)
第24話「ファースト」
あの事故のあと、無事に退院することができ、美央と付き合うことになった。
望んだ結果といえばそうだけど、やっぱりまだ実感が湧かない。
「アルトくん、美央だよ」
「うん!今行くよ!」
今日は、美央がうちに遊びにくる。というか、来たのほうが正しいか。
ドアを開けると、私服姿の美央が笑顔で立っていた。
「どう、かな?」
「可愛いよ!(すごく似合ってるよ)」
「か、かわ...!?」
つい本音が出てしまった。
美央が赤面して、自分のしてしまったことの重大さに気付く。
「ここが、アルトくんの部屋...」
「そ、そんなにジロジロ見られると...」
そんなのお構いなしに、見渡すのを止めようとしない。
「取り敢えず座ってて。俺、飲み物持ってくるよ。お茶で良い?」
「ありがとう。アルトくんが持ってきてくれるならなんでも良いよ?」
クソッ。何て可愛いんだ。
必死に昂る感情を抑えながら、再び部屋に戻った。
「お待たせ」
「ひゃっ!?...あ、ありがとう!」
何か様子がおかしい。
「どうしたの?様子が変だけど」
「べ、別になにもないよ!?別に、アルトくんの昔の写真なんて...( ゚д゚)ハッ!」
なるほど。完全に理解した。
それにしても、俺の昔の写真なんか見てどうするのだろう。
「俺の写真をどうするの?」
「い、いやその...。可愛いと思って見てました!別にやましいことなんかなにも!」
「プッ...別に良いよ。俺の写真なんか、減るものじゃないんだし」
間違ってない。好きな人に過去を知ってもらえるなら、別に。
俺は、引き出しからアルバムを取り出した。
「わっ...!アルトくんはなんでこんなに可愛かったの...今はすごいカッコいい」
美央はめちゃくちゃ感慨深そうにアルバムを見つめる。
なんだか恥ずかしくなってきてしまった。
「ふぅ...お腹いっぱい...。アルトくんが昔はあんなに可愛かったなんて」
「あはは...昔は童顔とか言われていじられてたけど」
「なんで?私は好きだけどな、今も昔も」
嬉しい。けど、なんだか複雑な気持ちだ。
「...ねぇアルトくん」
「ん?...んむっ!?」
顔を向けた瞬間、白い二本の腕に引っ張られた。そして、そのままキス。
唇に柔らかい、瑞々しい感触が脳を蝕む。微かに、さっきの紅茶の味もする。
「ぷはぁ!...どうだった?私のファーストキス」
「な、ななな...!」
あまりの衝撃に言葉を失ってしまった。
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.25 )
- 日時: 2022/09/04 20:21
- 名前: らる@羅瑠 (ID: GDWSGe53)
第25話「トリプルデートの幕を開けて」
「ちょ…待ってよ!不意打ちだよ、キスはっ!」
「アルト君は、私とキスしたくなかったんだね?」
美央は悔しい顔をしてる。
そんなんじゃないのに‥‥勘違いだぞ
「違うよ。ていうか、俺もファーストキス」
「お互い様だね。アルト君がとのキスが、ファーストキスで良かったよ」
お互い様か‥‥
ピコンッ
「あ、メールでのグループが…」
「俺もだ」
美央と俺は、開いてみると「湊・星奈・凪咲・千歳」の4人とのグループだった。
湊:なんだ。凪咲‥個人で呼び出して
千歳:凪咲のことだ。また、変なことを考えてるんだろう
星奈:千歳君に一票!
凪咲:ねぇ、なんでそんな酷いこと言うの‥‥千歳君
アルト:お前ら、何してるんだ?
美央:楽しそうですね!
湊:お、アルトと美央!
凪咲:2人とも来てくれたんだね。今から会議を始めるよ
アルト:会議?
星奈:凪咲ちゃんの事だから、どうせ恋愛系…
凪咲:よく分かったね!そうだよ
千歳:恋愛系…か。興味はないな
湊:俺も
アルト:オレも…
美央:付き合って。って言ったのは、そっちなのにな~?
凪咲:結論から言うよ!なずけて「トリプルデート」です
「全員」:トリプルデート?
凪咲:これは、凪咲×千歳君・湊君×星奈ちゃん・アルト君×美央ちゃんペアでの、総勢6人のダブルデートです!
はぁ‥‥トリプルデート。か
初デートは緊張するから、みんないたら心強いな
湊:ってことは…
星奈:私たちも…
千歳:これは、まさあかの…
凪咲:全員初デートです!
全員初デート!? キツ…
「あれ、アルト君どうしたの?」
「な、何もないよ」
そうして終えたこの日。
デートはまさかの明日!
行けるかな…
そして、当日。待ち合わせ場所で待っていた男子3人
「お待たせ!」
「待ったのかな…」
「この服、に合ってる?」
美央、星奈、凪咲が順番に声をかけてくる。
「美央、凄く似合ってるよ!」
「いつもとは違うコーデだな。星奈」
「どの服でも似合ってるぞ」
そして、俺らはトリプルデートの幕を開けた‥
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.26 )
- 日時: 2022/09/05 18:14
- 名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)
第26話「僕たちのトリプルデート」
俺はアルト。
トリプルデートの幕が開き、俺たちは出発した。
正直、ノープランである。
「どこ行こっか~」
「ノープランなのか...」
千歳が放った呆れ顔は、冗談とかそういうレベルではない。今までに見たことの無い、本気の顔だ。
「しっかし、ノープランとはな~...アルト、どっか良い場所ない?」
「え、俺!?う~ん...あっ、そうだ!」
もう、ここに賭けるしかない。
「ここって...」
「プラネタリウム?」
そう、プラネタリウムだ。ここのプラネタリウムは親戚が経営していて、たまたま近所にあったため良かった。
すると、奥から親戚が出てきた。
「あれ、アルトじゃん。久しぶり。あ、もしかしてトリプルデート?」
「お久しぶりです。ええ、まぁ...そんなところです」
「「「「「初めまして」」」」」
「うん、初めまして。あ、そうだ。私からのサービスで、入場料無料。じゃ、行ってきな」
これは計算外。
まさかタダにしてくれるとは、これは良かった。
『こちらは、冬に北に見えるオオグマ座です』
「綺麗...」
プラネタリウムはやはり良かった。みんなに気に入ってもらえたみたいだ。
「なあ星奈、北斗七星って?」
「北斗七星ってのは、オオグマ座の尻尾の部分の星が連なってるところだね。一番明るく見えるのは、北極星っていうの」
流石は学年成績トップ、博識だな。
まあ、星のことはあまり詳しいとは言えないが、綺麗な物に代わりはない。
「いやー、綺麗だったなー」
「そうだな。何だか心が洗われた気がするよ」
「ありがとうございました。本当にタダで良いんですか?」
「良いって。経営に支障は出ないよ。...彼女さんとはどこまで?」
「ど、どこまでって...キ、キスは」
そのあと、色んな場所を周り、気付けば日が朱色に染まりだしていた。
「今日は楽しかったな、また今度どっか行こ!」
「湊くんにはその前にテストで赤点回避しなきゃね」
「...はい」
何だかんだ、俺は楽しかった。
「アルトくん」
「ん?うおあ!?」
美央が抱きついてきた。
甘い匂いと、柔らかい感触が不埒な気持ちを掻き立てる。が、何とか男としての威厳でなんとかなった。
「アルトくん、今度は二人で」
「ああ、分かってる」
俺たちと太陽だけが、このやり取りを知っている。
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.27 )
- 日時: 2022/09/05 20:38
- 名前: らる@羅瑠 (ID: GDWSGe53)
第27話「楽しい後は勉強会」
「それでは、今から授業を始めます」
俺は湊。学校でもないのに授業が始まる。
担任の先生は北条 星奈先生。
何でも、星奈先生はとびきり勉強ができるらしく‥‥
俺、千歳、凪咲、美央、アルトの5人は星奈先生にテストの赤点回避のため、勉強を特別に教えてもらうことになったんだよな
「じゃあ、まずは国語をするわね。テストは漢字よ。漢字を徹底的に覚えるの。そこで、みんなの実力がどれくらいか知りたいので、漢字テストを私が作りました。じゃあやってください」
いきなりの漢字テスト。ムズイ!
「…星奈ちゃん。抜き打ちね。コレは」
「凪咲ちゃん。テストでいつか抜き打ちがあるかもなんだから」
俺は星奈の意見に納得した。
一応‥‥わかるところは全部埋めとかなきゃだな
「はい。ストップ!時間は終わりよ」
「星奈ぁ!早いって」
俺は声を上げる
「わがまま言わないで」
キビシイ視線で冷たくいいはなたれ、敗退する俺。
「うん。美央ちゃんは全問正解よ。千歳君と凪咲ちゃんは惜しいわね!アルト君は埋められてるけど間違えてる。湊君は、あまり埋められてないわね」
「やった!」と全問正解の美央は喜び、千歳と凪咲は見直しをお互いにしている。
アルトは、間違えを確認している‥‥
俺はやばい。出来が違う!
「湊君。大丈夫だよ‥‥そのかわり最後まで残って」
「え‥?」
静かに、柔らかい声で囁く星奈の顔が目の前に
そして、そこから少し時間がたって勉強会は幕を閉じた。
「湊君。残ってくれてありがとう…」
「まさか、俺だけもっと特訓するのか!?それはカンベン」
「ふふ。そんなことするわけないじゃないの!」
イタズラっぽく笑う星奈
だったら、何だっていうんだ‥?
「これは、湊君にしか言えない事よ‥」
少しだけ泣きじゃくる声で星奈が言う。
そして、ついには泣き出してしまったんだっ……
「星奈っ!どうしたんだ?何が悲しいんだっ!?」
「ううっ‥ゴメンね。実は‥‥引っ越しすることになったんだっ!」
引っ越し‥‥?星奈‥が?
その泣きじゃくる星奈の前で、俺も一粒の涙を流した。
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.28 )
- 日時: 2022/09/05 22:50
- 名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)
第28話「信じたくない本当」
俺は湊。
先日、星奈からの引っ越すという告白を受けて、未だに信じられない。
「(違う...そんなの嘘だ)」
とにかく今は、自己暗示で精神を保っている。
「湊...どうした、顔色が優れないぞ」
「千歳...」
このことを話そうか迷った。でも言ったところで、何かが変わるわけではない。それにみんなに迷惑をかけてしまうだけだ。
「...なんでも、ないよ」
「...そうか」
千歳のことだ、きっと勘づいただろう。
というか、星奈と一度も会っていない。会わないようにしているの方が正しいか。
星奈と会ったら、泣いてしまうから。なんて、星奈は笑うかな。
「そんなの、分かんないよな...」
だんだん、気分が悪くなる。
保健室で休もうと思い、ドアを開ける。すると、いきなり女子が出てきてぶつかってしまった。
「すいません。ですが、急いでいるので」
前にもこんなことがあったな。星奈が急に飛び出して、それで仲良くなって。
そんな感傷に浸っている暇もなく、体はすでに限界を向かえて、俺は意識を失った。
「あら、湊くん。目が覚めた?」
「ここ、は...?」
目が覚めると、眼前には保健室の天井が広がっていた。
そこから、何があったのか記憶が鮮明によみがえる。
「思い出したみたいね。湊くん、あなた疲労で倒れたのよ。何か悩みごとでも?」
悩みごと。
そうだ、俺は悩んでいたんだ。
「ええ、ちょっと...。実は、星奈が引っ越しちゃうんです」
すると、先生は驚いた顔をしたあと、クスリと笑った。
「それならさっき、本人が同じことで相談しにきたわよ」
「星奈が、ですか?」
コクリと頷いてから、
「行ってきなさい。きっと、あの子もあなたの返事がほしいと思っているわ」
と言った。
分からされた。たった5文字すら言えないほど、俺はバカだったのだと。
思い立ったときには走り出していた。ひたすらに、校舎中を。全速力で駆け巡った。
「星奈!」
「湊、くん?」
驚いた顔をして、こちらの顔を覗く。
「俺、星奈に言いたいことがある!」
距離を詰める。後ろに逃げないように、壁へ追いやる。
ドンッ!という音と同時に、逃げられないように両方を塞ぐ。
「行かないで!」
「!?」
「俺は、お前と過ごした日々が楽しくて、かけがえのないものになったんだ!」
「...私だって、私だって離れたくない!せっかく初めて好きになった人と離れるなんてイヤ!ずっと一緒にいたい!千歳くんだって、凪咲ちゃんだって、アルトくんだって、美央ちゃんだって...!湊くんだって!」
彼女は泣いていた。目から大粒の涙を流しながら。
床に黒い染みができる。
すると、星奈のスマホの着信音が鳴る。
「なに?...引っ越しの件が取り消し...?」
星奈はその場にへたれこんだ。俺は泣いていた。嬉しくて、とにかく嬉しくて。
「っ!...星奈!」
俺は彼女を抱き締めた。強く。
そして、口付けをかわした。静かに、長く。
キスの味は、少しだけしょっぱかった。
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.29 )
- 日時: 2022/09/06 18:13
- 名前: らる@羅瑠 (ID: GDWSGe53)
第29話「見つけてもらって微笑んで」
「嬉しい‥‥嬉しいよっ」
私は星奈。今‥‥目の前で湊君が泣いてしまっている。
実は、私が引っ越すことになったんだ。でも、今取り消し‥ってなったの!
「うん‥私も嬉しいよっ!湊君、それからみんなと別れずに済むんだからっ!」
私も、泣きじゃくる‥‥今までの悲しい時の涙も、今のとっても嬉しい時の涙。全ての感情を乗せて
「‥お前らっ…何してるんだ!?」
「湊君、星奈ちゃん大丈夫!?」
「お2人とも、泣いているのですが…」
「何かあったのか?話してみろ!」
そこにいるのは、千歳君に凪咲ちゃん。美央ちゃんにアルト君の4人。
「みんなぁっ‥‥嬉しいよぉ‥」
私は、涙目を隠すようにしてみんなの元へ駆け寄った。
「で、何があったの?」
「ああ…湊君が急に泣き出したんですよ。なぜか知りませんが」
(嘘だけどね‥犠牲になってもらうわ。湊君)
「泣くなんて、男じゃないな。湊」
「おい、ひねくれ者。からかい者に改名するか?」
「俺はひねくれてないからそういうこと言うなっ!」
いつも通りの一面に、私はとてもほっとした‥
「湊君っ!あなたも「改名屋」って名前にする?」
「凪咲っ!ふざけるなよ!お前は‥「おふざけ屋」だな」
「あんたがふざけるな!」
‥‥相手にされないので、私はこの場を去った。
そして小声で
「美央ちゃん、アルト君。今度クラス替えがあるらしいですよ。希望もかなえられるそうです」
そして、私は音を立てずに廊下を走ってクラスに戻った。
美央ちゃんにアルト君が嬉しい顔と感謝の顔になってくれたのは言うまでもないな
「あれ?星奈どこいった?知ってるか。美央、アルト」
「いいえ。知りませんよ」
「いつの間にかいなくなってたんだ」
「ふぅん‥」
私は、クラスに戻ったはいいものの‥少しだけ道に迷ったんだ。
湊君と私が泣いていたところは、クラストは一番反対側の建物だったから、人目につかない所
よく、千歳君たち見つけれたな。って思う
「あ、星奈ちゃん‥」
私は、クラスメイトに話しかけられて微笑んだ。
そうしたら、いつも相手も優しい顔で微笑んでくれる。
どうやら‥私に彼氏が出来たらから人気になってるみたい。
どうしてだろうね‥
そして、授業のチャイムが鳴り、授業が始まった。
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.30 )
- 日時: 2022/09/06 19:30
- 名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)
第30話「渚と海鳥」
俺は千歳だ。いつも通り授業を受けてきた。
現在は休み時間。
「呉信、ちょっと良いか?」
「?はい...」
先生に呼び出され、生徒指導室に連れていかれた。
何か、問題でも起こしただろうか。
「呉信お前、この写真について何か知っているか?」
「...!?」
その写真に写っていたのは、俺が女子生徒にわいせつな行為をしているような写真だ。
そんなことは身に覚えがない。悪質な嫌がらせだろう、で割りきろうとした。
「いえ、俺は分からないです」
「そうか、そうだよな。お前がこんなことするわけ無いもんな。呼び出して悪かったな」
結局、その日は解放されてそのまま凪咲と帰宅した。
その日の帰り道、凪咲は不思議なことを言い出した。
「千歳くん。千歳くんはその、セクハラとかってしたことある?」
「いきなり何のことを訊いてくるんだ...。全く無いが」
「そっか、そうだよね。」
大体、何を言いたいのか分かった。写真の件だ。すでに学校内で拡散されたのだろう。
別に、誰かが仕込んだわけの分からない嫌がらせだろう。
その日は特に何事もなく帰宅できた。
問題は次の日だった。
「なんだよ、これ...?」
非常に酷い有り様だった。机には、死ねなどの罵倒する単語や文章。クラスメイトたちは冷たい視線で、俺を睨んでいた。
何もしていないし、気にしないで過ごそうと思った。
それが間違いだとは思ってもみなかったが。
「なあ呉信。なんで学校きてんの?邪魔だから、とっとと失せろ。セクハラ魔」
「はあ...大体、セクハラしたっていう証拠はあの写真だけじゃ分からない。もっと他に無いのか?」
「は?自分のやったこと否定してんじゃねえよカス。てめえみたいなゴミは、取り除かないとなぁ!?」
蹴られる。殴られる。全ての攻撃は予測済みだが、今ここで抵抗すれば後々面倒なことになる。
クラスメイトは、笑いながらその様子を見ている。
何で、こんな情報に流されてしまうのだろうか。
「もうやめて!」
「うぅ...ゲホッ!なぎ、さ...?」
凪咲。なぜここに来たのか、こいつまで巻き込むわけにはいかないのに。
「ああ?凪咲か。こいつ、セクハラ魔だから近づかねえ方が良いよ?」
「そんな確証、どこにあるっていうの?」
やめてくれ。凪咲は無関係だ。
「はあ...これだから困るんだよなぁ。依存しちまった女を落とすのはよぉ!?」
何もできない自分に不甲斐なさを感じた。
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.31 )
- 日時: 2022/09/06 19:58
- 名前: らる@羅瑠 (ID: GDWSGe53)
第31話「庇ってくれて」
「はぁ!?ふざけないでよ!証拠を見せなさいよ。証拠をっ!」
「は?あの先生の写真が証拠。あれ、どうみても呉信だろうがぁ!」
俺は千歳‥今、大乱闘が起きている。
凪咲と、俺のクラスメイト。俺がセクハラした‥と疑いをかけられている。
「あれが証拠?もしかしたら、その写真を撮ったやつが加工したのかもよ?顔がそっくりだって人もいるし!」
「顔がそっくりね~ そんなやつ学校に居る分けねぇじゃねえか!じゃあ、そいつ連れて来い!」
何もできない俺の代わりに、凪咲は怒鳴りたてている。
無力な自分を、嫌いに思えてきた。
「お前ら、何してるんだよ!」
「やめなさいよ!うるさいわ!」
「何があったんだよ!静かにしろ」
湊、美央、アルトの3人が来た。
人気者のアルト、清楚系の美少女として有名な美央にたじろいでしまうクラスメイト。
湊は‥無視されている。
「‥もしかして、あの写真のことか?」
「あの写真、バカバカしすぎ」
「写真加工もできるしな」
口々にいう3人に、少し引いている様子だ。
「そうよ。3人の言う通り!アンタたちの意見は何よ!」
「は?それで信じられるわけないじゃないか」
やはり、いくら人気者が2人いるとはいえ、クラスメイトたちは引いていない。
ちなみに、凪咲も友好関係が広く、音楽の天才として知られているので人気者は3人だ。
「そうか‥そりゃあ、信じられないだろうな」
落ち着いた声で、湊がそう言った。
「ただなぁ!こっちには切り札があるんだよ」
「なんだよ、切り札って。最強の男や女でもいるのか?」
クラスメイトは、口々に文句を言っている。
「みんな静かに。あの天才様が来ますよ?」
「天才にかかれば、お前らは玩具だ」
悪魔の笑みを浮かべながら、ニヤリと笑う顔で言う美央とアルト。
俺は、もしかして‥と思った。本当は3人ではなく「4人」来るはず。
「おい、切り札ってもしかして‥!」
そう言う俺に、3人はうなずく。
「あなたたち、今ここで何をしてたんでしょうねぇ?」
悪女の笑みを浮かべて話しかけてきたのは、あの勉強も運動もできるまさに天才の
「北条星奈」だった。
「おお。天才!呉信がわいせつ行為をしてたから、俺らは怒鳴ってるんだよ!」
「‥バカか」
「だろう?呉信はバカだよな。天才も馬鹿だって認めたぞ!」
叫ぶクラスメイト達。
「お前ら、何勘違いしてるんだ?バカはお前らだよ」
「は‥‥?」
「証拠もないくせに千歳君を怒鳴って!自分が言われたら嫌だろうが!?人の気持ちも考えらない葛どもめ。
仮に、もしも千歳君がやってないとしたらだ。その後の罪は誰だ?お前らだろう?
後のことも考えてこそ、そうやって怒鳴ってるんだろうなぁ…!このバカが」
‥凪咲たちも、俺も、クラスメイトも、先生も。
あの清楚で優しくて美人で天才な完璧少女がああなっていることにビックリしている。
だが、湊はニヤリと笑みを浮かべている。どうやら知っているらしい
「北条さん。アナタのことは説得力がありましたね」
先生も、そう言っている。
「だから、アンタたちもいじめは辞めて。次やったら、退学と両親に報告するから」
先生にぴしゃりといわれて、たじろぐクラスメイト。
星奈のお陰で、その日は無事に終えた。
次の日‥
先生から、あの写真はクラスメイトが加工した。と報告をもらった。
なんでも、俺のことを恨んでいたらしい。
だけど‥自首してくれてよかったと思う。
そこから俺は、よりみんなから親しみを持たれて友達もとても増えた。
「良かったな。千歳」
「私は力になれた‥よね」
「私の彼氏に何してくれてるんだろ。あの人たちは」
「一件落着。みんなの活躍凄かったですね!」
「星奈がああなることは予想できなかった。そして、千歳も良かったな」
「ああ…みんなありがとうな」
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.32 )
- 日時: 2022/09/07 16:28
- 名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)
第32話「平和で、濃厚」
俺は千歳だ。
あの事件のあと、これといったことは起こらなくなった。
「千歳くん、一緒に帰ろ?」
「ああ、帰ろう」
それに、こんなに尽くしてくれる彼女だって居るのだから。平和に過ごせることのありがたみに気付くことができた。
今日は、湊たち二人は勉強会らしい。俺もかなりヤバいが、勉強よりも凪咲との時間を大切にしたいという、自分なりの考えだ。
「...そうだ千歳くん。今日、私の家に泊まっていかない?明日は休日だし」
「...は?」
何が起こったのか、理解が及ぶまで少しだけ時間がかかった。
とまる?とまるって、止まるなのか泊まるなのか。恐らく後者の泊まると認識した。
「良いのか?俺は今日、両親が出張でいないが」
「おお、奇遇だね。実は家も出張で居ないんだ」
「そ、そうか。じゃあ、お言葉に甘えて」
10分後、着替えなどを持って凪咲の家に突撃した。
インターホンを押すと、10秒と経たずにドアが開いた。
「千歳くん!さ、入って」
「お、おお。お邪魔します...」
あまりジロジロ見るのも良くないと思うが、かなり整理されていて綺麗な家だと思った。
凪咲の部屋に入れられ、流されるがまま床に座った。
凪咲の匂いが充満していて、正直かなりキツい。
「疲れたでしょ?膝枕あいてあげるよ」
「確かに疲れているが...」
「じゃあ決まりね。さ、どうぞ」
太ももを叩いて、頭を置くように誘導される。
頭を乗せると、ほどよい柔らかさと体温が伝わる。高さもちょうどよく、心地が良かった。
「どう?千歳くん」
「どうって...良いけど」
「もっと他にないの?どういう感じとかさ」
「ええ...柔らかい」
「お、おう」
自分で聞いておいて何だよ。
凪咲は、一呼吸置いてから俺の頭を撫で始める。
「千歳くん、髪質いいね。もふもふしてる」
「そうか?気にしたことは無かったが」
「さわり心地最高だよ!」
そんなことをしている間にも、睡魔に襲われウトウトしていた。
「千歳くん、眠いの?」
「ああ...」
「じゃあ寝なよ。私は大丈夫だから」
「そうか...」
俺はゆっくりと目を閉じた。
「寝ちゃった、よね?」
「...」
「私、千歳くんには感謝してるの。千歳くんが守ってくれたり、優しくしてくれたり、大切にしてくれたり。だから、恩返しがしたい。...こんなこと、寝てるときしかできないけど」
本当は起きているが。
俺と凪咲は、静かに接吻を交わした。
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.33 )
- 日時: 2022/09/11 14:05
- 名前: らる@羅瑠 (ID: GDWSGe53)
第33話「クラス替えは…」
私は星奈。今は、湊君と登校してる途中です。
千歳君と凪咲ちゃんは、2人で別の所から登校したいそうで…私は湊君と普段の道で登校してるんだ
「聞いたか?今日、学校でクラス替えあるらしいぜ」
「知ってるけど…今日ってこと忘れてたよ」
「そういうせっかちな所あるよな。お前」
「湊君には言われたくないなぁ」
そう、いつもの会話をしながら学校へと行っているんだけど‥
「クラス替えさ‥湊君と一緒がいいな。凪咲ちゃんに千歳君。美央ちゃんとアルト君も」
「そうだよな。6人一緒に同じクラスは神だよ!」
クラス替え、やっぱり6人一緒がいい。そうじゃないと、先生呪っちゃうかも…
「あ、学校付いたな。じゃあ、また後で」
「また後でね」
「今から、クラス替えを始めます」
先生が話した内容は
・それぞれクジを引いてもらう
・書かれたクラスに
ただ、それだけだったけど…全員が緊張しているのが分かる。
「私は‥これです」
私が開いたのは、2組。今と同じってことね
「凪咲ちゃんは?」
「2組だ!同じだね!」
「後は、あの4人よ‥‥」
そうして、4人を待っていると
「おーい!オレ、2組だぞ!」
「俺も2組だ」
「私も2組ですよ」
「俺は‥まぁ2組だ。」
アルト君だけ言いにくそうだったけど‥
「これで、俺ら全員2組だな。」
「やった!」
「嬉しい‥」
「これは神引きだな」
「みんなと一緒になれるの、凄い嬉しいよ!」
「これで、いつでも会えるな」
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.34 )
- 日時: 2022/09/08 18:10
- 名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)
第34話「新クラスは平和です」
俺は湊。
つい先日、クラス替えがあり、見事に6人全員同じクラスとなった。
これといって、事件も起きず素晴らしいクラスだ。
「あの、アルトくん...。その、私アルトくんのことが!...ヒッ!?」
「ごめんなさい、私はアルトくんの奥さんなの。だからごめんね~?」
「ちょっ、美央!まだ結婚してないし!というか目が怖いよ!?」
...平和?うん、平和。
あの二人は美男美女のカップルとして、学校中に知れ渡っている、訳ではなく割りと知られていない。だから、こういうこともしばしば。
美央は度重なる見ず知らずの女子からのアルトへの告白で、ああなってしまった。
「千歳くん、だーいすき♪」
「お、俺も...」
千歳は、凪咲からの大好きコールの影響で全体的に疲れている。
凪咲に悪意なんて無いのだけれど、こう見ていると千歳が可哀想に思えてくる。
そして俺たちはというと...
「湊くん、ネクタイ曲がってるよ?」
「え?ああ、ごめん」
「直すから、じっとしてて」
いたって普通である。基準はよく分からないが、あの二組に比べたらまともな方だと思っている。
よく、色んな人に夫婦みたいと言われるが、そうだろうか。阿吽の呼吸とかもよく言われる。
「よし、直った」
「サンキュ」
「いいってことよ」
星奈は以前にも増して、男勝りな口調になってきたような気がする。
まあ、俺に皮を被らない姿を見せてくれているということだろう。
「はい、じゃあ今日は____」
現在は数学の授業中だ。
正直、全く分からない。別に全てが分からないわけではない、ただ公式の当てはめ方が分からない。
「...なぁ、星奈。教えてくれ」
「え?まあ、良いけど...」
しかし、俺には彼女であり家庭教師の星奈が居る。
先生の授業よりも分かりやすく、星奈のお陰でテストは50点も上がったのだ。
「ここに、この公式を当てはめるんだけど、こっちと間違えやすいから気をつけてね」
「ああ、分かりやすいよ」
「ふふっ。そう?」
「もちろんさ」
授業が終わり、休み時間。
終始、先生がこちらを見ていた気がするが、気のせいだろう。
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.35 )
- 日時: 2022/09/08 19:35
- 名前: らる@羅瑠 (ID: GDWSGe53)
第35話「珍しい事件が」
私は美央。
新クラスになって、みんなと同じになれたから嬉しい日々が続いてるよ。
でも…私の彼氏に告る女子が居るから許せない!!
アルト君は、私のものなんだから。
「なぁ、美央‥‥この問題分かる?」
授業中、止まりの席からアルト君が話しかけてきました。
今は国語で漢字の自習中
「私もそこで悩んでる。「南瓜」は普通に読んだら「みなみうり」‥」
「だよな。そこ全然わかんねぇ…先生どういう問題だすんだよ」
あ~あ。こんな時に星奈ちゃんが居れば、分かったのになぁ
私たちは後ろの方だけど、星奈ちゃんは真ん中で離れてるから
「こんな時に、星奈ちゃんが近くに居れば…」
「ホントにな。星奈に教えてもらいたい」
そう、私たちがつぶやいたら
「2人とも、これは「かぼちゃ」って読むの」
小声で、後ろから話しかけられた。
「星奈ちゃん。ありがとう」
「アリガトな」
無事、星奈ちゃんが来てくれたので、難関はできました!
そこで、授業が終わって休み時間に。
「アルト君…わたし…」
「はい。アウト!私のアルト君に何するつもり!?」
「ひえっ…ゴメンなさい!」
また、アルト君に求婚する人がいるのね‥
呆れたな…
そして、1日が終わり、6人一緒に帰っているとき‥
「きゃぁっ!辞めて‥くださいっ」
どこからか、女子の声がした。
「行くぞ!」
「ええ!」
湊君に反応する、星奈ちゃんは1早く湊君を抜かし声の方へ
「凪咲、行けるか?」
「行けるよ。助けに行こう!」
千歳君は、凪咲ちゃんを心配しながら走って向こうへ去ってゆく。
私たちも…
「アルト君、行こう?」
「ああっ!」
返事を言う前にアルト君は走って行く。
そして…場所に行くと
なんと、不良に女子が絡まれていた。
「お前ら‥誰だ?」
不良の筆頭が話しかけてくる。
「俺らはただの学生だ。数人は例外だがな」
「学生が何の用なん‥ッ!?」
いきなり、あごにけりを入れられて倒れる不良。
「あの…女子をいじめるなんて大人のすることではないですよ。大人しく葛として天に召されてくださいね」
なんと、星奈ちゃんが…蹴っていた。
「あ‥皆さんありがとうございます!」
「あなたこそ、大丈夫ですか?」
「はい…ちなみに私の名前は『如月奏』です」
自己紹介をしてくれるので、私たちも自己紹介をした。
「湊君、星奈ちゃん、千歳君、凪咲ちゃん、アルト君、美央ちゃんですね!
私‥実は転校生でして。多分、あなたたちと同じ学年の2組‥」
「2組だったら、俺ら全員と同じだ」
確かに、2組は私たち…
「そうなんですね!では、これからもよろしくね!」
「ヨロシクな。」
「宜しくです」
「これからヨロシクな」
「仲良くしようね!」
「クラスでも仲良くしようね~」
「これから親友な!」
それぞれ、声をかけながら…帰り道を夕日に照らされ帰って行った。
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.36 )
- 日時: 2022/09/08 20:25
- 名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)
第36話「女子たちの集い」
私は星奈。
昨日は思わぬ形で出会った転校生と仲良くなった。
不良はすぐ女の子に手を挙げるから、私が居ないと。
「悪ぃ、今日は俺とアルトと千歳は先生の手伝いだから...」
「そっか、大変だね。私たちは、図書館で待ってるよ」
「ごめんな」
にしても、あの3人イケメンだからな~。ま、湊くんが一番カッコいいけどね。
私と凪咲ちゃんと美央ちゃんと奏ちゃんは、図書館で待つことになった。
この学校は、居残りなどの規制が緩いから、居残り届けを提出しなくても7時までは居られるんだ。
「あの...いいの?私が居ても」
「いいんだよ奏ちゃん!せっかくの縁だしさ」
「そうだね。私たちは好きでやってるんだから」
凪咲ちゃんも美央ちゃんも、すっかり奏ちゃんを受け止めてあげてる。
流石に何もしないわけにはいかないので、課題を進めることにした。課題は、前回の授業でやったところなので相当簡単だった。
「う~ん?どうしてもこの方程式の解が分数になっちゃう...」
「ここはね、代入する場所を変えてみるの。...ほら、どっちも整数になったでしょ?」
「あ、本当だ!星奈ちゃん、ありがとう」
「どういたしまして。分からないところがあったら言ってね」
人に教えるのは、自分の見落とした部分にも気付けるので、とても素晴らしい。
「ところで何で昨日は絡まれてたの?」
確かに気になる。
「その、性処理をしろって...」
「...え?」
「ちょっ、こんなところでそんなこと言わないでよ!」
顔が熱くなるのがすぐに分かった。
性処理?ヤバいやつじゃん!なおさら粛清しておいて良かった。ついでに去勢もしておけば...。
「そ、そうなんだ...」
「でも、みんなが助けてくれたお陰で、今頃反省してると思うよ」
「流石に性処理って...」
「アルトくんにしたら喜ぶかな...」
ちょっと待て美央ちゃん。その発想はおかしい。
「お待たせ」
「あっ、みんな!」
小一時間ほど経ってから、男子はやってきた。
7人という、かなりの人数で帰宅することとなった。
「星奈、なに話してたんだ?」
「んーと、内緒」
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.37 )
- 日時: 2022/09/09 17:41
- 名前: らる@羅瑠 (ID: GDWSGe53)
第37話「転校生と、早々な恋」
私は凪咲。今は2組で千歳君や湊君、星奈ちゃんにアルト君と美央ちゃん。そして、転校生の奏ちゃんと一緒で嬉しい日々が続いています。
と、言いたいんだけどね‥‥
「な、凪咲ちゃん‥この人たち、追い払ってくれるかな…?」
転校してすぐ、可愛い奏ちゃんはモテモテ。毎日告られているそうで
「あ、あんた達…好きなんだったら、そんな嫌がることするのやめてあげれば?」
「う…」
あーあ。って声を上げながら、男子らは去って行った。全く…転校生なんだから優しくしてほしいわね。
と思いながら、私たちはお話をする。
「凪咲ちゃん!奏ちゃん!」
「星奈ちゃん。今、恋バナしてたんだけど…」
「え…いいな。参加させてよ」
実は、私と奏ちゃんは今まで恋バナしてた。
「あのね‥‥ココだけの話なんだけど」
奏ちゃんが話を切り出した。
「実はっ‥好きな子が居るんです!」
「ふふ‥‥そうなんだね。いいじゃん」
さすがだな。星奈ちゃん。私みたいに、驚きの声を上げずに冷静
「で、誰なのかな?」
「そそそそれは言えませんって!」
「へぇ~?」
慌てる奏ちゃんに、追及していく星奈ちゃん。そして、その様子をニヤニヤしながら見ている私‥
なんか、シュールな光景だな。
「オイ。そこ何話してんの?」
「‥湊君」
星奈ちゃんのカレシさん。湊君が乱入してきた。
「何の話かは、絶対言いません!」
「昨日もだったな…酷いよ星奈!」
「2人とも…ケンカはダメだよ」
奏ちゃんが、注意をしてくる。
「ちぇ…ズルいな。次は教えてもらうからな!」
そう言い残して、湊君は千歳君やアルト君の方に。
「で、誰なの?」
「それは言えないよ。ヒミツだからね?」
私と星奈ちゃんは気になりすぎる心を抑えて、改めて他の話に戻った。
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.38 )
- 日時: 2022/09/09 20:39
- 名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)
第38話「イケメンたちの苦悩」
俺は千歳だ。
ここ最近は転校生の奏が来たお陰で、俺たちはより賑やかな日々を送っている。
「千歳、帰ろうぜ」
「む、もうそんな時間か」
「そんな時間というか、みんな先に帰っちゃったよ。千歳はずっと寝てたじゃないか」
アルトからの注意で、俺は寝ていたことを自覚した。
「全く、凪咲が起こしても全然起きなかったし」
「千歳、居眠り魔だな」
「うるさい赤点ギリギリ男」
「なっ!?赤点ギリギリなのはお前もだろ!?」
「はいはい帰るよ」
どれくらい寝ていたのか知らないが、すでに校門から出る生徒は居なかった。
女性陣は先に帰ってしまったのだろう。
「そういえばアルトは美央とはどんな感じなんだ?」
「どんな感じって...」
「最近の二人の関係について訊いてるんじゃないか?」
「ああ、そういう...。最近は結構いい感じだよ?でも...」
アルトは言葉を濁した。
気になった湊が、アルトに追及する。
「もったいぶらずに言えよ」
「わ、分かったよ...。最近、美央の束縛が強いんだ」
「なるほどな...」
思わず可哀想だと思ってしまった。
俺も悩みを抱える人間として、少し共感できる。
「俺も、凪咲が学校でもくっついてきて周りからの視線が痛い」
「まあ、千歳イケメンだし。凪咲も可愛いし。仕方ないよな」
「そういうものなのか...」
「そういうものだよ」
アルトと美央の方がその理論でいくと、視線が痛いと思うのだが。
「そういえば、湊の方はどうなんだよ」
「俺?俺は普通かな」
「お前たちが一番普通じゃないと思うのだが」
「千歳と同意見だ。夫婦みたいで、他の人たちにはできないような阿吽の呼吸のようなコンビネーションだよ」
その通りだ。
この前、体育でバドミントンのダブルスの試合をやったのだが、結局その二人に手出しができずに負けていくペアが多かった。唯一、アルトと美央のペアが1セット取っただけだ。
元々、二人の運動能力が高いため、阿吽の呼吸が加われば右に出る者は居ないだろう。
「バドミントンは無双状態だったからね。先生も唖然としてたよ」
「あれは星奈が頑張ったからだよ」
((やっぱり夫婦だ))
そのあとも、俺たちの会話は止むことは無かった。
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.39 )
- 日時: 2022/09/10 10:08
- 名前: らる@羅瑠 (ID: GDWSGe53)
第39話「学園祭の始まり」
俺はアルト。実は、この学校で学園祭をすることになった。
それで、それぞれグループに分かれて出し物をすることになったんだ。
もちろんだけど、グループはいつものメンバーでやる。
一番お客さんが来たグループの出し物には、ある景品がもらえるらしい。
「絶対、景品もらいたいっ!」
「アルト君。景品貰いたいのは当たり前だよ?」
美央が鋭くツッコミを入れる。
「出し物っていっても‥何をするか決めなきゃです」
「奏ちゃんの言う通り。この私、凪咲ですらわからないんだから」
となると‥あの人物に全部任せるしかない。これは誰もがそう思っていた。
「星奈~なにかいい案ない?」
さすが湊。一番最初に切り出した。
「要するに景品をもらいたいんでしょ?だったら、べつのグループが絶対やらないようなことをやればいいのよ!」
「うん。それは単純だよ。星奈」
「湊君?単純って言わないの」
本当は、湊の言う通り単純なのだが‥星奈の思考がどうなっているかはまだ謎だ。
「今、私が言ったことは単純よ。だけど、その基礎的な単純なところから考えを生み出していくの。基礎的なところからする。これ以上の方法なんてないわ」
「さすがだなぁ‥星奈。天才だけのことはある。」
「ああ。赤点ギリギリで勉強もできないようなお前と違ってな」
昨日のように、千歳がまた湊に皮肉を充てる。
「オイ‥千歳。今何て言った?」
「赤点ギリギリで勉強もできないお前と違って星奈は天才だ。って言ったんだ」
「絶対、お前に言われたくない‥だからお前はひねくれるんだよ」
「本当のことを言って、ひねくれるというのはどういうことだ?」
あーあ。始まっちゃったよ。この口喧嘩
で、なんか視線が‥
「ちぇ…俺に止めろって言うのかよ」
俺を見てくると思ったら、この2人を止めろという女子からの視線だった。
「はい!お前らそこで終わりだ。学園祭の出し物考えるぞ!」
「‥分かったよ」
大人しく観念した2人は、学園祭の出し物を口喧嘩を多々しながら、それを星奈や凪咲に美央、奏、俺が止めながら改めて考えた。
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.40 )
- 日時: 2022/09/10 16:45
- 名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)
第40話「出し物どうします?」
「うーん...どうすっかな~」
俺は湊。絶賛悩み中だ。ちなみに目の前に居る6人も頭を抱える事態。
「いっそのこと、王道を攻めたら?そっちの方が確実かも」
「星奈ちゃん、さっきと言ってること真逆だよ」
何か良いものは無いだろうか。お化け屋敷...は普通すぎるし。飲食店は...厨房が無いし。
散々悩んだ末、奏が突拍子の無いことを言い始める。
「こ、こういうのはどうですか?添い寝屋なんて」
「添い寝屋?誰がやるんだ?」
凪咲と星奈が、悟ったような顔をした。
「え、なに?何で俺たちの方を向くの?」
「ここに...ねえ?奏ちゃん」
「そうだよ」
完全に理解した。というかしてしまった。
俺たちがやるのか。しかし、アルト一人に任せれば良いのでは?
「イケメンの添い寝屋、というかアルトしか居なくないか?」
「なに言ってんの千歳くん!千歳くんは、付き合う前から人気の男子だったんだよ!?」
「それに湊くんも!ちょっとだけドジですごくイケメンだから、女子から人気なの」
何かそこまで言われると、恥ずかしくなってしまう。
アルトは、苦笑しながら言った。
「正直、これでお客さんが寄ってくるならやろうかな...」
「まあ、アルトくんに手を出す輩が居たら即[ピーーー]するけどね」
「美央、頼もしいけど怖いよ!どうしてそんな発想が出てくるの!?」
「じゃあ、決定ということで」
...平和だな~。
ともあれ、添い寝屋をする方針で行くが、これだけじゃ何か物足りない気がする。
「湊くん、もちろんこれだけじゃないよ?」
「思考が読まれた...!?」
「いや、顔に出まくりだぞ」
星奈は別にエスパーとかではなかった。
しかし、何を追加するのか俺には見当もつかない。
「ふっふっふ...その名も、『イケメンオプション』!」
この日、星奈のネーミングセンスを疑った。
イケメンオプションって、まんますぎでしょ。もっと他に無かったのか。
「うし、オプションとやらは何をやるんだ?」
「そうだな~...シチュエーションとかどう?」
「なるほど。例えば、新婚夫婦のシチュエーションとか?」
「アルトくんと結婚...ふふっ」
「ああ!美央、鼻血!」
まあ、この熱々美男美女バカップルは置いておいて。とりあえず、オプションなどの追加でお客さんが寄ってくるかどうかだ。
「オプションを追加したから、もちろん値段は高くなりますね」
「値段設定とかもしなきゃ」
こうして、男子は出番を迎えることはなく、女子たちで計画は進んでいった。
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.41 )
- 日時: 2022/09/10 22:22
- 名前: らる@羅瑠 (ID: GDWSGe53)
第41話「早速準備に取り掛かります!」
俺は湊。
なんと、奏の一案が採用されて、変な方向に学園祭の出し物が決まってしまった。
しかも、役者は俺ら男子。ああ‥どうしよう。と男子で悩んでいるところだ。
「アルト‥ほとんどはお前に任せる。」
「ダメだよ千歳。美央の女子への恨みがヤバいよ!」
「人気者で彼女いるって、辛いよなぁ」
「湊。お前こそ天才の人気者。星奈がいるじゃないか」
と、たわいのない、多分ずれてる話をしながら俺らは雑談をしている。
というか、あのおとなしそうな見た目の奏が、添い寝屋なんて言うのは予想できなかった‥
「星奈がいる‥‥まぁ、そうだな。千歳の相手は音楽の天才、凪咲だけどな」
「ああ。そうだな。言われてみれば、3人とも彼女が特殊な奴ばっかりだ」
千歳の言う通り1人は「文武両道の天才」であり1人が「音楽のプロ」であり1人が「気が強い清楚」だもんなぁ‥
「そこ、何話してるの?ちゃんとしてよ」
凪咲に厳しく注意され、俺らは話し合いに参加する。
「でねぇ‥今考えてるのは費用のこと。一応学校からも出るけど、それだけじゃあ足りない場合もあるでしょう?」
「確かにそうだなぁ‥添い寝屋だったら、めちゃくちゃ準備に取り掛からなきゃいけないんだぞ」
「そうなんだよぉ‥アルト君の言う通り~」
なんだか、美央が最近アルトと付き合い始めてから、ふわふわとした物言いになったのは気のせいなのか‥?
そんな疑問も抱きながら、今日は計画を練るのをやめた。
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.42 )
- 日時: 2022/09/11 12:26
- 名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)
第42話「トラブルは付き物です」
俺はアルト。正直、あまりにも順調じゃなさすぎてヤバい。
いやまあ、価格設定とかオプション表とかはすでに出来てるんだけど、その他の準備が間に合ってない状況だ。
「うーん...ベッドとかも必要だし、費用足りるかな?」
「...あっ!みなさん、足りないなら作れば良いじゃないですか!」
「奏ちゃんナイス!今ざっと計算してみたけど、普通に足りるしなんなら余る」
星奈の暗算が早くて最早人間かどうかも疑うレベル。
ともあれ、かなり目処はたってきた。後は、美央の暴走を止められるか...。
「あっ、君たち添い寝屋やるんだろ?なら、技術室に木材が大量に余ってるから、それ使っていいよ」
「ありがとうございます!」
まさか先生から貰えるとは。良い想定外だった。それと、布団とか買っても全然余る。※星奈調べ
早速作業に取りかかると、星奈のあり得ない力が発揮される。
「星奈、まだ5cmしか刃が入ってないぞ」
「うん大丈夫大丈夫。...オラァァ!!!」
すると、木材はとてつもない音を鳴らして綺麗に割れた。
俺は、星奈が本当に人間なのか心配になってきた。
「ふぅ~...やっぱノコギリで切ろ」
(((...絶対に怒らせたら確実に死ぬ!)))
作業開始から30分経過して、完成が近づいてきた。
「いやー、まさかこんな短時間で3つもベッドが作れるなんてね」
「そうだな...いっ!?」
「アルトくん!?」
やってしまった。といっても、釘がかすって血が出た程度だが。
「いやぁぁぁ!アルトくん死なないでぇぇ!」
「この程度じゃ死なないから!俺そこまで弱くないから!」
「本当、バカップルだよね」
「凪咲ちゃん、そんなものじゃないよ」
何とか準備が終わり、これからシチュエーションのテストを行う。まあ、どうなるのかはご想像にお任せするよ。
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.43 )
- 日時: 2022/09/11 13:46
- 名前: らる@羅瑠 (ID: GDWSGe53)
第43話「ほとんど準備万端です!」
私は美央。さっき、アルト君から血が出たから、応急処置したんだけど‥なんとか死なずに済んだみたい!死んだら、私の人生も終わってたよぉぉぉ‥
皆に、バカップルって言われるけど、アルト君はバカじゃあないからね!
「シチュエーションのテストかぁ‥」
「アルト、お前が一番の頼りなんだからな」
「そうも言われてもね‥俺を頼っても困るよ」
そりゃそうだよ‥‥アルト君を頼ったらアルト君が大変なんだから。
「そうだよ!アルト君を頼ったら、彼が大変なんだから!」
「美央ちゃ~ん。思った事、口に出てますよ」
あ‥
と思ったのは遅かった。
奏ちゃんに指摘され、慌てて気づく私。
「これこそ、バカップル‥」
「湊君!そうやって言わないでちょうだい!」
厳しく湊君に注意する私。
まぁ、なんとか湊君は引き下がったけどね。
「まぁまぁ。で、シチュエーションは何をやるんだったっけ?」
「ああ‥新婚夫婦のシチュエーションって、一昨日くらいに言ってたわよね」
「そうだね。それをやりますか」
新婚夫婦のシチュエーションかぁ‥絶対アルト君とやりたいな。
「で、誰がそんなことやるの?」
「アルトと美央‥‥しかいないような」
「千歳君が言った事に同感の人」
そうして、千歳君の意見に凪咲ちゃんが多数決で判断を取ると‥
全員が手を挙げてたから、私とアルト君に決まりました。
「私たち‥ってなんだか緊張する‥」
「大丈夫だよ。俺がほとんどやってあげるからさ」
「ありがとうございます…………」
そうして、あとの段取りとかも順調にみんな(ほとんど星奈ちゃん)で決めていったので
「これで、準備万端だね!」
後は、改善するところとかを直すだけ…………
疲れる日々は、やっと終点が見えてきました。
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.44 )
- 日時: 2022/09/11 16:32
- 名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)
第44話「運営まであと一歩」
俺はアルト。かなり順調に準備が進んで、ようやく運営できそうな感じになってきた。
「アルト、今日は女子たちとは別々で帰ろうぜ」
「ああ、帰りにどこか寄ってくか?」
「そうだな。折角の休憩と思って」
女子たちはまだ残って、色々準備があるそうなので男子3人で帰ることに。
添い寝屋はどれくらいの繁盛を見せてくれるのか、楽しみな半分、胃が痛い。
「それにしても、美央が暴走しなきゃ良いけどな」
「同感だ」
「やめろよお前ら...。本当になったらどうするんだよ」
フラグを建ててしまったと、俺は思いもしなかった。頼むから、フラグ回収RTAだけは...。
そうこうしている内に、俺たちは喫茶店へと着いた。
「いらっしゃいませ」
店員が流暢に挨拶をする。俺たちは、適当な席に座って注文をした。
「えっと...ナポリタン大盛で。あと、カフェオレを」
「コーヒーとパフェ」
「コーヒーで」
「かしこまりました」
店員は、カウンターに行ってしまった。
というか、湊は定食屋か何かと勘違いしてないか?ナポリタンのサイズも規格外だし。
千歳に至っては、普通に食べきれなさそうな顔してるし。
「...ん、星奈からメッセきた」
「なんだって?」
星奈:美央ちゃんが『アルトくんが居ない』って暴走を始めた
「...」
「...ヤバくないか?」
「...おい、アルト?」
「お金払っといて!それじゃ!」
ああ、終わったわ。戻ったら大変なことになりそう。
そんな不安を胸に、ひたすらに来た道を走った。
「アルトくん!」
「遅いよ!美央ちゃんが大変なことに」
このあと、俺がどうなったかは誰も知らない。
P.S.無事に生還できました。
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.45 )
- 日時: 2022/09/11 22:27
- 名前: らる@羅瑠 (ID: GDWSGe53)
第45話「学園祭の前夜に」
私は奏です。なんと、私の意見が採用されて‥学園祭での出し物になってしまいました。
ですが、嬉しい気持ちもありますので、頑張って運営を営みたいと思っています!
「みんなおはよ~」
「湊君おはよ~ 相変わらず、元気だね」
「星奈こそ、来るの早いって」
「湊!一番最初に着いたのはこの俺だぞ?」
「アルト君一番最初に着いたの?凄い…」
「わ~…美央ちゃん凄いアルト君にベタベタ」
「少し引くな…」
そうして、いつものように皆で学校に行きます。
ですが…今回は学園祭の前の日。
大体のことはできているのですが、私は緊張が増しています。
「よし、学校付いた~」
「授業だるそうだな」
「仕方ないって…」
男子組は、一段飛ばしで階段をのぼりながら早々と教室へ向かっています。
それにくらべて、女子組は話しながら普通に進んでいます。
「そういえばさ‥奏ちゃんの好きな人って、何組なの?」
「えっ!?」
「確かに、気になるね~」
星奈ちゃんと凪咲ちゃんに両脇から言われて、戸惑う私。
「きゅ、急に聞かれても困りますよ‥ちなみに、2組ですけど」
「2組?だったらチャンスあるね~」
「確かにね。応援するよ」
そう言われたら、後には引けなくなってきました!
湊君、星奈ちゃん、千歳君、凪咲ちゃん、アルト君、美央ちゃん
6人が恋愛を大成功させたのですから、私も頑張らなければいけません!
そうして、私の決意が固まって‥
学校が終わりましたのですが、急にアルト君が言い出したんです。
「なぁ‥みんなでお泊り会しないか?」
「お泊り会!?したいよ‥めちゃくちゃしたいっ!」
と、美央ちゃんがすごく押したので…することになりました。
ちなみに家は星奈ちゃんの両親が出張で、1年間ほど帰らないので星奈ちゃんの家ですることに。
ピーンポーン
私たちは、星奈ちゃんの大きくて広い王宮みたいな家に入りました。
「いらっしゃい!楽しんでね」
そうして、学園祭前夜のお楽しみなお泊り会が始まりました‥!
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.46 )
- 日時: 2022/09/12 18:08
- 名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)
第46話「何かありそうなお泊まり会」
私は凪咲。今、星奈ちゃんの家に居るの。
「よっしゃ!上がり~」
今はババ抜きをしているのだけれど、湊くんの3連勝中。千歳くんの勘でも勝てないなんて、湊くん恐るべし。
すると、アルトくんが羨ましそうに言った。
「湊、すごいなー。運が良いんだな」
「まあな」
「運以外なにもないくせに...った!?お前、踏みやがったな!?」
「エ、ナンノコトカナー」
「はいはい、やるよ」
全く、この二人は仲が良いのか悪いのか。もはやアルトくんが保護者に見えてくるよ。
そんなことをしている内に、日が傾き始めた。
「あ、そうだ。実はこの近くに、心霊スポットがあるの」
「...」
「湊、ビビってんのか?」
「は、はぁ!?びびってねえし!?」
「はいはい。で、そこはかつて自殺の名所だったの。今夜、行かない?」
星奈ちゃん、やっぱりまともなこと言わないな。
とはいえ、肝試しとしては最適だろう。まだ暑いし。
「そこの後ろの橋なんだけど、昔から自殺者が後を断たなくて、有刺鉄線のついてる柵もできたのに自殺者が多かったの。...あくまで噂だけどね」
「う、噂かぁ~...。ビビらせるなよ」
「ビビってんじゃん」
「でも、本当に行くんですか?」
星奈ちゃんは、返事こそしなかったけど行く気満々だ。千歳くんは真顔だし、湊くんは足震えてるし、アルトくんは苦笑いしてるし。
正直、私も怖い。どうしてこんなことになっちゃったんだろう。
「アルトくんアルトくんアルトくんアルトくんアルトくんアルトくんアルトくんアルトくん」
「美央ちゃん?...ダメだこりゃ」
「俺は幽霊より、自分の彼女の方が怖いよ」
「ツッコミ要員が減ってきてますね...」
「最終的にアルトが残るから、安心しろ」
千歳くん、安心できないよ。
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.47 )
- 日時: 2022/09/12 21:34
- 名前: らる@羅瑠 (ID: GDWSGe53)
第47話「学園祭の前に肝試し」
俺はアルト。さっき、星奈がみんなで心霊スポット行こうって言ったんだよな。
なんで、学園祭を目の前にして心霊スポットに行くのかが謎なんだが。
まぁ、そんな経緯で、今こうして行ってるわけ。
「アルト君っ‥‥怖いよぉぉぉぉ!もうなんで行くことになったんだよぉぉぉぉ!」
「ほら見ろ。美央が逆に怖い」
そうして、俺は幽霊やおばけなんかよりも、美央を少しだけ怖がりながら、心霊スポットへ向かった。
「はい!着いたよ。ココが心霊スポット」
「ココが‥‥自殺者のいる‥‥橋‥‥」
「大丈夫。噂だからね」
「噂でもダメなのぉぉぉ!アルト君助けて‥‥!!!」
そうして、泣きじゃくる美央‥‥可愛いけどウルサイ。
「ひえっ‥‥今にも死体が出てくる感じがしますっ!」
いつも冷静な奏でも、めちゃくちゃ怖がってる。
しかも、千歳と凪咲に関しては‥‥慣れているかのように観察してる。もしかしてマニア!?
「湊君、大丈夫?」
「だだだだだだだだいっじょうぶっっ!」
湊は、星奈に話しかけられてもめちゃくちゃ噛んでるし、怖がってる‥‥
心霊スポット大嫌いなんだな。
「皆、つまらないでしょうけど‥‥みんなの安全のため、帰りましょう?」
「早く帰ろっ!ね?」
そう、美央が言った時。
「お前ら‥‥何してるんだ?」
「ひゃぁっっっっ!!!」
「誰だ貴様!?美央は渡さない‥‥」
と、俺が言ったら。
「あ、アナタは2組の‥‥」
奏が言った。
2組の誰だ!?同じクラスだが。そうして、よく見てみると‥‥
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.48 )
- 日時: 2022/09/13 20:47
- 名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)
第48話「偶然な運命」
俺は湊。何か、とんもないようななくないようなことが起きた。
「あ、アナタは2組の...一ノ瀬蒼李くん!?」
「え、そうだけど...というか僕のこと知ってたんだね」
「ひゃ、ひゃい!?」
黒髪にメッシュの金。そして童顔。
奏がなぜこんなに動揺しているのか、俺には検討もつかないが...。それにしても、俺以外の5人は察しているようだが。
すると、星奈に引っ張られた。
「湊くん、蒼李くんは奏ちゃんの好きな人よ」
「え!?そうなn痛い痛い!!やめてぇぇ!ベアークローは痛いからぁぁぁ!!!」
「余計なことを喋るお前が悪い」
「?」
ミチミチと音を立てながら、ベアークローを決める星奈は悪魔同然だった。
ようやく解放してもらい、蒼李がなぜここに居るのかを問った。
「それにしても、何で蒼李がここに?家は逆のはずだろ?」
「いやーそれがさ...」
遡ること30分前。蒼李は、グループでの人生ゲームに負けてしまい、一人で橋に行けと言われてしまった。
しかし、何も起きなかったので帰ろうとしたら、ちょうど俺たちが来たらしい。
それにしても、人生ゲームに負けたぐらいで心霊スポットに行っていいものなのか。
「お前も大変だな...」
「あはは...」
「ねえ、奏ちゃんがゆでダコみたいになってるんだけど」
「こっちもこっちで大変だな...」
「アルトくん、私たちだけ戻って[ピーーー]しよ?」
「いきなりそんなこと言うなよ!その見た目でその発言完全にアウトだから!」
...うーん、バカップル。
正直、ここまで酷い女の子を見たことがない。
「まあ、みんな用事があるんだろ?よかったら、僕もそのグループに入れてよ。あ、これメアド」
「うん!ぜひぜひ!大勢いた方が楽しいしね」
「凪咲の言う通りだな」
「よろしくね、蒼李くん!」
俺たちは、思わぬ形で蒼李との出会いを果たしてしまった。
新キャラ:一ノ瀬蒼李
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.49 )
- 日時: 2022/09/14 15:40
- 名前: らる@羅瑠 (ID: GDWSGe53)
第49話「参加者続出」
「へぇ‥‥で、お泊り会をしてたってわけか」
「そうそう。色々と大変だよ~」
私は奏です。ななななんとっ‥‥恥ずかしいのですが、私の好きな男子。一ノ瀬蒼李君に鉢合わせしてしまったのです‥‥!
私は、もう好きな人を目の前にして、ゆでだこみたいになってる‥って、皆さんに言われるのですが‥‥
「というか、お前ら明日学園祭だろ?こんなことしておいていいのか?」
「全然大丈夫よ。もう役者は決まってるし、全部準備したから。」
張り切って言う星奈ちゃんに
「そうよ。星奈ちゃんがいるんだし、完璧だわ」
と、自信満々の凪咲ちゃん。
そして、そう言われてプレッシャーをかけられる男子。
と、いつものように時間が過ぎていきます。
「あの…蒼李君って、お客さん側ですか?それともなにか出し物を?」
私は、思い切って聞いてみた。
「ああ。俺は客側。お前らは店出すんだよな~」
「よければ、一緒にします?」
何言ってるんですか、私!急に言われてもあちら側が困って、こちらの星奈ちゃんたちに迷惑がかかるだけですのに!
「ふふ‥‥役者が増えるから、入っていわよ」
「そうだね。そういえば、蒼李君って、結構お金持ちとして人気だったよね。星奈ちゃんに並ぶ」
「凪咲は気づいてたんだな。」
苦笑しながら頷く蒼李君。
「じゃ、入らせてもらうよ。明日が楽しみだな」
「よし。これで女子がうじゃこらとやってくるわ‥‥!」
ガッツポーズをしながら嬉しそうだな。星奈ちゃん。
「星奈ちゃ~ん!!!!」
「わっ、美央ちゃんどうしたの?」
「凪咲ちゃんも、奏ちゃんも聞いてよぉ!アルト君が、男子たちが、星奈ちゃんの家に帰っちゃったぁ!アルト君が私を置いていったよぉ!!!!」
え、男子たちが先に家に帰った!?
「早く帰りましょう!蒼李君。明日学校でね!これ台本。じゃあね!」
そう言って、私たちは急いで帰りました。
明日が、とっても楽しみですね!
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.50 )
- 日時: 2022/09/14 17:58
- 名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)
第50話「お店は大繁盛?」
俺はアルト。
まさかの蒼李が役者として来てくれるとは思わなかった。役者4人が揃ったことで、店は繁盛するらしい。星奈の計算では。
「アルトくん、開店10分前!」
「ああ、今行くよ!」
一抹の不安を抱きながら、俺は控え室に向かった。
「それにしても、悪いな蒼李」
「いいよ、俺がやりたいと思ったから」
「奏も一緒になって喜ぶ反面、嫉妬するかもな」
「?そうなのか?」
湊、あとで覚えとけよ。
そんなことは良いとして、何だか緊張してきた。
「千歳、お前涼しい顔してんな」
「当たり前だろ」
「そのわりには足が震えてるけど...w」
「う、うるせぇ!」
「はいはい、そろそろ行くぞ」
「お前も大変だな...」
『間もなく、模擬店が開店します。運営生徒は、速やかに準備をしてください』
「お、もう少しだな。準備は?」
「大丈夫だよ」
「それじゃ...開店!」
星奈の掛け声で、営業中の看板が立てられた。
俺たちは完全にやる気マックスだ。が、しかし...。
「来ない...」
「あるぇ~?計算外だぞ~?」
「星奈ちゃん、まだ終わってないから」
「ほ...。アルトくんの貞操が守られた」
「貞操も何も、奪われないからね!?」
全く、これでお客さんが来たらどうなっていたことか。
「あの~...」
「はい!」
「添い寝をやってるって聞いたんですけど...」
一人目のお客さんが来た。制服を見るに、先輩だった。
「この中から、相手を選択してください」
「それじゃあ___」
俺だ。
まさか、俺が来るとは思ってなかった。
「それじゃ、ここに」
「はい...わっ、アルトくん良い匂い」
「あはは...何か恥ずかしいな」
刹那、俺の背筋に悪寒が走った。
悪寒の正体は恐らく、美央の殺気だろう。
(やばい、どうしよう...!)
「んー♪」
ここで変なことをすれば、確実に死ぬ。
どうしようか迷いながら、制限時間が終わった。
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.51 )
- 日時: 2022/09/14 22:45
- 名前: らる@羅瑠 (ID: GDWSGe53)
第51話「強烈な殺気と繁盛するお店」
私は美央‥‥アルト君に添い寝を願う先輩がいる。呪うわ‥‥!!!!
あの先輩、私のアルト君に向かって、何をしてくれてるのよ!?
「‥くっ‥!」
「美央ちゃん、そう嫉妬してもダメよ‥‥これは学園祭の出し物なんだからね」
「星奈ちゃん、注意してもダメよ。美央ちゃんは、圧倒的な嫉妬心を抱いているからさ」
そうしているうちに、お客さんが次々と来たの‥‥
「ん~‥‥じゃあこの子で」
「私はこのコにする!」
って、同級生の子や先輩の人たちも沢山来て、とっても楽しかったよ。
湊君や千歳君。蒼李君も大人気!
もちろん、アルト君もね‥‥
「ふぅ‥‥疲れたよ」
「ずっとベットの上って、寝てしまいそうだな。」
「俺なんて、一番最初に指名されて緊張したんだからな!」
さぞかし、疲れただろうね。アルト君
「お疲れ様、アルト君」
そういって、私は差し入れのペットボトルをアルト君に渡した。
「もうすぐで、学園祭の前半が終わるころだからね。」
そうして、落ち着いた私たちは、一度休憩に入った。
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.52 )
- 日時: 2022/09/15 16:04
- 名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)
第52話「後半戦は大波乱」
私は凪咲。
現在、後半戦の5分前。かなり、私としては疲労が溜まっているんだけど、それ以前に美央ちゃんの殺気が増してる気がするのは私だけかな?
「星奈ちゃん、逃げない」
「ギクゥ!?べ、別に逃げてないよ?」
「あの状態の美央ちゃんから目を離せば、お客さんどころか他の人まで巻き込みかねませんよ」
「...そうだね」
話が早くて助かるけど、これからどうすりゃ良いのか。
すると、アナウンスが流れて後半戦が開始した。
「あのー」
「はい、営業中ですよ」
早速、後半戦初のお客さんが。
制服を見るに、同級生だということが分かった。
「この中から、一人選択してください」
「それじゃあ...アルトくんで」
アルトくん人気だな~。多分、今までの売上で一番じゃないかな。湊くんや千歳くん、蒼李くんもすごいけど、やっぱりアルトくんはどの学年からも人気だな。
あ、蒼李くんが出てきた。
「ふぅ~、ちょっと休憩」
「星奈ちゃん!?」
咄嗟に星奈ちゃんが物陰に隠れるから、私もつられて隠れてしまった。
そして、奏ちゃんと蒼李くんだけに。
「あ、あの蒼李くん」
「ん?」
「これ、飲み物」
「ああ、ありがとな」
よし、良い感じ。
「蒼李くん、私___」
「ふう、休憩休憩」
あ、やべ。...って
「星奈ちゃん!?」
「ふっ!!」
「ブベラッ!!??」
うわー、痛そう。
湊くんに向かって、星奈ちゃんは膝げりをかました。
「あ、あああああ...!」
「ふぅ~、一件落着」
何も落着してないんだが。
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.53 )
- 日時: 2022/09/15 19:18
- 名前: らる@羅瑠 (ID: GDWSGe53)
第53話「学園祭も終わりに近づく」
俺は湊。なんか…星奈に急に膝蹴りをかまされてビックリした。
一体、何があったんだ‥‥?と疑問に思う。
「湊君~?こっちに来なさい~?」
こわっ‥‥星奈の笑顔が悪女!
「えっ、あっ‥‥はいっっ!」
「湊君、ご愁傷さま」
凪咲に先に言われて、俺は人生のどん底に。
「ああもう!せっかくいい所だったのに。なんで邪魔するのかな?」
「いい所?何の話だ?」
「奏ちゃんと、蒼李君のことよ」
「いい?奏ちゃんは蒼李君のことが好きなの。それで、さっき告白しようとしたのよ?それを、アナタが邪魔したの。わかる?
星奈は、まくしたてる
「嘘だろ‥‥俺は邪魔したのか。」
「ったく。鈍感男め。」
「男勝りな口調になってない?」
そこで、アウナンスが流れた
『後半部の方々。もうすぐで学園祭が終わります。10分後までにかたずけてください』
「早いなぁ、学園祭も」
「そうね。でもこの罪は忘れないで。」
そうして、学園祭も終わりに近づいてきた。
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.54 )
- 日時: 2022/09/16 17:48
- 名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)
第54話「後夜祭の前に」
俺は蒼李。大波乱だった学園祭も終わりをむかえようとしていた。
「もう終わりか。何か切ないな」
「ああ、そうだな。そうだろ、アルト?」
「俺はアルト俺はアルト俺はアルト俺はアルト俺はアルト俺はアルト俺はアルト...」
「...切ないな」
「千歳、現実から目を逸らすな」
一体アルトの身に何があったのか、俺たちは知る由もなかった。
そんなことを考えてるうちに、アナウンスが流れた。
『2時間後に後夜祭を行います。予定はプログラムをご覧ください』
「2時間後か。だいぶ時間あるな」
「一回家に帰るか」
で、まあ家に帰ったんだけど。
「誰も居ねえ...」
よりにもよって、誰も居ないのである。
書き置きを見つけたが、何が書いてあるかは大体読めた。
「『旅行に行ってきます』ってまたかよ!」
このまま家に居ても、何もないので学校に戻ったのだが。
「こっちも居ねえ...」
俺だけである。
それもそのはず、まだ30分すら経っていないのだから。
「ただいま~、って蒼李くん!?」
「うわびっくりした!...って、奏か。まだ早いぞ」
「私は他の3人に先行っててって言われたんです。蒼李くんはどうして?」
「俺は家に帰ってもすることがなくてさ」
そうなんですね、とだけ言い俺の斜め前の席に座った。
沈黙。喋ることが何もない。
「あの、花火楽しみですね」
「そうだな」
「...」
太陽は傾き、俺たちの沈黙を嘲笑うかのように朱色に照らす。
刹那、がちゃりという音が聞こえた。
一瞬でそれの正体が分かった。
「鍵かけられた!?」
「誰か!誰か開けてください!!」
俺の呼び掛けに返事は返ってこない。
「私たち、このまま...」
「大丈夫だ、必ず脱出できるから」
ほんと最悪だ。
こういうとき、
一体どうすれば...。
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.55 )
- 日時: 2022/09/16 18:34
- 名前: らる@羅瑠 (ID: GDWSGe53)
第55話「2人の行方」
「ど‥どうしたらいいのでしょうか‥」
私は奏。なぜか、蒼李君と一緒に部屋に居たら、部屋の鍵をかけられてしまったのです!
「落ち着いて、奏。これはもはや俺たちに託された脱出ゲーム。いつか、アウナンスでも来るだろう」
「そう‥ですね。それまで、何をしておきましょうか‥」
「ん~‥‥後夜祭のことでも考えておくかー」
「分かりました!ですが、鍵が掛ったら他の方たちが入れないっ!」
そう、私はあることに気づいて蒼李君に持ち掛けた。
「お前、敬語だけじゃなくてタメ口できるじゃん」
「あっ‥失礼しました」
苦笑しながら言う蒼李君。なんだか恥ずかしいです‥
「まー確かに、鍵かかってたら入れないよな~ 鍵を持ってない限り。」
「持ってない限り?」
「そう。あの星奈は絶対鍵を持ってるに決まってる。持ってなかったら一大事だ」
蒼李君の鋭さがまたもやカッコいい‥やっぱり好きです‥
「あの星奈ちゃんは確かに持ってますね」
「ってことは、閉じ込めたのは誰だ?」
「え‥‥私はバカだからわかりません‥」
「あれ、外側からだったら鍵ないと入れないだろ。だったら逆に、鍵があったら閉じ込めることもできる。んで、その鍵を持ってるのが星奈。つまり星奈たちがやったってことだ」
‥蒼李君は、運動もできて頭もさえている‥こんな私とは大違いですね。
「だがな‥鍵がないと内側からは鍵がないと開けない。内側から鍵をかけられたらの話だが。」
そう、蒼李君が言ったら‥
『2人とも、楽しんでる?私は凪咲。で、後は千歳君や星奈ちゃんたちがいるわ。
そして、2人にやってほしいことがあるの。以上よ‥頑張ってね。後夜祭までに』
そうして、アウナンスは途切れた。
「言っただろ?星奈たちの仕業だと」
「そうですね。で、何をすればいいのでしょう」
「‥‥‥それ、俺は分かったかもしれない」
「!?分かった!?だったら、言ってくださいよ!」
私は、唯一分かっている蒼李君に答えを迫った。
「奏‥付き合ってくれないか?」
そう発した蒼李君は、太陽の光で光り輝いていた。
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.56 )
- 日時: 2022/09/17 17:20
- 名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)
第56話「花火よ恋を照らしてくれ」
俺は蒼李。果たして、この告白が鬼と出るか蛇と出るか。
「私は、私は蒼李くんと一緒に幸せになりたい!」
「...こんな俺でも___」
「こんな俺でもとか言わないで!私は蒼李くんと付き合いたいの!」
すると、ガチャリという音が鳴った。
『よく言った奏ちゃん!それじゃ、あとはお二人で~』
星奈と思われるアナウンスは、そこで途切れてしまった。
しかし、俺たちはこのあとどうすればいいのか。
『間もなく、花火の打ち上げが始まります』
「...だってさ。行こうか」
「そうですね」
結局、会話が起きずに花火が始まってしまった。
「花火、綺麗だな」
「そうですね...」
沈黙。会話なんて続かない。
「私、蒼李くんに告白されて嬉しかった」
「...」
「転校して、蒼李くんに傘を貸してもらったときから好きになった」
「...そんなこともあったな」
時は遡り1か月前。
「ええ...雨なんて聞いてないのに」
「...あ。君、もしかして傘ないの?」
「え?はい、そうですけど...」
「じゃあこれ使って。じゃ!」
そのまま俺は走って帰った。
その日、風邪をひいてしまったがあのときは、ちょっとした出来心からの行為だった。
「だから、蒼李くんには感謝してもしきれません」
「俺が善かれと思ったからやったまでだよ」
「それでもです」
また沈黙。その間に花火は、どんどん上がっていく。
「蒼李くん」
「ん」
刹那、俺は一体何をされたのだろうか。脳の理解が追い付かずに、時間が止まったようだった。
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.57 )
- 日時: 2022/09/17 22:00
- 名前: らる@羅瑠 (ID: GDWSGe53)
第57話「いつもの風景は永遠と」
「もう、学園祭は終わりなんですね‥」
「ああ。楽しかったな」
俺は蒼李。ついさっき、奏と付き合った。
まぁ、俺も少しおてんばで可愛い奏のことが気になっていたので、とても嬉しいがな。
「そういえば、湊らはどこにいるんだろうな」
「ココにいるよ。蒼李!」
「わぁっ!?びっくりさせないでくれよ!」
突如後ろから現れた湊らにビックリする俺。
「奏ちゃん。良かったね!」
「はい。皆さんのお陰ですけどね‥ありがとうございます」
「大丈夫だよ!でも考えたのはこの私だからね!」
そう言って、凪咲が自慢するように胸を張る。
「やっと終わった‥私の敵がいなくなったっ!」
「美央‥‥添い寝屋なんだから仕方ないって!」
「それでもだめなの。アルト君‥私のものなんだからね」
「‥俺が言うようなセリフを美央が言わないでくれよ‥」
そう、アルトと美央の2人はいつも通りでなんだか安心するな。
「だけどよ、これでメンバーが8人にったろ。多すぎだよな」
「千歳君、別にいいじゃない。人が増えても」
「凪咲‥多いって言ってるだけだろ!」
「まぁまぁ‥二人とも落ち着いてよ」
言い争っても何があっても笑顔だから‥みんなは。
これがいつものみんななんだなって、しみじみと思った。
この風景も、いつか終わる日が来るかもしれないけど。
永遠と続くように‥願うばかりだな。
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.58 )
- 日時: 2022/09/19 13:39
- 名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)
第58話「デートは二人だけ」
俺は蒼李。学園祭が終わったことで、俺の心には穴が空いてるみたいだった。
そんなある日、嬉しいことが。
「蒼李くん、今度の土曜日あいてる?」
「え?うん、あいてるよ」
「そ、そのよかったら、デートしない?」
最高だろ?大好きな彼女とデートに行けるなんて。
もちろん俺はOKサインを出した。
「...やべ、早く来ちまった」
「お待たせ~!」
目の前には、ロングスカートにカーディガンという可愛さMAXの奏がいた。
あまりの可愛さに、思わずよろけた。
「だ、大丈夫!?」
「天使だ...!」
何とか持ちこたえ、俺たちは腹ごしらえに飲食店へ向かった。
「いらっしゃいませ~。カップルの方ですか?」
「え?あ、はい」
「現在キャンペーンとして、カップルの方々には割り引きをしているんです」
なんというお得情報。割り引きをしてくれるとは、学生の財布には優しいサービスだ。
「蒼李くん、あーん」
「あ、あーん...」
俺、何してるんだろ。
見ての通り、奏にあーんをされている状況だ。
恥ずかしいし、何よりも人目が気になる。
「美味しい?」
「お、美味しいよ...」
何だろう、隣の人にめちゃくちゃ見られてる気が...気のせいだろ。
そうして、俺たちはお店を後にした。
「腹ごなしにどっか行くか?」
「そうですね...あ、私あそこ行きたいです!」
果たして奏が提案したあそことは一体...。
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.59 )
- 日時: 2022/09/20 16:07
- 名前: らる@羅瑠 (ID: GDWSGe53)
第59話「奇跡の出会い」
「なっ‥‥なんで、あんなところに!?」
「ダ‥ダメですか‥?ゴメンなさいっ」
俺は蒼李。なんなんだろうな…奏が可愛すぎてヤバいくらいだ。
上目遣いで泣きそうな、可愛い過ぎる顔で言われたら誰も断れないくらいだけどな…っ
「いや、全然言ってもいいぞ」
「わっ…ありがとうございます!」
「でも、あそこって‥」
奏の指さしたところは
「はい!ボウリング場です!」
そう、ボウリング場。なんでも、奏が大の得意だそうで‥小さい頃からボウリングを練習していたんだとか。しかも大会にも出たらしいな。
「ボウリングか、面白そうだな。腹ごなしにもちょうどいいし」
「私、久しぶりなので…わからない所があるかもです。教えてくださいね‥?」
「もちろんだ。俺も奏と同じく、大会にも出たことがあって得意だな」
「わぁ、それは頼もしいですね!頑張りましょう!」
そうして、俺たちはボウリング場に向かった。
「ん、着きました」
「このボウリング場、小さい頃に来たことがあるな!」
「へぇ‥そうなんですね。では、行きましょうか!」
俺たちは、普通のボウリングコースがあるところへ向かった。
試合とかは、1時間後くらいにやるってのが予定。
「‥‥‥っ‥‥!」
『ストライク!!!!』
この文字が浮かび上がる。
なんとか、一番最初はストライクだったが、ここからが真剣だな。
「ハァっ…!!!!」
『ストライク!!!!』
どうやら、奏もストライクだ。
だが、周りからの視線が気になる。
実はここ、ストライクになることは滅多にない激ムズコース。あるカップルがいきなりストライク何て、珍しいって思って視線がこっちにそよいでるんだろうな。
『ストライク!!!!』
「ストライク!!!!』
となりから、2つのストライクの画面が見えた。
どうやら、となりの2人も中々強敵らしい…
「蒼李…君。あの2人を見てくださいっ…」
「ん‥‥?あいつらって!?」
俺たちの視線の先にいたのは‥‥
「2人とも‥‥やっと気づいたな。」
「気づくの遅いよ‥でも、こうやって会うのは偶然だぞ?」
イタズラな無邪気な笑顔でこっちを向いてるのは‥‥
「湊!?」
「星奈ちゃん‥‥?」
湊と星奈だった。
(らるから謝罪:900文字を超える長文となって誠に申し訳ございません。)
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.60 )
- 日時: 2022/09/21 16:44
- 名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)
第60話「競争の行方は」
私は星奈。絶賛ボウリング中。
「どうして、二人が...?」
「普通にデートだが」
「偶然って言ったでしょ?」
「...そういうことにしとくか」
何で私たちが疑われなければいけないのか。
しかし、ここで会ってしまったということは、スコアで勝負が世の情け。
「残りの回数でどっちがスコアを伸ばせるか勝負よ!」
「...分かった」
「星奈、くれぐれも熱くなりすぎないようにな」
早速ゲームを開始。
序盤から蒼李くんはストライク。流石と言ったところね。
「ふっ!」
「湊くんも負けず劣らずね」
「蒼李くん、頑張って...!」
お互いに一歩も譲らない状況。スコアは同点、だけどストライクを狙えれば勝機はある。
「私が出る」
「星奈が?順番はまだのはずだろ?」
「いいの。私にはやらなきゃいけない使命がある」
「ああ、この人ガチだ」
深く息をする。全神経を統一させて、ボールを放った。
「えりゃぁぁぁああ!!!」
「ホントにボウリングやる人の気迫かよ」
コースはピンの真ん中。完全に決まった、誰もがそう思っただろう。
ピンは残り一本なのに....。
「あ」
「...や、やった」
倒れなかった。すなわち、私たちは負けた。
向こうはストライクを決めて、ギリギリの勝利をおさめた。
「...ちっくしょおぉぉぉぉ!!!!」
「そんなはしたない言葉使わない」
こうして、私たちのボウリング勝負は敗北に終わった。
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.61 )
- 日時: 2022/09/21 19:45
- 名前: らる@羅瑠 (ID: GDWSGe53)
第61話「初めての負けの味」
私は星奈。
経った今‥奏ちゃんと蒼李君コンビに、ボウリング対決で負けてしまったわ‥!
「あーあ…負けちゃった。ゴメンね。湊君」
「別にいいだろ。星奈こそ、たまには負けることあるだろ」
その問いに答えずに、私は奏ちゃんと蒼李君のところへ歩み寄った。
「2人とも、流石プロ級ね。負けるのは当たり前かもしれないわ」
「ううん。星奈ちゃんも強かった!最高の勝負‥でした」
「そうだな。俺も本気を出してしまったよ」
2人と会えてよかったな‥って今更思う。
でも、なんで倒れなかったんだろうな。私の計算では絶対に倒れる計算なのに。しくじった?
「でも‥俺は負けるのは久々だな」
「私も。いつも絶対誰だろうが勝ってたから」
…………あの2人が負けたことがある‥?
「嘘‥でしょ」
「星奈?どうかしたか!?」
「‥ううん、湊君。何もないよ‥」
「嘘」と思うけどこれは真実。
「じゃあ、そろそろ帰ろうか!」
「そうだな、奏。楽しかったぞ」
「ええ‥私も楽しかったわ!」
「今までにない最高の勝負だなっ」
そうして、笑顔でみんな帰って行ったけど‥
「星奈、さっきの問いの答えは何だ?」
「気になるよ。星奈ちゃん」
「様子がおかしいぞ?」
ああ…あのことだね。
「私ね‥テストの点数とか、運動系の勝負。学園祭の時もさ、ちゃんと景品とったじゃない」
「確かにな。わからないところは教えてくれたり、運動神経抜群で‥学園祭もほとんど星奈がやってた」
「天才の本気かもね」
「同感だ」
‥ありがとう。
「負けるの、初めてなの」
「‥‥‥えっ」
「だから、ボウリングで負けるのも全部含めて初めてだよ」
この初めての負けの感じ方は、やっぱり‥悔しいけど嬉しい気持でもあったな。
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.62 )
- 日時: 2022/09/23 17:41
- 名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)
第62話「家に居よう」
俺は湊。ニュースは秋雨前線だの台風だので、テレビの画面は埋め尽くされていた。
そんななか、なぜか俺の家に集っていた。
「やっぱここが落ち着く~」
「あのなぁ、人ん家なんだからもっと遠慮しろよ」
「そうだよ、ここは湊くんの家なんだから」
「言動と行動を伴わせてくれ凪咲」
とまあ、こんな感じ。
俺の家に集まるのは珍しいことではないのだが、台風が接近していて外はゲリラ豪雨が続いている。
「それにしても、全員両親が出張で居ないとはな」
「とんだ偶然だ」
「千歳、とりあえずお前はそこから降りろ」
「アルトくんアルトくんアルトくんアルトくんアルトくんアルトくんアルトくん...」
「...今日も美央ちゃんは平常運転ですね」
「奏ちゃん現実から目を逸らしちゃいけない」
アルトの言うと通り、全員両親が出張なのだ。例に漏れず俺も。
そしてこの台風のなか、それぞれで散らばると危険ということで俺の家に集まった。...別に危険じゃない気がするんだよなぁ。
「うわあ、雨強くなってきたな」
「よし蒼李、お前が一番最初に気付いたからお前が行ってこい」
「どこにさ」
「外に決まってんだろぉぉぉ!」
俺のテンションは十分おかしいが、子供は低気圧が近づくとテンションが上がるのは周知の事実。つまり俺も子供!
ということで、蒼李を外に放り出した。
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.63 )
- 日時: 2022/09/23 18:13
- 名前: らる@羅瑠 (ID: GDWSGe53)
第63話「ゲームの始まり」
私は星奈。
今、湊君によって蒼李君がベランダから外に放り出されたの。
失礼だけど‥少し笑うわね。
「湊っ!?お前お遊びにもほどがあるぞ!」
「これが、家にいる時お馴染みの罰ゲーだな!」
まぁ、ここで助言しておきますか。
「湊く~ん」
「なんだ?星奈」
「蒼李君に何かしたらさ、奏ちゃんが黙ってないよ?」
「‥‥‥あっ‥」
湊君が気付いた時には遅かった。
奏ちゃんが、顔をしかめながら
「湊君、酷すぎですよ‥悲しいですっ」
「ゴメンって、奏!」
「奏、アリガトな‥」
「いいんです。蒼李君、濡れた髪を乾かしてきてくださいね」
「ああ」
さすが新・カップルね‥信頼感が違うわ。
まぁ、もう1組のバカップルは置いといて。
「ねぇ、みんな。1つ提案があるんだけど」
凪咲ちゃんが、話を切り出した。
「凪咲の考えることは、いつもカップルにありがちが事ぐらいだがな」
「ちょっと、千歳君。酷いでしょ‥それは」
こちらはひねくれ者と、おてんば娘のカップルです。
つりあってそうだけどな‥
「で、なんなの?」
「よくぞ聞いてくれました、星奈ちゃん。今からみんなでさ、人狼しない?」
「人狼‥ってなんですか?」
「そっか、奏ちゃんは知らないんだね。じゃあ、ルール説明をするよ。」
~人狼ルール説明~
①まず、人狼陣営と村人陣営のカードを混ぜる。
②そのカードを1人ずつ引いていく。
③自分の役職は言わずに、引いたら手元に持っておく。
・村人陣営が勝つには、人狼陣営の全員を処刑すること。
・人狼陣営が勝つには、村人と人狼の数が同じになること。
~役職~
・ゲームマスター {だれがどの陣営でどの役職か知っている。ゲームの進行役}
・村人陣営・村人 {普通の何も持たない役職。話し合いで人狼を充てていくだけ}
・村人陣営・占い師{毎晩1人だけプレイヤーを選んで、その人がどの役職化を占える。
・村人陣営・霊媒師{人狼の人数と、前日に処刑された人が人狼かどうかを把握できる。ゲーム信仰の鍵を握る役職。人狼が「自分が霊媒師」と嘘をついた場合は、本物と共に嘘をついた人狼を処刑できるやり方もある}
・村人陣営・狩人 {人狼から1人のプレイヤーを守る役職。連続でと自分を守ることは不可能}
・人狼陣営・人狼{毎晩1人のプレイヤーを襲ってリタイアさせる役職。正体を隠しながら村人陣営の人数を減らしていくだけ}
・人狼陣営・狂人{人間だが人狼陣営に協力する裏切者。占い師や霊媒師に占われても人狼判定が出ないため、招待を隠しながら村人陣営を混乱させていく}
④そして、話し合いをして投票する(1日目はしなくてもよい)
⑤投票し、全員が同じ人に投票していたらその人は処刑。
⑥最後に、生き残ったのが村人陣営であったら村人陣営の勝ち。人狼陣営であれば、人狼陣営の勝ち。
「っていうゲームよ。それでは、始めましょうか‥カードは私が持ってきてるから。」
それで、今から人狼をすることになった。
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.64 )
- 日時: 2022/09/25 17:52
- 名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)
第64話「人狼の世界はハードモードです」
私は凪咲。ついに人狼が幕を開けた。
「それじゃあ、まずはカードを引くんだけど...」
「だけど?」
「原則として、私がゲームマスターです!」
突如、雷鳴が稲妻と共に鳴り響いた。
え、待って何でみんな悟った顔してるの。
「終わった...」
「ああ...役職バラされそうだな」
「何で私に対する信頼が薄いの!?」
「それは...日頃がねぇ?」
何か、悲しいな。
それは置いておいて、早速カードを引いてもらおう。
「さ、順番決めて引いちゃって」
順番は、奏ちゃん→美央ちゃん→アルトくん→湊くん→蒼李くん→千歳くん→星奈ちゃん、となった。
何か、星奈ちゃんは悔しそうだけど美央ちゃんはご満悦...。
「やった、アルトくんと一つ違いだ...」
「ダメだこりゃ」
「じゃあ、奏ちゃん。引いちゃって」
「は、はい...!」
一通り引き終えたところで、いよいよゲームのスタート。
「それじゃあ、人狼の人は手を上げて」
「はい」
「ん~!?ちょっと待った!!」
一斉に状況を察知し、顔を上げる。
何があったかというと、奏ちゃんが返事をしてしまい、このまま続ければ村人陣営が圧勝してしまう何とも見応えのない人狼になってしまうところだった。
「...仕切り直し?」
「そうだね...」
「ご、ごめんなさいぃぃ...!!」
こうして、カードを引くところから始まるのであった。
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.65 )
- 日時: 2022/09/25 18:23
- 名前: らる@羅瑠 (ID: GDWSGe53)
第65話「簡単な人狼でも難しい」
「ああ、皆さんゴメンなさい、やってしまいましたぁっ」
私は奏です。今みんなで人狼をやっている途中なんですよ‥‥
「ドンマイ、奏。」
「蒼李君‥ありがとうございます」
「とにかく、簡単な人狼でもやるか?」
千歳君の提案により、難しい方ではなくて簡単な人狼をすることになりました。
ルールは、普通にカードを引いて話し合い。そして、夜になって、誰かが殺されて。を繰り返します。
「はい、じゃあもう一回私がゲームマスターね!」
「不安だけど、いいわよ。」
「星奈に同感。」
「湊君に星奈ちゃん意地悪‥‥まぁいいや、引いて~」
で、カードを引く順番は。
まず私です‥‥さっきと同じ。
「じゃっ、じゃあこれにします」
次は、星奈ちゃん。
「2番目とはご満足。」
そして美央ちゃん。
「これにしよっ」
湊君で…
「緊張する‥‥」
そして、アルト君。
「このカードは、いいような悪いような‥‥」
その次が千歳君です。
「‥‥‥最悪だ。」
最後は蒼李君ですね。
「最後にしては上的なカードだな。」
「というわけで、第一回人狼大会はじめま~す!
まず、皆さん目をつぶってください。」
みんな、凪咲ちゃんの指示に従って目をつぶる。
「じゃあ、人狼の人、眼を開けてくださいっ!誰を殺しますか?」
わたしではないな。
「では、村人の人目を開けてください。」
違うなぁ。
「では、占い師の人、目を開けてください。誰を占いますか?」
やっとだ!
そして、私は目を開けた。
そうして、村人とか続いていって‥‥
「今日、人狼に殺されたのは‥‥」
一体誰なんだろう!?
全員役職一覧
人狼:湊・アルト 村人:星奈
占い師:奏 霊媒師:千歳
狂人:蒼李
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.66 )
- 日時: 2022/09/26 16:53
- 名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)
第66話「こいつが確信犯です!」
「今日、人狼に殺されたのは...千歳くんです」
俺は蒼李。初っぱなから千歳が殺られた。
すると、湊が口を出す。
「まあ、妥当だろうな。霊媒師要らないし」
「あはは...」
「おい湊、どういうことだ」
...湊、その発言は怪しいぞ。
しっかし、湊が人狼だということは確定だが、あともう一人は誰か。
「それじゃあ、2日目スタートです。まずは話し合いから」
「俺は湊が怪しい」
「千歳くん、悔しいのは分かったから死人は首を突っ込まないで」
「シュン」
何でこいつ自分でシュンとか言ってるんだろう。
「私はアルトくn...」
「は?」
「...蒼李くんかな」
星奈お前絶対ビビったろ。
そうして、投票の話し合いが終わり、いよいよ投票...。
「それでは全員目を伏せてください。...」
んで、投票が終わり吊るされる人の発表に...。
「投票で処刑される人は...」
「...」
え、待って。ドラムロール聴こえるんだけどそっちの方が怖いわ。
「...湊くんです!」
「...え?俺ですか?何で全然怪しくなかったじゃん」
「いやむしろめっちゃ怪しい感じだったけど。ね、奏ちゃん?」
「え?あ、はい!」
奏絶対話の流れ分かってなかったよ。
...つーかこれ、俺たちヤバいのでは?
現時点での生存者・死亡者
人狼:湊(死亡)・アルト 村人:星奈
占い師:奏 霊媒師:千歳(死亡)
狂人:蒼李
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.67 )
- 日時: 2022/09/28 20:00
- 名前: らる@羅瑠 (ID: GDWSGe53)
第67話「勝敗」
(‥‥残り、人狼俺だけだ。終わった。)
俺はアルト。今、人狼してるところだ。
だけど、今さっきもう1人の人狼・湊がやられて絶望していたところ‥‥
「へぇ‥‥湊君は人狼だったんだぁ~」
「星奈ちゃん、怖いよ‥‥」
これは、凪咲に同感だな…
「とにかく、続きするぞ。」
「はいっ!じゃあ、眼をつぶって~」
みんなが目をつぶる。
「人狼の人、誰を殺すかな?」
‥‥誰にしようか‥‥じゃあ。
「星奈だ。」
とこっそりいう。
「はい、じゃあ__」
と続いて。
「今回、殺されたのは星奈ちゃんです。」
「嘘っ、私!?」
ふぅ‥良かった。
「じゃ、投票ターイム!」
「俺はアルト。」
「同じく~」
「そうだな。」
「え、」
全員に投票された俺。
「じゃ、アルト君出火ぁ!」
「‥‥‥俺は人狼だ。」
これで、もう勝敗はついた。
【感謝】
らるです!お久しぶりですね(?)
本題に行きますが、『600』回覧ありがとうございます!感謝です!
ココまで頑張った甲斐がありました。これからもお願いします!
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.68 )
- 日時: 2022/09/29 18:01
- 名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)
第68話「人狼陣営終了のお知らせ」
俺は蒼李。人狼の決着がついた。
「ということで、村人陣営の勝利でーす!」
「やったぁぁぁ!!!」
「くっそ、負けた...千歳ごときに...」
「ちょっと待て俺のこと遠回しにディスるのやめろ」
結果、俺たちは負けてしまった。主に湊のせいで。...でも、人のせいにするのは良くないし、今回は計算外ということで。
すると、凪咲がニコニコ笑顔で喋る。
「負けた人狼陣営には、この激辛カップ焼きそばを食べてもらいます」
「蒼李くん、強く生きてください...!」
何かすげー俺本能がダメって言ってる。
確かに、辛いものは得意じゃないがそれなりに好きだ。
「でもこの焼きそばは一つしかないので、ジャン負けで代表者を一人決めてね」
((負けられない闘いがここにある...!))
うわー、あの二人からとてつもないエネルギーを感じる。
「最初は」
「「「グー!じゃんけんポン!」」」
蒼李:グー アルト:グー 湊:チョキ
「なん...だと...!?」
「勝負あったな」
「湊、頑張れよ」
「クソッタレがぁぁぁ!!」
ニコニコ笑顔で凪咲は、キッチンへ向かった。
...湊、調子乗りすぎたな。
【感謝】
ぷれです。お久しぶりですかね。
僕の見ない内に閲覧が600を突破...!ありがたい限りです。
カキコサボり気味だったので、皆さまにより面白いストーリーをお届けできるように、精進して参ります。
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.69 )
- 日時: 2022/10/01 17:09
- 名前: らる@羅瑠 (ID: GDWSGe53)
第69話「青春の半ば。」
「あ、そろそろ夜になる!」
私は美央っていいます。さっきまで人狼してたんだ。
で、今は夜になりつつあるところ。夕ご飯の準備しなきゃな。
「からっ・・!?辛すぎるってぇ!?」
「辛いのは当たり前だろうが。」
「でも、星奈のため‥っ」
‥湊君とアルト君のやり取りは、10分前までさかのぼる。
「さぁて、激辛カップ焼きそばできたよ☆湊君どーぞ!」
凪咲ちゃんが言った。
「え、無理だって。マジで、もう無理無理無理!負けたから食べるって理不尽!」
といって、中々食べないのでどうしようかって悩んでたんだ。
そうしたらね・・
「あの…星奈ちゃん。」
「ん、奏ちゃんどうしたの?」
「湊君が食べるのに、1つだけ方法があるんです。」
って奏ちゃんがある意見を出した。
「え、奏ちゃんホント!?」
「はい、凪咲ちゃん。ですが星奈ちゃんじゃないとできないことです。」
「私しかできない事?」
星奈ちゃんしかできない事らしいんだ。
「まぁ、星奈に任せる。」
「千歳に同じく。」
って千歳君、アルト君がいうから、聴いてみたんだ。
「それはですね____」
「えっ‥それ恥ずかしいよっ‥」
「大丈夫、星奈ちゃんならできるよ。」
凪咲ちゃんに背を押されて、湊君の所へ行く。
「あのっ、湊君‥?」
「なんだ?星奈。」
「お願いっ‥私のために頑張って食べてくれない?そしたら私、もっと湊君の事好きになるし、自分も頑張れるんだ‥だから、湊君にお願いしたいの。食べてくれなきゃ、彼女やめるかもっ‥」
これは‥星奈ちゃんが絶対言わない様な事、だね。
でも、女子の私でもめちゃくちゃ可愛いよ。
上目遣いで、顔赤らめてるけどもう星奈ちゃん付き合ってなかったら男子一発で一目ぼれレベルだから。星奈ちゃん元々美人だもんなぁ‥
でも、私はアルト君一筋ですからぁ♡ アルト君に気に入ってもらえればそれでいいんだぁ♡
「よしっ!俺頑張るよ、星奈のために!」
「わぁ!ありがとう‥私とっても嬉しいよ、頑張ってねっ!」
『パクッ』
「から・・!?辛すぎるってぇ!?」
「辛いのは当たり前だろうが。」
「でも、星奈のため‥っ」
って訳だよ‥って、アルト君どこだ‥!?
「美央~」
「あっ、アルト様!」
「いつから様呼び?」
「今ですけど‥」
やっぱり、私はアルト様一筋!この方以外にあり得ない。
別の女子は許さないからね☆
「千歳君!ちょっと聞いて?」
「なんだ?」
「宿題教えて貰いたいんだけど。」
「星奈にでも聞いたらどうだ?」
「ダメっ‥千歳君じゃないとダメなの。」
ふふ‥凪咲ちゃんも可愛いなぁ。凪咲ちゃんは、美人っていうか可愛いタイプだし‥
千歳君は完璧なるツンデレ様。ひねくれ者って言われてるわけが分かる~ でも、仲間思いでカッコいい。
「‥じゃあ、教えてやる。」
「アリガトっ!」
さぁて、奏ちゃんと蒼李君どーこだ?
「奏~」
「な‥なんですかっ!?」
「今日一緒に寝ようぜ?」
「ふぇっ!?一緒に‥私が?」
「ああ。ダメ‥か?」
「ももももちろんですっ!断るわけないですよ!」
奏ちゃんはほんわかタイプ。ふわふわする清楚系な可愛いコだよね。
蒼李君はド直球タイプ‥。言いたいことをズバッという感じの人。
「ふぅ‥心の中でみんなの説明も疲れたな。自分にお疲れ様。」
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.70 )
- 日時: 2022/10/02 18:44
- 名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)
第70話「布団が足りない件」
俺は湊。外の雨も強いし、俺の家でノープラン宿泊が開催されることになったのだが...。
「あるぇ~?布団が足りんぞ~?」
「は?」
「まあ俺はベッドで寝るから...それでも足りんな~」
「チャンス!ねえ、それぞれのカップルで寝ればいいんじゃない?」
なるほど美央、名案だな。...ん?カップルで寝る?
俺は全てを悟った。そして、他のみんなも。
「えええええぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!?????」
「う~ん、ダメ...かな?」
「美央絶対狙ったよね」
「うゅ?何のこと?」
「というわけだ、ここは大人しくそうしよう」
何かアルトちょろくね?
とはいえ、ちょっとマズいんじゃないすかね~?思春期男子を女の子と寝かせるのは。
「ん?千歳くん、もしかして照れてる~?」
「ギクゥ!?そ、そそそそそそそんなわけないだろ?俺が照れりゅとか...」
「やっぱこいつ照れてるわ」
「千歳くんって結構可愛いよね」
こいつが?ないないないない。だって愛想なさすぎて友達ほとんど居なかったんだよ?ほぼ顔面偏差値の高さとスタイルの良さで、人気勝ち取ってきたもんだよ?
「何か、湊にディスられた気が...」
「キノセイダロー(棒)」
「湊くん、棒読みになってます」
さて、夜はこれから長くなりそうだ。
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.71 )
- 日時: 2022/10/07 19:42
- 名前: らる@羅瑠 (ID: GDWSGe53)
第71話「中々寝れない夜」
オレはアルト。なんと布団が足りないことで美央と2人で寝ることになった。
美央が可愛すぎてなんとも言えない状態なんだけど…
オレはここからどうしたらいいんだ…!?
「アルト…君…」
「なんだ?」
最近、美央がハチャメチャ女子じゃなくて、元々の清楚で大人しい可愛い女子に戻ってきてるんだよなぁ…
「エアコンのリモコンってどこ?寒いんだけど…毛布が薄すぎるし。」
「確かにちょっと冷えてるなぁ‥リモコンどこいった…?」
2分くらい探したけど、全然ないリモコン。
「全然ないな。どうしよ。」
「じゃ、じゃあ…」
と美央が言って、何をするのかと思ったら‥
「み、美央!?」
「えへへ‥ハグしちゃった。これで寒くないからいいかも‥」
暗闇で分からなかったけど、美央は耳まで顔が赤くなってたことが分かった‥
‥やっぱりうるさいところもあるけど可愛いな。
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.72 )
- 日時: 2022/10/08 15:43
- 名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)
第72話「お化けが出る?」
俺は湊。現在シングルベッドで二人で寝ている状態だ。
(ぐぅ~...狭い)
流石にシングルベッドで二人は狭い。星奈に7割を譲っている状態なので、かなり狭い。
というか星奈ぐっすりなんだが。
「...」
「すぅ、すぅ...」
小さな寝息を立てながら、星奈は寝ている。
そして俺は、とてもトイレに行きたい。今にも膀胱が破裂しそうなほどに、尿意がヤバい。
俺は、起こさないように静かにトイレへと向かった。
「アアアアアアアア!!漏れるぅぅぅ!!(小声)」
トイレのありがたみを知った瞬間だった。
スッキリして、部屋に戻ろうとすると、俺じゃない足音が聴こえた。
部屋に居る人も疑ったが、爆睡状態だったのであり得ない。
(こっちに来る...!?)
息を殺し、その場にうずくまる。
早く去ってほしいと祈りながら、小刻みに体を震わせていた。ビビってるとかじゃねえし、武者震いだし。
しかし、祈りは通じなかった。
「おーい、湊___」
「イヤァァァァァァァァァァァ!!!!!」
終わりだと思った俺は、声を上げて部屋に向かって走った。
階段に足をぶつけたが、パニックで痛みなど分からない。
「ウワァァァァァァァァ!!!」
「うるせえ!!!」
俺は千歳が投げた枕により、冷静さを取り戻した。
それにしても、一体何だったのか。
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.73 )
- 日時: 2022/10/13 19:13
- 名前: らる@羅瑠 (ID: GDWSGe53)
第73話「朝」
「おおおおおはよっ」
「湊君?おはよ。遅かったね。」
「星奈。お前のせいで寝れなかったんだから‥」
「ええ?そんなこと知らないから」
俺は湊。昨日は星奈と寝て、トイレに行ったら超絶ハラハラ・ドキドキのホラースポットだったんだから、全然寝れなかったんだよ!
「お二人とも、朝から元気で何より。」
「元気すぎて笑えるけどな」
「朝ごはん、出来てますよ~」
「奏の飯美味しいもんなー」
凪咲と千歳に俺は笑われてるし‥
奏と蒼李はラブラブだし‥
「…………」
「…………っ‥」
と、美央とアルトはなにかあったのか、元気なさそうにしているしな‥
少し心配だ。
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.74 )
- 日時: 2022/10/15 13:34
- 名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)
第74話「色々あったんだよ」
俺はアルトだ。まあ、ちょっと昨日色々あったのだが...。
「?二人とも、食べないの?」
「え?ああいや、食べるよ」
「うん、食べよう?」
遡ること5時間前...。
俺と美央は、少し眠れず水を飲みにキッチンに行った。
「ん?あれ、湊か?」
「みたいだね。...あ、トイレ入った」
割りと長いこと入っており、俺たちは最早忘れかけていた。
湊がトイレから出たタイミングで話しかけたのだが...。
「おーい、湊___」
「イヤァァァァァァァァァァァ!!!!!」
そのまま奇声を上げながら、部屋へと戻っていった。
というわけなんだが、中々言い出せる状況じゃなくて、俺たちは罪悪感に駆られている。
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.75 )
- 日時: 2022/10/26 16:21
- 名前: らる@羅瑠 (ID: GDWSGe53)
第75話「久しぶりの学校」
「久しぶりの学校ですねっ‥!」
私は奏です。今日は休み明けで、久しぶりの学校があるのです
ですが、お泊り会は終わっていませんよ。
「そうだな。クラスのみんなに会うのは嬉しいけど、授業は普通にイヤ。」
「湊君?そんなこと言うんだったら放課後残り、私がプラス1時間授業するわよ?」
「ふふっ‥湊君と星奈ちゃんも相変わらず。」
「凪咲に同感だな。」
「俺は美央が清楚に戻ったのが嬉しい‥」
「アルト君、今までそうじゃなかったって言ってるみたいになるんだけど…」
まぁ、なんやかんや喋りながら私たちは学校に着きました。
「おはようございます」
と、声を揃えながら言う私たち。
「皆さん、朝から急ですが明日から___」
先生が言った事とは…?
(更新遅くなってしまい、申し訳ありません。Byらる)
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.76 )
- 日時: 2022/10/28 18:55
- 名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)
第76話「何か数学の授業ってさ」
「___で、この証明が成り立つわけ。じゃあこの辺ABと平行な辺は?えっと...湊」
「...起きて」
「グボァ!?」
俺は湊。あまりの三角形の証明の難しさに、爆睡していた。まあ、星奈が脇腹にシャーペンを刺したお陰で、目は覚めたが。
平行?なにそれおいしいの?
「湊~?これだぞ~」
「...辺ED」
「辺EDです!」
「その通りだな。この図を書けないと、テスト厳しいぞー」
何とか星奈が答えを言ってくれたお陰で、公開処刑は免れた。
星奈が居なければ、俺の頭脳は輝かないのさ。
「それただ私が答え言ってるだけじゃない」
「なぜバレたし!というか何で心読めてんの!?」
「声に出まくってたよ」
「何だってぇぇぇぇぇ!!??」
「お前らー、うるさいぞー」
周囲が俺たちに対して爆笑する。まあ、アルトに関してはかなり肩を震わせているが...。
(非常に遅くなってしまい、大変申し訳ありませんでした。by ぷれ)
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.77 )
- 日時: 2022/10/30 17:18
- 名前: らる@羅瑠 (ID: GDWSGe53)
第77話「ハロウィンパーティーの準備」
「という訳で、ハロウィン明日だからハロウィンパーティーが学校であるらしいんだよなー。
だから、仮装してきてもいいしお菓子持ってきてもいいから、12時に学校集合で。はい、終わり。」
私は凪咲。今の訳の分からない先生の説明。皆は意味わかったのかな?
とーにーかーく!ハロウィンパーティーがあるから明日、12時学校集合とのことで。
急にハロウィンパーティー!?って言われても‥の話なんだけど。
「どうしよ‥仮装ってしなくてもいいんだよな?」
「でも‥した方がいいんじゃないのか?」
「私、実はするつもりです‥恥ずかしいけど。」
「奏がするなら俺もする。」
「え、蒼李君!?」
と、帰り道はハロウィンパーティーのことで盛り上がる私以外の7人衆。
「みんな、湊君ちでハロウィンの仮装用意しない?買ってきてもいいから。」
と、提案した私なんだけど、
「いいじゃんっ、凪咲。」
「同感です。やりましょう!」
「おー…やろやろ!」
「凪咲ちゃんいい案~もちろんやるよ~」
と大好評。
「よし、始めるか。」
急に場が違って湊君ち。
役割分担を始めた私たち。
湊・千歳 買い出し
星奈 仮装の裁縫
凪咲・奏・美央 仮装準備
蒼李 お菓子準備
アルト その他手伝い
って感じになった。
さて、明日に間に合うのかな‥?
900回覧ありがとうございます。
ハロウィンが近づき丁度いいころに900回覧はとても嬉しいです。
皆さんの協力の末、1000回覧まで行くことを願っていますヾ(≧▽≦)ノ byらる
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.78 )
- 日時: 2022/11/09 17:46
- 名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)
第78話「買い出しって何買えばいいんだ?」
「んー...?」
「おい、何やってんだ湊。早く行くぞ」
俺は千歳だ。とりあえず衣装の装飾の買い出しを頼まれた。
しかし、このバカ___もとい湊のセンスに任せるのは非常に危険だ。
『俺も装飾考えるのか...』
「お前一番暇だろアルト」
「千歳...お前人選理由クソ過ぎ」
「黙れ。センスのないお前よりはよっぽどいい」
「んだと!?」
道理だろどう考えても。
その他の手伝いが一番暇であろうアルトに、助言をもらいつつ買い出しに向かう。
『まあまあ...それより、今どこに居るんだ?』
「家の玄関」
『...は?』
「家の玄k___」
『それは知ってる。何でお前ら出発してねーの?』
「どこいきゃいいか分からんから?」
アルトの溜め息がスピーカー越しに聞こえてくる。どういうことだ?
俺は溜め息をつく意味が分からず、ますます疑問が増える。
「おい千歳、いつまで居るんだよ」
『とりあえず100均行け。そんときにまたかけ直せ』
「ああ」
その会話を最後に、俺たちは家から足を出した。
1000回突破ありがとうございます。
散々作曲をしていたので、こんなことになっているとは...。
これからもよろしくお願いします。 by ぷれ
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.79 )
- 日時: 2022/11/14 17:11
- 名前: らる@羅瑠 (ID: GDWSGe53)
第79話「ハロウィンパーティー!」
「今から!ハロウィンパーティーを、はじめまーすっ!!!」
「いえーーーいっ‼」
俺は湊。今からハロウィンパーティーを始める。
何をするかはもう全部星奈にやってもらったから何するかはわからない。
「よし、まずはお菓子を食べる☆」
「は?」
凪咲がぶっ飛んだことを言い出して、見事にみんながハモる。
「お菓子食べよ!ほら、用意したよ!」
「え、あ…うん!食べよう!」
「フフフ…カオスね」
「むむ…このお菓子美味しいんですけど…」
「お菓子だったら美味しいのは当たり前だろ…?」
それはいいんだけど…意外とアルトが大食いだったんだよな・・
「みーなーと君?」
「どうした?星奈」
「お菓子をくれなきゃイタズラしちゃうぞ?」
ッ‥星奈が可愛すぎる。
「ほっ、ほらよ…」
「むー……ありがと。」
そんなこんなでハロウィンパーティー終えた俺たちだった。
(ハロウィンパーティーっていってもハロウィン終わっちゃいましたねw
ゴメンなさい)
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.80 )
- 日時: 2022/12/02 19:49
- 名前: らる@羅瑠 (ID: GDWSGe53)
第80話「8人のキズナは永遠に」
「さっむ…なんでこんな寒いの?」
俺は湊。今、学校の下校中。
めちゃくちゃ寒くで凍え死にそうだ。
「寒いのは、この地球の交転と自転によるもの。地球が太陽の周りを回る公転の軸にたいして、地球全体が回っている自転の軸の方が少しだけかたむいてるんだよ。かたむたら、ある時期には太陽の光があんまり受けなくなる。だから、その影響で寒くなるわけ。」
と、長文開設したのは俺の彼女の星奈。
文武両道の天才学生。
「うわぁ、星奈ちゃん流石だね。」
「凄い分かりやすかった。」
これは「多分」地雷カップルでリア充カップルの凪咲と千歳。
凪咲は星奈に続くリーダータイプで女王様っぽい感じもあるけど友達思いのいい奴。
千歳に関しては、顔とスタイルだけで乗り越えてきたっていうヤバい奴。
「いつも通りだね。ね、アルト君」
「そうだな。やっぱこのメンツが一番!」
この2人は一番リア充の美央とアルト。
美央は前までアルトにべたべただったけど、最近清楚に戻った。
アルトは千歳と並んでめっちゃモテるが、美央が阻止してることから無くなった。
「確かに!このメンツ一番いいよなぁ。今までで一番最高だった。」
「一生皆で居たいですね!」
この二人は一番おとしやかで落ち着いてるカップル。
蒼李と奏。
残りの7人の中で、一番落ち着いていて信頼できる。
「おーい。なにぼぉっとしてるの湊君!」
「早く来いよ。家に着かないぞ!」
…このキズナは永遠に衰えることはないと俺は願う。
投稿が出来ていなかったので、つぎはぷれさんの番ですが、私が投稿しました。
せっかく、1000回覧突破したのでしみじみとした感じの80話です。
不定期でしたら、私が2連続で投稿するかもしれませんので。
それではこれからも応援おねがいします!
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.81 )
- 日時: 2022/12/24 14:00
- 名前: らる@羅瑠 (ID: GDWSGe53)
キャラ紹介
式宮 湊/しきみや みなと
リーダー的存在。
勉強は大の苦手だが運動はとても得意。
ドジな時もある。
時々だが頼りになる時も。元気で明るくムードメーカー。
イメージカラーは水色
星奈のカレシ
北条 星奈/ほうじょう せな
しっかり者。勉強も運動もできる大秀才。
それに加えて、美人で大人っぽい。
少しせっかちな一面もあるが、常に皆を引っ張ってくれる。
イメージカラーは黄色
湊のカノジョ
呉信 千歳/くれのぶ ちとせ
ひねくれ者。勉強は苦手。運動は普通。
だが、勘の良さと顔の良さもあり、顔だけで人生勝ち組に乗っていると湊などに言われている。
湊とは幼馴染。恋愛とかには興味の欠片もない。
イメージカラーは緑
凪咲のカレシ
榎本 凪咲/えのもと なぎさ
おてんば娘。勉強も運動も平均Lv。
その代わり、音楽が大好きで大の得意。
ピアノでもなんでも弾ける絶対音感少女。
星奈とは幼馴染で大親友。友好関係も広い。
イメージカラーは黄緑
千歳のカノジョ
裏川 アルト/うらかわ あると
学年1の人気者。女子からも男子からも人気が高くモテる。
運動は湊と同じくらいできる。
クールで落ち着いている性格。
イメージカラーは赤
美央のカレシ
柊 美央/ひいらぎ みお
清楚少女。
勉強はそこそこできる。
人を信頼できる力を持っていて、皆のことを尊敬している。
美人というよりふわふわした可愛い少女。
イメージカラーはピンク
アルトのカノジョ
一ノ瀬 蒼李/いちのせ あおい
多重人格性者。
見た目は黒髪に金メッシュ。童顔。
勉強も運動もそこそこできる。
千歳と同じくらい冷静。
イメージカラーは青
奏のカレシ。
如月 奏/きさらぎ かなで
途中から他校から転校してきた落ち着いている清楚系少女。
常に敬語を使っている。
見た目はふんわりした感じ。ストレートの髪型。
優しいし可愛いが怖がり。
イメージカラーは白
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.82 )
- 日時: 2022/12/25 16:55
- 名前: らる@羅瑠 (ID: GDWSGe53)
第81話「メリークリスマス」
「つつつつつついにクリスマスだぁ!!!」
俺は湊。
今日はクリスマスだから、ケーキを食べれるから、プレゼント開封したから喜んでいる。
「湊君、凄い喜んでるわね。」
「こっちまで楽しくなるよ~」
「そうだな。クリスマスが此処まで楽しいのは初めてだ。」
星奈も凪咲も千歳も楽しそうだ。
勿論、俺が一番楽しいんだけどな!
「ていうか、どこいくの?」
そう聞いてきたのは美央
美央の通り、何処に行くかは決めていない。
「ここら辺に有名なクリスマスデートスポットとかないのかよ。」
「逆に此処がどこか分からないんだよ。」
言い合っているのは蒼李とアルト。
俺もわからないんだけどな。
「え、じゃあ私は蒼李君についていきます。」
奏もぶっ飛んだことを言っている。
時々奏は清楚なのに、美央と同じように常識はずれな事を言う(常識外れかは分からない)
「あのねぇ、アルト君と蒼李君。よく考えてみて。」
「は?」
「此処は日本のどこかだってこともわからないんだ~」
「凪咲―、煽りすぎだぞー(棒)」
「ちょっと‥凪咲ちゃんと湊君が煽りすぎ。」
「そうだぞ。2人とも。」
「楽しかったらいいんじゃない?」
「確かに、楽しければどんなことがあっても私は大丈夫です!」
俺ら、やっぱり出会ってから凄い日数が経ってる。
だからみんなのことを良く知れてる。
「今、ざっと計算したら私が湊君にあってから123日。つまり4か月と1日たったらしいわ。」
「恐るべし、星奈ちゃんの計算能力は……」
「奏ちゃんのリアクションも恐るべし。」
だけど、俺、星奈、凪咲、千歳があってから123日だとしても、
残りの4人と会ってからは…どうなるんだ?
「それでね、私たち8人が出会ってからは103日たったのよ。」
「そんなに!?」
「てか、なんで日数まで覚えてるんだよ‥」
「天才って、記憶力も天才なんですね。」
「奏ちゃんありがとう~」
‥あ、あれって!
「皆、見ろよあれ!」
「どうしたんだ?湊」
「あ、あれってクリスマスツリーじゃない?」
そう、美央の言う通りクリスマスツリーだ。
今までは、クリスマスツリーなんて1人か家族で見てたけど、
今年は違ったな…
「皆と見るクリスマスツリーはまた一段と違うね。」
「そうだな。凪咲の言う通りだ。」
「来年のクリスマスも皆で見れたらいいな。」
「確かに、皆で見るのはレア…特別だからね。」
「分かる!家族と見るのとまた違うし!」
「という訳でみんな、メリークリスマス!」
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.83 )
- 日時: 2023/01/09 14:35
- 名前: らる@羅瑠 (ID: GDWSGe53)
第82話「相変わらずカオスです」
「あーあ。明日で冬休み終わりじゃん。」
俺は湊。
明日で冬休みが終わろうとしている学校に通っている学生だ。
「仕方ないよ。冬休みってそういうもんだし。」
「そうだよね。ちゃんとやんないと。」
「‥だけどだるいのは分かるぞ、湊。」
こいつらは星奈、凪咲、千歳。
星奈は俺の彼女で文武両道の天才。
凪咲と千歳は付き合ってる。リア充爆発しろという言葉にぴったりな存在だ。
「千歳‥同士だな。だるいよな。」
「ふっ、そうだなー。ていうか宿題終わった?」
「私は終わったよーアルト君。」
「俺も終わりました。」
「私も~」
アルト、美央、奏、蒼李。
こいつらも付き合ってる。
てかマジで終わってんのかよ‥
「俺、終わってないんだけど…」
「嘘!?」
「流石の俺も終わってるぞ。」
「は?千歳まで?」
「湊君だけでしょ。終わってないの。やっば。大丈夫?」
星奈の「大丈夫?」がいい意味に聞こえず精神にぐさり言葉の矢が刺さる…
マジで大丈夫だけど、頭は大丈夫じゃねぇんだよ。
そもそも星奈の頭の中こそ「大丈夫?」って思うぐらいなんだわ…
「今から外出ません?夜から屋台がやってるって噂なんですよ。」
「ナイスアイディア、奏ちゃん!夜になったら行こうよ」
「えー、だる…」
「そのだるいって性格直せよ、湊。」
「でもほんとにだるいんだから仕方ねぇよ。」
「仕方なくないって!ほら、アルト君もなんか言ってよ。」
とわーわーうるさい声が俺ん家に響き。
親が出張で良かったわ。と思いつつ屋台を周る準備をする。
相変わらずカオスだな…今でも言い争ってる。
「ねぇねぇ、湊君。屋台どんなところいきたい?」
「ん?ああ、星奈か…えーと俺はな__」
らるです。
最近投稿できてなかったですね。
第82話、ごらんくださりありがとうございます。
最近、私の語彙力がものすごいスピードで落ちていっておりますが、
これからも「始発線は終点をしらない」をご覧くださいね。
私1人でも完結させて見せる…!!!
とやる気に満ちている今日この頃です。
それでは第83話を、待っていてくださいね。
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.84 )
- 日時: 2023/01/19 22:06
- 名前: らる@羅瑠 (ID: GDWSGe53)
第83話「結構遅い初詣?」
「うわぁ…!!凄いね!!」
「はい!人がすごい多いです…」
「俺は人混み苦手なんだけどなぁ。」
「仕方ないって。俺も苦手。」
私は星奈。
今、凄く遅い初詣に来ている。
でも、この初詣は25日くらいまでやっているらしいので結構楽。
だから人がとても多いんだ。
「ねぇ、アルト君。何かしたいものある?」
「美央がしたいのすればいいんじゃい?」
「えっ!?ボウリングあるじゃん…」
「本当ですね!蒼李君、しましょう。そして絶対勝つのです!」
「ああ。もちろんだ。」
「星奈!湊君、千歳君!4人で周ろー?」
「いいよ~」
「「了解!」」
「3人ともしたいのある?」
「ううん。私はないかなぁ。」
「そういえば神様にお参りに行かなきゃ!」
「確かに…忘れてたな。」
「お金持ってきた?」
「当たり前じゃん。」
「階段ながっ!?」
「ここの階段、凄い長いから本殿まで行くのに2分くらい階段上らないといけないらしい‥スマホ見たらそう書いてる。」
「は?星奈マジでその情報あってんのかよ。」
「私も調べたけどそうだったよ。でも、湊君と星奈は流石に運動できるし行けるんじゃない?」
「ああ、そうだな。だが俺も凪咲も頑張るぞ。」
【1分後】
「よっしゃぁ!!着いたぁぁぁぁ。」
「うるさいぞ、湊。神様の前だから静かにしろよ。」
「ホントにね。ほら、お金入れて」
「あっ、此処に居たんですね!」
「奏ちゃんたち!」
「よし、金入れて願い事を‥」
『チャリンッ』
えー、終わりです☆
願い事、何なんでしょうね…。
それは私も考え中ですw
皆さんは初詣行きましたか?
私は無駄にテンション高い引きこもりの腐女子で家でゆっくりしたいのにつれていかれました。
あんまり楽しくなかった…。
人それぞれですけどね。
さぁ、次回も楽しみにしていてください。
そして、1500回覧マジでありがとうございます!!
1600目指しますので、タップなどお願いします!
あ、1話から見てくれるのもあr((
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.85 )
- 日時: 2023/02/14 22:13
- 名前: らる@羅瑠 (ID: GDWSGe53)
第84話「バレンタインは男女問わずドキドキです‥!」
ついにバレンタインが来た……
私、星奈は昨日の2月13日に凪咲ちゃん、奏ちゃん、美央ちゃんと4人でチョコづくりをしてたところ。
初詣で、「みんなと一生いられますように」ってお願いしてからすぐ立ったなぁ‥
「星奈ちゃん!渡すよ~」
「え、?ああ、うんっ!」
ビックリした……美央ちゃんか。
そうだ、湊君ちに私に行くんだ‥
男子組湊君ちにいるし。
【湊の家】
ピ~ンポォンパァァンポォン~~~~()
「あれ‥女子組?」
「湊君!」
「お邪魔しますね。」
「学校ぶり~」
「あ、ああ……」
「って、凪咲たち‥!??」
「千歳君~ほら、チョコあげる~」
「!??あっ、ありがと……」
「アルト君、これ100個作ったから!」
「いいのか?wてか作りすぎ。一緒に食べような。」
「やった~」
「はいっ、蒼李君にもチョコなのです。」
「奏の形も綺麗……すげぇな」
「ふへへ……」
「‥ほら。」
「wwそっぽ見て恥ずかしがってんの?ツンデレだなw」
「ツンデレ?((圧」
「あ、ゴメン……でもアリガト。」
「‥こちらこそ。」
星奈の願い
「みんなと一生いられますように」
凪咲の願い
「生涯みんなといられますように」
千歳の願い
「みんなが幸せでありますように」
アルトの願い
「いつまでも仲良くできますように」
美央の願い
「どこまでも一緒でありますように」
奏の願い
「困難もみんなで乗り越えられますように」
蒼李の願い
「全員でいつまでも幸せでありますように」
湊の願い
「終点を知らない物語を描けますように」
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.86 )
- 日時: 2023/03/04 23:17
- 名前: らる@羅瑠 (ID: GDWSGe53)
~お礼~
皆様、お礼があります。
「小説☆カキコ大会2022・冬」の投票結果を見て貰ったら分かるのですが、
「始発線は終点をしらない」が、銅賞を貰いました!
本当にありがとうございます!!!!
私は嬉しすぎて泣きました(ガチ)。
ここまで頑張ったかいがあったなぁ。としみじみと思います(笑)
最近、更新していなくて申し訳ありませんでした。
今から更新します。
心を込めて感謝です!
投票してくださった方、ありがとうございます。
これからも終点の知らない列車は走って行きますので、共に見守っていきましょう!
おつらるです!
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.87 )
- 日時: 2023/03/04 23:25
- 名前: らる@羅瑠 (ID: GDWSGe53)
第85話「学校ってやっぱだるい」
「学校だるいって!マジで行きたくない。」
俺、湊は今だだをこねている。
カノジョの星奈の前で。
「仕方ないじゃん。でも絶対行かなくちゃ!別に熱とかあるわけじゃないでしょうが。」
「そうだけどさ?だるいじゃん?」
「だるいのは分かるよ~」
「俺も分かる。」
「リア充カップルの凪咲と千歳もやっぱだるいよな~」
「リア充って……。」
ヤバッ、凪咲がキレそう。
でもリア充には反対出来てないみたいだ。ざまぁみろ~
「朝から元気だね、4人とも。」
「ホントにそうですね。私たちまで元気貰ってますけど。」
「奏ちゃんの言う通り!私たちも元気貰ってるよね。」
「それには反対できないな‥湊、とりあえず学校行こ?」
「は?無理。」
「湊く~ん。殴られるのと行くのどっちがいいかな?」
この星奈はやばい。
俺の勘がそう察した。
というか、誰もがそう思うと思うけど
「あ、行きます。」
「やった~じゃあ行こっか!」
「星奈ちゃんって、意外とああいう所で無自覚ですよね……。」
「ホント、奏ちゃんの言う通りだよ。幼馴染だけどああいうのはいつまでたっても変わらないかな。」
「凪咲ちゃんがそう言うんだったらガチか~。」
「でも彼女に逆らったら彼氏は全員終わるけどな。」
「確かに……。」
「やっぱり女って怖い‥。」
「とりあえず学校行こ!だるいけど。」
「そりゃだるいだろな……。」
お久しぶりです☆
学校行きたくない‥分かるよ湊君!!!!((ヤバい星奈ちゃんに怒られそう
でもガチで行きたくないです!!!めんどくさいし‥将来使わないことばkk((
銅賞感謝です!
それではおつらるでした!次回も見てくださいね。
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.88 )
- 日時: 2023/03/14 13:41
- 名前: らる@羅瑠 (ID: GDWSGe53)
第86話「ホワイトデー」
「おはよ~」
「おはよ湊君。今日は遅かったね、私家の前まで来たのに。」
「ああ‥ゴメン星奈。昨日寝れなくてw」
「徹夜か~wそういえば、他の男子らも徹夜したってさっき言ってたな。」
「へぇ」
一時限目は数学じゃねぇか!
クッソだるい。
数学はマジで一番嫌いだわ‥
「千歳、これわかる?」
「いや?」
「俺も解んない。」
「アルトも解んねぇか、」
「これは10分の9。」
「ナイス蒼李!女子近くにいねぇからあせったわ。」
「マジで眠くない?」
「昨日の夜忙しかったもんな~」
「あれくらいムズイとは思わなかった。」
「そこ!何喋っているんだ!?」
「さーせ~ん」
ったく、早く放課後になれよな‥‥
「アルト君!」
「ああ、美央。」
「奏ちゃんから聞いたんだけど、昨日徹夜してたみたいだね。大丈夫?他の男子もそうだとか‥」
「‥‥これ。」
「なにこれ?プレゼント?」
「家に持って帰ってから開けて。」
「?‥うん、わかった。」
「危なっ!」
「大丈夫ですか!?蒼李君‥」
「うん。別に大丈夫。それとこれ、チョコ。」
「もしやホワイトデーのチョコ、ですか!?」
「そーそー、俺なりには上手くできたつもり。」
「ありがとうございます‥‥!」
「ねむ‥」
「昨日徹夜したからじゃん。」
「それはこれ作ってたんだよ。」
「うわぁ!チョコじゃん、手作り?美味しそう‥」
「そう、手作り‥」
「あーもうツンデレ。家で独り占めしよ~っと。」
「星奈~これ」
「チョコ、?」
「そうそう、前ビタチョコ好きって言ってたし、ホワイトデーだから。」
「嬉しい‥‥今まで一番美味しいと思う。」
「‥‥ありがと。」
「じゃあまた明日、ね。ありがと!」
リア充嫌いやけどこれは推せるわ。
尊敬様がリア充だったとしても大丈夫。
知らない奴がリア充なのはいや
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.89 )
- 日時: 2023/03/14 14:29
- 名前: らる@羅瑠 (ID: GDWSGe53)
1800回覧!?
え……………嬉しすぎるんですけど?
ほんっとうにありがとうございます!
新しく新キャラ出すかも……………?
第2章に行く予定です!
楽しみにしていてくださいね!
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.90 )
- 日時: 2023/03/23 12:42
- 名前: 亜悠 (ID: GDWSGe53)
第87話「また明日!」
「おはぁ~」
「あ、おはよ湊君!」
「今日卒業式だな…。」
「ついに中学校も終わりか!って感じだよね。」
「高校受験するんだろ?」
「もちろん。第一志望校は楠高校よ。」
楠高校って言えば、日本でもエリートたちが集まる高校だよな。
男女問わず優秀だったら入れるけど、偏差値めっちゃ高いって言ってたし‥
「星奈なら絶対入れる。でも俺とか他のメンツともお別れだよな。」
「話は聞いたわ!」
「俺も楠高校入る。」
「え、凪咲と千歳!?お前らなんでいるんだよ。」
「話しかけようとしたらその話してたからな。」
「…2人とも、本気で入るって言ってるの?」
「そりゃそうでしょ!星奈ちゃんとお別れ何て絶対やだ。かといって星奈ちゃんが私たちと同じ高校に行くのもダメ。ってことは私たちが入るしかないでしょうが。」
「全員で楠学園目指そうな。」
「ってことで春休み猛勉強しないとね。」
「楠学園受験の昔のプリントとか集めないとダメですね。」
「あ、それ俺も用意するわ。」
アルト、美央、奏、蒼李の4人まで…すげぇな。
「みんな…ありがとうっ!!学校、行こっか。」
【卒業式終了】
「うわぁぁぁぁん!!!」
「うわ、美央泣いちゃってるじゃんw」
「普通に悲しいじゃんかぁ!!!」
「確かに悲しいですね…これからこの中学に来ることも少なくなるというか‥ほぼないですし。」
「って、受験勉強しないと!」
「確かにね‥じゃあ、私の家に明日集合ね!」
「うん、また明日!」
「じゃあね~」
「また明日!」
- Re: 始発線は終点をしらない ( No.91 )
- 日時: 2023/03/22 16:23
- 名前: らる@羅瑠 (ID: GDWSGe53)
お知らせ
≪第 2 章 に つ い に 突 入 し ま す ! !≫
皆様、ついに第2章に行きまぁぁぁぁす!!!
凄い…長かった…w
連載開始日:8月22日
2023.3月22日時点で212日連載開始から経過
- Re: 始発線は終点をしらない【第2章開始】 ( No.92 )
- 日時: 2023/03/23 12:37
- 名前: らる@羅瑠 (ID: GDWSGe53)
第2章
「一心一意」prologue
「何があっても、どうなっても、
例え、仲間がどうなろうが。
「一心一意」。自分の目の前の敵だけに歯向かえ、
他の仲間なんて、どうでもいいんだ。」
「……………そんな、の‥」
時に裏切り__
時に信じて__
時に苦痛を__
- Re: 始発線は終点をしらない【第2章開始】 ( No.93 )
- 日時: 2023/03/25 08:42
- 名前: らる@羅瑠 (ID: GDWSGe53)
回覧数2000行ったら第2章開始!!!!!!
- Re: 始発線は終点をしらない【第2章開始】 ( No.94 )
- 日時: 2023/03/25 15:25
- 名前: らる@羅瑠 (ID: GDWSGe53)
第88話「ついに、」
【1か月後】
「…やっと、だね。」
「ああ‥!」
私は北条星奈。
今は楠木高校の目の前に、「8人」でいる。
‥あの日から1か月、ついに全員合格することができだんだ!!
凄い嬉しい‥嬉しすぎる!!
「なんだか8人だと緊張もないわね。」
「そうだな、すごく安心する」
「あ、もうすぐ始まりますよ!行きましょう!」
「えー皆様、受験合格をし見事受かり、晴れてこの楠木高校に入学したことを私も誇らしく思います。」
「校長か。」
「そうだね。」
「それでは、教師の紹介です」
【教師紹介 終了】
「クラスの発表をします、配られた紙を見て、自分のクラスを確認してください。」
「美央ちゃんはどこでした?私2組です。」
「やった、奏ちゃんと同じだ!」
「…俺は千歳と同じ1組か。」
「宜しくな、アルト。」
「よし、凪咲ちゃんと同じ~」
「俺は蒼李と同じだな。」
「見事に2りずつばらけたね。」
「各自自分ののクラスに行って下さい!」
「…担任、誰になるんだろうね。」
「ホントにね…楽しみ。」
「でも凪咲ちゃんと同じで良かった」
「私も!」
- Re: 始発線は終点をしらない【第2章開始】 ( No.95 )
- 日時: 2023/03/25 18:30
- 名前: らる@羅瑠 (ID: GDWSGe53)
2000回覧突破記念
今までの経歴‥
「…もう春かぁ~」
「なんだか早いな、時間が経つのって。」
「だよね、私たち4人が出会ったのって去年の8月、夏だし。」
「あと5か月くらいで1年経つんだね…。」
「今までいろんなことがあったな。」
「ちょっと‥私たちのことも忘れないでくださいよ!」
「あ、奏たち。」
「今までのこと思い出してみるか?」
「そうだね、私が皆に会った時の事とか‥」
「あの時の皆は違ったからなぁ~」
4人が出会った日
2022年8月24日 >>3
最初に一緒に帰った日
年8月24日 >>4
湊×星奈(略してみなせな)の感情
8月27日 >>5
千歳×凪咲(略してちとなぎ)の感情
8月27日 >>6
みなせな勉強会
8月28日 >>7
気になりすぎる千歳の言葉
8月29日 >>9
クソゴミ登場 みなちと補習
8月29日 >>10
【夏の特別編】
>>11-17
みなせな…ついに!
8月31日>>14
アル美央初登場
9月2日>>19
アル美央ついに付き合う
9月4日 >>23
奏ちゃん登 でもヤバかった
>>35-26
【学園祭スペシャル】
>>39-57
あおかな出会い編?
>>59
そこから過ごした日々
>>60-90
「なんだかんだ行って…凄い長いなw」
「だね、最初の方はちょっとやばかったけど…」
「ていうかみんなキャラ変してない?」
「確かに、今までのを見ていると凄い変わってる気がw」
「まぁそういうのも時間の流れによって分からなくさせるんだ…」
「アルト、お前はマジで何言ってんだ?」
「アルト君は良いんですー!」
「…ここからは、高校生活か。」
「もう春だねぇ…」
「これからも頑張っていかなきゃだな!」
2000回覧、本当にありがとうございます!!
私、らるもこの合作は途中でぷれさんがいなくなった((失礼だな
のですが、絶対完結させて見せます。一番最初にした合作だし、こういうラブコメがすごい大好きだからです!
これからも、この8人の…そして新キャラたちのラブコメを永遠に見て行って下さい!
コメントもお待ちしております、応援よろしくです!!!!!!
- Re: 始発線は終点をしらない【第2章開始】 ( No.96 )
- 日時: 2023/07/08 12:49
- 名前: らる@羅螺 (ID: N1KBaRht)
皆さまお久しぶりです
3月25日、、、?????
約4か月たってますね汗
更新してなくて申し訳ありませんでした。
これからは週1更新です。
楽しみにしていてくださいね
- Re: 始発線は終点をしらない【第2章開始】 ( No.97 )
- 日時: 2024/03/16 14:33
- 名前: うあ (ID: GDWSGe53)
お久しぶりです。らるです(現在はうあ)。
更新停止しており申し訳ございませんでした。
またわたしが、更新したい、書きたい。という気持ちになったので、リメイク版を執筆させていただきます。
また閲覧してくださると嬉しいです。
ありがとうございました。リメイク版もおたのしみに!