コメディ・ライト小説(新)

Re: 始発線は終点をしらない ( No.39 )
日時: 2022/09/10 10:08
名前: らる@羅瑠 (ID: GDWSGe53)

第39話「学園祭の始まり」

俺はアルト。実は、この学校で学園祭をすることになった。
それで、それぞれグループに分かれて出し物をすることになったんだ。
もちろんだけど、グループはいつものメンバーでやる。
一番お客さんが来たグループの出し物には、ある景品がもらえるらしい。

「絶対、景品もらいたいっ!」
「アルト君。景品貰いたいのは当たり前だよ?」

美央が鋭くツッコミを入れる。

「出し物っていっても‥何をするか決めなきゃです」
「奏ちゃんの言う通り。この私、凪咲ですらわからないんだから」

となると‥あの人物に全部任せるしかない。これは誰もがそう思っていた。

「星奈~なにかいい案ない?」

さすが湊。一番最初に切り出した。

「要するに景品をもらいたいんでしょ?だったら、べつのグループが絶対やらないようなことをやればいいのよ!」
「うん。それは単純だよ。星奈」
「湊君?単純って言わないの」

本当は、湊の言う通り単純なのだが‥星奈の思考がどうなっているかはまだ謎だ。

「今、私が言ったことは単純よ。だけど、その基礎的な単純なところから考えを生み出していくの。基礎的なところからする。これ以上の方法なんてないわ」
「さすがだなぁ‥星奈。天才だけのことはある。」
「ああ。赤点ギリギリで勉強もできないようなお前と違ってな」

昨日のように、千歳がまた湊に皮肉を充てる。

「オイ‥千歳。今何て言った?」
「赤点ギリギリで勉強もできないお前と違って星奈は天才だ。って言ったんだ」
「絶対、お前に言われたくない‥だからお前はひねくれるんだよ」
「本当のことを言って、ひねくれるというのはどういうことだ?」

あーあ。始まっちゃったよ。この口喧嘩
で、なんか視線が‥

「ちぇ…俺に止めろって言うのかよ」
俺を見てくると思ったら、この2人を止めろという女子からの視線だった。

「はい!お前らそこで終わりだ。学園祭の出し物考えるぞ!」
「‥分かったよ」


大人しく観念した2人は、学園祭の出し物を口喧嘩を多々しながら、それを星奈や凪咲に美央、奏、俺が止めながら改めて考えた。

Re: 始発線は終点をしらない ( No.40 )
日時: 2022/09/10 16:45
名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)

第40話「出し物どうします?」

「うーん...どうすっかな~」

俺は湊。絶賛悩み中だ。ちなみに目の前に居る6人も頭を抱える事態。

「いっそのこと、王道を攻めたら?そっちの方が確実かも」
「星奈ちゃん、さっきと言ってること真逆だよ」

何か良いものは無いだろうか。お化け屋敷...は普通すぎるし。飲食店は...厨房が無いし。
散々悩んだ末、奏が突拍子の無いことを言い始める。

「こ、こういうのはどうですか?添い寝屋なんて」
「添い寝屋?誰がやるんだ?」

凪咲と星奈が、悟ったような顔をした。

「え、なに?何で俺たちの方を向くの?」
「ここに...ねえ?奏ちゃん」
「そうだよ」

完全に理解した。というかしてしまった。
俺たちがやるのか。しかし、アルト一人に任せれば良いのでは?

「イケメンの添い寝屋、というかアルトしか居なくないか?」
「なに言ってんの千歳くん!千歳くんは、付き合う前から人気の男子だったんだよ!?」
「それに湊くんも!ちょっとだけドジですごくイケメンだから、女子から人気なの」

何かそこまで言われると、恥ずかしくなってしまう。
アルトは、苦笑しながら言った。

「正直、これでお客さんが寄ってくるならやろうかな...」
「まあ、アルトくんに手を出す輩が居たら即[ピーーー]するけどね」
「美央、頼もしいけど怖いよ!どうしてそんな発想が出てくるの!?」
「じゃあ、決定ということで」

...平和だな~。
ともあれ、添い寝屋をする方針で行くが、これだけじゃ何か物足りない気がする。

「湊くん、もちろんこれだけじゃないよ?」
「思考が読まれた...!?」
「いや、顔に出まくりだぞ」

星奈は別にエスパーとかではなかった。
しかし、何を追加するのか俺には見当もつかない。

「ふっふっふ...その名も、『イケメンオプション』!」

この日、星奈のネーミングセンスを疑った。
イケメンオプションって、まんますぎでしょ。もっと他に無かったのか。

「うし、オプションとやらは何をやるんだ?」
「そうだな~...シチュエーションとかどう?」
「なるほど。例えば、新婚夫婦のシチュエーションとか?」
「アルトくんと結婚...ふふっ」
「ああ!美央、鼻血!」

まあ、この熱々美男美女バカップルは置いておいて。とりあえず、オプションなどの追加でお客さんが寄ってくるかどうかだ。

「オプションを追加したから、もちろん値段は高くなりますね」
「値段設定とかもしなきゃ」

こうして、男子は出番を迎えることはなく、女子たちで計画は進んでいった。

Re: 始発線は終点をしらない ( No.41 )
日時: 2022/09/10 22:22
名前: らる@羅瑠 (ID: GDWSGe53)

第41話「早速準備に取り掛かります!」


俺は湊。
なんと、奏の一案が採用されて、変な方向に学園祭の出し物が決まってしまった。
しかも、役者は俺ら男子。ああ‥どうしよう。と男子で悩んでいるところだ。

「アルト‥ほとんどはお前に任せる。」
「ダメだよ千歳。美央の女子への恨みがヤバいよ!」
「人気者で彼女いるって、辛いよなぁ」
「湊。お前こそ天才の人気者。星奈がいるじゃないか」

と、たわいのない、多分ずれてる話をしながら俺らは雑談をしている。
というか、あのおとなしそうな見た目の奏が、添い寝屋なんて言うのは予想できなかった‥

「星奈がいる‥‥まぁ、そうだな。千歳の相手は音楽の天才、凪咲だけどな」
「ああ。そうだな。言われてみれば、3人とも彼女が特殊な奴ばっかりだ」

千歳の言う通り1人は「文武両道の天才」であり1人が「音楽のプロ」であり1人が「気が強い清楚」だもんなぁ‥

「そこ、何話してるの?ちゃんとしてよ」
凪咲に厳しく注意され、俺らは話し合いに参加する。

「でねぇ‥今考えてるのは費用のこと。一応学校からも出るけど、それだけじゃあ足りない場合もあるでしょう?」
「確かにそうだなぁ‥添い寝屋だったら、めちゃくちゃ準備に取り掛からなきゃいけないんだぞ」
「そうなんだよぉ‥アルト君の言う通り~」

なんだか、美央が最近アルトと付き合い始めてから、ふわふわとした物言いになったのは気のせいなのか‥?

そんな疑問も抱きながら、今日は計画を練るのをやめた。

Re: 始発線は終点をしらない ( No.42 )
日時: 2022/09/11 12:26
名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)

第42話「トラブルは付き物です」

俺はアルト。正直、あまりにも順調じゃなさすぎてヤバい。
いやまあ、価格設定とかオプション表とかはすでに出来てるんだけど、その他の準備が間に合ってない状況だ。

「うーん...ベッドとかも必要だし、費用足りるかな?」
「...あっ!みなさん、足りないなら作れば良いじゃないですか!」
「奏ちゃんナイス!今ざっと計算してみたけど、普通に足りるしなんなら余る」

星奈の暗算が早くて最早人間かどうかも疑うレベル。
ともあれ、かなり目処はたってきた。後は、美央の暴走を止められるか...。


「あっ、君たち添い寝屋やるんだろ?なら、技術室に木材が大量に余ってるから、それ使っていいよ」
「ありがとうございます!」

まさか先生から貰えるとは。良い想定外だった。それと、布団とか買っても全然余る。※星奈調べ
早速作業に取りかかると、星奈のあり得ない力が発揮される。

「星奈、まだ5cmしか刃が入ってないぞ」
「うん大丈夫大丈夫。...オラァァ!!!」

すると、木材はとてつもない音を鳴らして綺麗に割れた。
俺は、星奈が本当に人間なのか心配になってきた。

「ふぅ~...やっぱノコギリで切ろ」
(((...絶対に怒らせたら確実に死ぬ!)))

作業開始から30分経過して、完成が近づいてきた。

「いやー、まさかこんな短時間で3つもベッドが作れるなんてね」
「そうだな...いっ!?」
「アルトくん!?」

やってしまった。といっても、釘がかすって血が出た程度だが。

「いやぁぁぁ!アルトくん死なないでぇぇ!」
「この程度じゃ死なないから!俺そこまで弱くないから!」
「本当、バカップルだよね」
「凪咲ちゃん、そんなものじゃないよ」

何とか準備が終わり、これからシチュエーションのテストを行う。まあ、どうなるのかはご想像にお任せするよ。

Re: 始発線は終点をしらない ( No.43 )
日時: 2022/09/11 13:46
名前: らる@羅瑠 (ID: GDWSGe53)

第43話「ほとんど準備万端です!」


私は美央。さっき、アルト君から血が出たから、応急処置したんだけど‥なんとか死なずに済んだみたい!死んだら、私の人生も終わってたよぉぉぉ‥
皆に、バカップルって言われるけど、アルト君はバカじゃあないからね!

「シチュエーションのテストかぁ‥」
「アルト、お前が一番の頼りなんだからな」
「そうも言われてもね‥俺を頼っても困るよ」

そりゃそうだよ‥‥アルト君を頼ったらアルト君が大変なんだから。

「そうだよ!アルト君を頼ったら、彼が大変なんだから!」
「美央ちゃ~ん。思った事、口に出てますよ」

あ‥
と思ったのは遅かった。
奏ちゃんに指摘され、慌てて気づく私。

「これこそ、バカップル‥」
「湊君!そうやって言わないでちょうだい!」

厳しく湊君に注意する私。
まぁ、なんとか湊君は引き下がったけどね。

「まぁまぁ。で、シチュエーションは何をやるんだったっけ?」
「ああ‥新婚夫婦のシチュエーションって、一昨日くらいに言ってたわよね」
「そうだね。それをやりますか」

新婚夫婦のシチュエーションかぁ‥絶対アルト君とやりたいな。

「で、誰がそんなことやるの?」
「アルトと美央‥‥しかいないような」
「千歳君が言った事に同感の人」

そうして、千歳君の意見に凪咲ちゃんが多数決で判断を取ると‥
全員が手を挙げてたから、私とアルト君に決まりました。

「私たち‥ってなんだか緊張する‥」
「大丈夫だよ。俺がほとんどやってあげるからさ」
「ありがとうございます…………」

そうして、あとの段取りとかも順調にみんな(ほとんど星奈ちゃん)で決めていったので

「これで、準備万端だね!」

後は、改善するところとかを直すだけ…………
疲れる日々は、やっと終点が見えてきました。

Re: 始発線は終点をしらない ( No.44 )
日時: 2022/09/11 16:32
名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)

第44話「運営まであと一歩」

俺はアルト。かなり順調に準備が進んで、ようやく運営できそうな感じになってきた。

「アルト、今日は女子たちとは別々で帰ろうぜ」
「ああ、帰りにどこか寄ってくか?」
「そうだな。折角の休憩と思って」

女子たちはまだ残って、色々準備があるそうなので男子3人で帰ることに。
添い寝屋はどれくらいの繁盛を見せてくれるのか、楽しみな半分、胃が痛い。

「それにしても、美央が暴走しなきゃ良いけどな」
「同感だ」
「やめろよお前ら...。本当になったらどうするんだよ」

フラグを建ててしまったと、俺は思いもしなかった。頼むから、フラグ回収RTAだけは...。
そうこうしている内に、俺たちは喫茶店へと着いた。

「いらっしゃいませ」

店員が流暢に挨拶をする。俺たちは、適当な席に座って注文をした。

「えっと...ナポリタン大盛で。あと、カフェオレを」
「コーヒーとパフェ」
「コーヒーで」
「かしこまりました」

店員は、カウンターに行ってしまった。
というか、湊は定食屋か何かと勘違いしてないか?ナポリタンのサイズも規格外だし。
千歳に至っては、普通に食べきれなさそうな顔してるし。

「...ん、星奈からメッセきた」
「なんだって?」

星奈:美央ちゃんが『アルトくんが居ない』って暴走を始めた

「...」
「...ヤバくないか?」
「...おい、アルト?」
「お金払っといて!それじゃ!」

ああ、終わったわ。戻ったら大変なことになりそう。
そんな不安を胸に、ひたすらに来た道を走った。

「アルトくん!」
「遅いよ!美央ちゃんが大変なことに」

このあと、俺がどうなったかは誰も知らない。
P.S.無事に生還できました。

Re: 始発線は終点をしらない ( No.45 )
日時: 2022/09/11 22:27
名前: らる@羅瑠 (ID: GDWSGe53)

第45話「学園祭の前夜に」


私は奏です。なんと、私の意見が採用されて‥学園祭での出し物になってしまいました。
ですが、嬉しい気持ちもありますので、頑張って運営を営みたいと思っています!

「みんなおはよ~」
「湊君おはよ~ 相変わらず、元気だね」
「星奈こそ、来るの早いって」
「湊!一番最初に着いたのはこの俺だぞ?」
「アルト君一番最初に着いたの?凄い…」
「わ~…美央ちゃん凄いアルト君にベタベタ」
「少し引くな…」

そうして、いつものように皆で学校に行きます。
ですが…今回は学園祭の前の日。
大体のことはできているのですが、私は緊張が増しています。

「よし、学校付いた~」
「授業だるそうだな」
「仕方ないって…」

男子組は、一段飛ばしで階段をのぼりながら早々と教室へ向かっています。
それにくらべて、女子組は話しながら普通に進んでいます。

「そういえばさ‥奏ちゃんの好きな人って、何組なの?」
「えっ!?」
「確かに、気になるね~」

星奈ちゃんと凪咲ちゃんに両脇から言われて、戸惑う私。

「きゅ、急に聞かれても困りますよ‥ちなみに、2組ですけど」
「2組?だったらチャンスあるね~」
「確かにね。応援するよ」

そう言われたら、後には引けなくなってきました!
湊君、星奈ちゃん、千歳君、凪咲ちゃん、アルト君、美央ちゃん
6人が恋愛を大成功させたのですから、私も頑張らなければいけません!

そうして、私の決意が固まって‥
学校が終わりましたのですが、急にアルト君が言い出したんです。

「なぁ‥みんなでお泊り会しないか?」
「お泊り会!?したいよ‥めちゃくちゃしたいっ!」

と、美央ちゃんがすごく押したので…することになりました。
ちなみに家は星奈ちゃんの両親が出張で、1年間ほど帰らないので星奈ちゃんの家ですることに。


ピーンポーン

私たちは、星奈ちゃんの大きくて広い王宮みたいな家に入りました。


「いらっしゃい!楽しんでね」

そうして、学園祭前夜のお楽しみなお泊り会が始まりました‥!

Re: 始発線は終点をしらない ( No.46 )
日時: 2022/09/12 18:08
名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)

第46話「何かありそうなお泊まり会」

私は凪咲。今、星奈ちゃんの家に居るの。

「よっしゃ!上がり~」

今はババ抜きをしているのだけれど、湊くんの3連勝中。千歳くんの勘でも勝てないなんて、湊くん恐るべし。
すると、アルトくんが羨ましそうに言った。

「湊、すごいなー。運が良いんだな」
「まあな」
「運以外なにもないくせに...った!?お前、踏みやがったな!?」
「エ、ナンノコトカナー」
「はいはい、やるよ」

全く、この二人は仲が良いのか悪いのか。もはやアルトくんが保護者に見えてくるよ。
そんなことをしている内に、日が傾き始めた。

「あ、そうだ。実はこの近くに、心霊スポットがあるの」
「...」
「湊、ビビってんのか?」
「は、はぁ!?びびってねえし!?」
「はいはい。で、そこはかつて自殺の名所だったの。今夜、行かない?」

星奈ちゃん、やっぱりまともなこと言わないな。
とはいえ、肝試しとしては最適だろう。まだ暑いし。

「そこの後ろの橋なんだけど、昔から自殺者が後を断たなくて、有刺鉄線のついてる柵もできたのに自殺者が多かったの。...あくまで噂だけどね」
「う、噂かぁ~...。ビビらせるなよ」
「ビビってんじゃん」
「でも、本当に行くんですか?」

星奈ちゃんは、返事こそしなかったけど行く気満々だ。千歳くんは真顔だし、湊くんは足震えてるし、アルトくんは苦笑いしてるし。
正直、私も怖い。どうしてこんなことになっちゃったんだろう。

「アルトくんアルトくんアルトくんアルトくんアルトくんアルトくんアルトくんアルトくん」
「美央ちゃん?...ダメだこりゃ」
「俺は幽霊より、自分の彼女の方が怖いよ」
「ツッコミ要員が減ってきてますね...」
「最終的にアルトが残るから、安心しろ」

千歳くん、安心できないよ。

Re: 始発線は終点をしらない ( No.47 )
日時: 2022/09/12 21:34
名前: らる@羅瑠 (ID: GDWSGe53)

第47話「学園祭の前に肝試し」

俺はアルト。さっき、星奈がみんなで心霊スポット行こうって言ったんだよな。
なんで、学園祭を目の前にして心霊スポットに行くのかが謎なんだが。
まぁ、そんな経緯いきさつで、今こうして行ってるわけ。

「アルト君っ‥‥怖いよぉぉぉぉ!もうなんで行くことになったんだよぉぉぉぉ!」
「ほら見ろ。美央が逆に怖い」

そうして、俺は幽霊やおばけなんかよりも、美央を少しだけ怖がりながら、心霊スポットへ向かった。

「はい!着いたよ。ココが心霊スポット」
「ココが‥‥自殺者のいる‥‥橋‥‥」
「大丈夫。噂だからね」
「噂でもダメなのぉぉぉ!アルト君助けて‥‥!!!」

そうして、泣きじゃくる美央‥‥可愛いけどウルサイ。

「ひえっ‥‥今にも死体が出てくる感じがしますっ!」

いつも冷静な奏でも、めちゃくちゃ怖がってる。
しかも、千歳と凪咲に関しては‥‥慣れているかのように観察してる。もしかしてマニア!?

「湊君、大丈夫?」
「だだだだだだだだいっじょうぶっっ!」

湊は、星奈に話しかけられてもめちゃくちゃ噛んでるし、怖がってる‥‥
心霊スポット大嫌いなんだな。

「皆、つまらないでしょうけど‥‥みんなの安全のため、帰りましょう?」
「早く帰ろっ!ね?」

そう、美央が言った時。

「お前ら‥‥何してるんだ?」
「ひゃぁっっっっ!!!」
「誰だ貴様!?美央は渡さない‥‥」

と、俺が言ったら。

「あ、アナタは2組の‥‥」

奏が言った。
2組の誰だ!?同じクラスだが。そうして、よく見てみると‥‥

Re: 始発線は終点をしらない ( No.48 )
日時: 2022/09/13 20:47
名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)

第48話「偶然な運命」

俺は湊。何か、とんもないようななくないようなことが起きた。

「あ、アナタは2組の...一ノ瀬蒼李いちのせあおいくん!?」
「え、そうだけど...というか僕のこと知ってたんだね」
「ひゃ、ひゃい!?」

黒髪にメッシュの金。そして童顔。
奏がなぜこんなに動揺しているのか、俺には検討もつかないが...。それにしても、俺以外の5人は察しているようだが。
すると、星奈に引っ張られた。

「湊くん、蒼李くんは奏ちゃんの好きな人よ」
「え!?そうなn痛い痛い!!やめてぇぇ!ベアークローは痛いからぁぁぁ!!!」
「余計なことを喋るお前が悪い」
「?」

ミチミチと音を立てながら、ベアークローを決める星奈は悪魔同然だった。
ようやく解放してもらい、蒼李がなぜここに居るのかを問った。

「それにしても、何で蒼李がここに?家は逆のはずだろ?」
「いやーそれがさ...」

遡ること30分前。蒼李は、グループでの人生ゲームに負けてしまい、一人で橋に行けと言われてしまった。
しかし、何も起きなかったので帰ろうとしたら、ちょうど俺たちが来たらしい。
それにしても、人生ゲームに負けたぐらいで心霊スポットに行っていいものなのか。

「お前も大変だな...」
「あはは...」
「ねえ、奏ちゃんがゆでダコみたいになってるんだけど」
「こっちもこっちで大変だな...」
「アルトくん、私たちだけ戻って[ピーーー]しよ?」
「いきなりそんなこと言うなよ!その見た目でその発言完全にアウトだから!」

...うーん、バカップル。
正直、ここまで酷い女の子を見たことがない。

「まあ、みんな用事があるんだろ?よかったら、僕もそのグループに入れてよ。あ、これメアド」
「うん!ぜひぜひ!大勢いた方が楽しいしね」
「凪咲の言う通りだな」
「よろしくね、蒼李くん!」

俺たちは、思わぬ形で蒼李との出会いを果たしてしまった。

新キャラ:一ノ瀬蒼李

Re: 始発線は終点をしらない ( No.49 )
日時: 2022/09/14 15:40
名前: らる@羅瑠 (ID: GDWSGe53)

第49話「参加者続出」


「へぇ‥‥で、お泊り会をしてたってわけか」
「そうそう。色々と大変だよ~」

私は奏です。ななななんとっ‥‥恥ずかしいのですが、私の好きな男子。一ノ瀬蒼李君に鉢合わせしてしまったのです‥‥!

私は、もう好きな人を目の前にして、ゆでだこみたいになってる‥って、皆さんに言われるのですが‥‥

「というか、お前ら明日学園祭だろ?こんなことしておいていいのか?」
「全然大丈夫よ。もう役者は決まってるし、全部準備したから。」

張り切って言う星奈ちゃんに

「そうよ。星奈ちゃんがいるんだし、完璧だわ」

と、自信満々の凪咲ちゃん。
そして、そう言われてプレッシャーをかけられる男子。
と、いつものように時間が過ぎていきます。

「あの…蒼李君って、お客さん側ですか?それともなにか出し物を?」
私は、思い切って聞いてみた。

「ああ。俺は客側。お前らは店出すんだよな~」
「よければ、一緒にします?」

何言ってるんですか、私!急に言われてもあちら側が困って、こちらの星奈ちゃんたちに迷惑がかかるだけですのに!

「ふふ‥‥役者が増えるから、入っていわよ」
「そうだね。そういえば、蒼李君って、結構お金持ちとして人気だったよね。星奈ちゃんに並ぶ」
「凪咲は気づいてたんだな。」

苦笑しながら頷く蒼李君。

「じゃ、入らせてもらうよ。明日が楽しみだな」
「よし。これで女子がうじゃこらとやってくるわ‥‥!」

ガッツポーズをしながら嬉しそうだな。星奈ちゃん。

「星奈ちゃ~ん!!!!」
「わっ、美央ちゃんどうしたの?」
「凪咲ちゃんも、奏ちゃんも聞いてよぉ!アルト君が、男子たちが、星奈ちゃんの家に帰っちゃったぁ!アルト君が私を置いていったよぉ!!!!」

え、男子たちが先に家に帰った!?

「早く帰りましょう!蒼李君。明日学校でね!これ台本。じゃあね!」

そう言って、私たちは急いで帰りました。
明日が、とっても楽しみですね!

Re: 始発線は終点をしらない ( No.50 )
日時: 2022/09/14 17:58
名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)

第50話「お店は大繁盛?」

俺はアルト。
まさかの蒼李が役者として来てくれるとは思わなかった。役者4人が揃ったことで、店は繁盛するらしい。星奈の計算では。

「アルトくん、開店10分前!」
「ああ、今行くよ!」

一抹の不安を抱きながら、俺は控え室に向かった。

「それにしても、悪いな蒼李」
「いいよ、俺がやりたいと思ったから」
「奏も一緒になって喜ぶ反面、嫉妬するかもな」
「?そうなのか?」

湊、あとで覚えとけよ。
そんなことは良いとして、何だか緊張してきた。

「千歳、お前涼しい顔してんな」
「当たり前だろ」
「そのわりには足が震えてるけど...w」
「う、うるせぇ!」
「はいはい、そろそろ行くぞ」
「お前も大変だな...」


『間もなく、模擬店が開店します。運営生徒は、速やかに準備をしてください』
「お、もう少しだな。準備は?」
「大丈夫だよ」
「それじゃ...開店!」

星奈の掛け声で、営業中の看板が立てられた。
俺たちは完全にやる気マックスだ。が、しかし...。

「来ない...」
「あるぇ~?計算外だぞ~?」
「星奈ちゃん、まだ終わってないから」
「ほ...。アルトくんの貞操が守られた」
「貞操も何も、奪われないからね!?」

全く、これでお客さんが来たらどうなっていたことか。

「あの~...」
「はい!」
「添い寝をやってるって聞いたんですけど...」

一人目のお客さんが来た。制服を見るに、先輩だった。

「この中から、相手を選択してください」
「それじゃあ___」


俺だ。
まさか、俺が来るとは思ってなかった。

「それじゃ、ここに」
「はい...わっ、アルトくん良い匂い」
「あはは...何か恥ずかしいな」

刹那、俺の背筋に悪寒が走った。
悪寒の正体は恐らく、美央の殺気だろう。

(やばい、どうしよう...!)
「んー♪」

ここで変なことをすれば、確実に死ぬ。
どうしようか迷いながら、制限時間が終わった。

Re: 始発線は終点をしらない ( No.51 )
日時: 2022/09/14 22:45
名前: らる@羅瑠 (ID: GDWSGe53)

第51話「強烈な殺気と繁盛するお店」



私は美央‥‥アルト君に添い寝を願う先輩がいる。呪うわ‥‥!!!!
あの先輩、私のアルト君に向かって、何をしてくれてるのよ!?

「‥くっ‥!」
「美央ちゃん、そう嫉妬してもダメよ‥‥これは学園祭の出し物なんだからね」
「星奈ちゃん、注意してもダメよ。美央ちゃんは、圧倒的な嫉妬心を抱いているからさ」

そうしているうちに、お客さんが次々と来たの‥‥

「ん~‥‥じゃあこの子で」
「私はこのコにする!」

って、同級生の子や先輩の人たちも沢山来て、とっても楽しかったよ。
湊君や千歳君。蒼李君も大人気!
もちろん、アルト君もね‥‥

「ふぅ‥‥疲れたよ」
「ずっとベットの上って、寝てしまいそうだな。」
「俺なんて、一番最初に指名されて緊張したんだからな!」

さぞかし、疲れただろうね。アルト君


「お疲れ様、アルト君」
そういって、私は差し入れのペットボトルをアルト君に渡した。

「もうすぐで、学園祭の前半が終わるころだからね。」


そうして、落ち着いた私たちは、一度休憩に入った。

Re: 始発線は終点をしらない ( No.52 )
日時: 2022/09/15 16:04
名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)

第52話「後半戦は大波乱」

私は凪咲。
現在、後半戦の5分前。かなり、私としては疲労が溜まっているんだけど、それ以前に美央ちゃんの殺気が増してる気がするのは私だけかな?

「星奈ちゃん、逃げない」
「ギクゥ!?べ、別に逃げてないよ?」
「あの状態の美央ちゃんから目を離せば、お客さんどころか他の人まで巻き込みかねませんよ」
「...そうだね」

話が早くて助かるけど、これからどうすりゃ良いのか。
すると、アナウンスが流れて後半戦が開始した。

「あのー」
「はい、営業中ですよ」

早速、後半戦初のお客さんが。
制服を見るに、同級生だということが分かった。

「この中から、一人選択してください」
「それじゃあ...アルトくんで」

アルトくん人気だな~。多分、今までの売上で一番じゃないかな。湊くんや千歳くん、蒼李くんもすごいけど、やっぱりアルトくんはどの学年からも人気だな。
あ、蒼李くんが出てきた。

「ふぅ~、ちょっと休憩」
「星奈ちゃん!?」

咄嗟に星奈ちゃんが物陰に隠れるから、私もつられて隠れてしまった。
そして、奏ちゃんと蒼李くんだけに。

「あ、あの蒼李くん」
「ん?」
「これ、飲み物」
「ああ、ありがとな」

よし、良い感じ。

「蒼李くん、私___」
「ふう、休憩休憩」

あ、やべ。...って

「星奈ちゃん!?」
「ふっ!!」
「ブベラッ!!??」

うわー、痛そう。
湊くんに向かって、星奈ちゃんは膝げりをかました。

「あ、あああああ...!」
「ふぅ~、一件落着」

何も落着してないんだが。

Re: 始発線は終点をしらない ( No.53 )
日時: 2022/09/15 19:18
名前: らる@羅瑠 (ID: GDWSGe53)

第53話「学園祭も終わりに近づく」


俺は湊。なんか…星奈に急に膝蹴りをかまされてビックリした。
一体、何があったんだ‥‥?と疑問に思う。

「湊君~?こっちに来なさい~?」

こわっ‥‥星奈の笑顔が悪女!
「えっ、あっ‥‥はいっっ!」
「湊君、ご愁傷さま」

凪咲に先に言われて、俺は人生のどん底に。

「ああもう!せっかくいい所だったのに。なんで邪魔するのかな?」
「いい所?何の話だ?」
「奏ちゃんと、蒼李君のことよ」

「いい?奏ちゃんは蒼李君のことが好きなの。それで、さっき告白しようとしたのよ?それを、アナタが邪魔したの。わかる?

星奈は、まくしたてる

「嘘だろ‥‥俺は邪魔したのか。」
「ったく。鈍感男め。」
「男勝りな口調になってない?」

そこで、アウナンスが流れた

『後半部の方々。もうすぐで学園祭が終わります。10分後までにかたずけてください』

「早いなぁ、学園祭も」
「そうね。でもこの罪は忘れないで。」


そうして、学園祭も終わりに近づいてきた。

Re: 始発線は終点をしらない ( No.54 )
日時: 2022/09/16 17:48
名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)

第54話「後夜祭の前に」

俺は蒼李。大波乱だった学園祭も終わりをむかえようとしていた。

「もう終わりか。何か切ないな」
「ああ、そうだな。そうだろ、アルト?」
「俺はアルト俺はアルト俺はアルト俺はアルト俺はアルト俺はアルト俺はアルト...」
「...切ないな」
「千歳、現実から目を逸らすな」

一体アルトの身に何があったのか、俺たちは知る由もなかった。
そんなことを考えてるうちに、アナウンスが流れた。

『2時間後に後夜祭を行います。予定はプログラムをご覧ください』
「2時間後か。だいぶ時間あるな」
「一回家に帰るか」


で、まあ家に帰ったんだけど。

「誰も居ねえ...」

よりにもよって、誰も居ないのである。
書き置きを見つけたが、何が書いてあるかは大体読めた。

「『旅行に行ってきます』ってまたかよ!」

このまま家に居ても、何もないので学校に戻ったのだが。


「こっちも居ねえ...」

俺だけである。
それもそのはず、まだ30分すら経っていないのだから。

「ただいま~、って蒼李くん!?」
「うわびっくりした!...って、奏か。まだ早いぞ」
「私は他の3人に先行っててって言われたんです。蒼李くんはどうして?」
「俺は家に帰ってもすることがなくてさ」

そうなんですね、とだけ言い俺の斜め前の席に座った。
沈黙。喋ることが何もない。

「あの、花火楽しみですね」
「そうだな」
「...」

太陽は傾き、俺たちの沈黙を嘲笑うかのように朱色に照らす。
刹那、がちゃりという音が聞こえた。
一瞬でそれの正体が分かった。

「鍵かけられた!?」
「誰か!誰か開けてください!!」

俺の呼び掛けに返事は返ってこない。

「私たち、このまま...」
「大丈夫だ、必ず脱出できるから」

ほんと最悪だ。
こういうとき、
一体どうすれば...。

Re: 始発線は終点をしらない ( No.55 )
日時: 2022/09/16 18:34
名前: らる@羅瑠 (ID: GDWSGe53)

第55話「2人の行方」

「ど‥どうしたらいいのでしょうか‥」
私は奏。なぜか、蒼李君と一緒に部屋に居たら、部屋の鍵をかけられてしまったのです!

「落ち着いて、奏。これはもはや俺たちに託された脱出ゲーム。いつか、アウナンスでも来るだろう」
「そう‥ですね。それまで、何をしておきましょうか‥」
「ん~‥‥後夜祭のことでも考えておくかー」
「分かりました!ですが、鍵が掛ったら他の方たちが入れないっ!」

そう、私はあることに気づいて蒼李君に持ち掛けた。

「お前、敬語だけじゃなくてタメ口できるじゃん」
「あっ‥失礼しました」

苦笑しながら言う蒼李君。なんだか恥ずかしいです‥

「まー確かに、鍵かかってたら入れないよな~ 鍵を持ってない限り。」
「持ってない限り?」
「そう。あの星奈は絶対鍵を持ってるに決まってる。持ってなかったら一大事だ」

蒼李君の鋭さがまたもやカッコいい‥やっぱり好きです‥

「あの星奈ちゃんは確かに持ってますね」
「ってことは、閉じ込めたのは誰だ?」
「え‥‥私はバカだからわかりません‥」
「あれ、外側からだったら鍵ないと入れないだろ。だったら逆に、鍵があったら閉じ込めることもできる。んで、その鍵を持ってるのが星奈。つまり星奈たちがやったってことだ」

‥蒼李君は、運動もできて頭もさえている‥こんな私とは大違いですね。

「だがな‥鍵がないと内側からは鍵がないと開けない。内側から鍵をかけられたらの話だが。」

そう、蒼李君が言ったら‥

『2人とも、楽しんでる?私は凪咲。で、後は千歳君や星奈ちゃんたちがいるわ。
そして、2人にやってほしいことがあるの。以上よ‥頑張ってね。後夜祭までに』

そうして、アウナンスは途切れた。

「言っただろ?星奈たちの仕業だと」
「そうですね。で、何をすればいいのでしょう」
「‥‥‥それ、俺は分かったかもしれない」
「!?分かった!?だったら、言ってくださいよ!」

私は、唯一分かっている蒼李君に答えを迫った。


「奏‥付き合ってくれないか?」



そう発した蒼李君は、太陽の光で光り輝いていた。

Re: 始発線は終点をしらない ( No.56 )
日時: 2022/09/17 17:20
名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)

第56話「花火よ恋を照らしてくれ」

俺は蒼李。果たして、この告白が鬼と出るか蛇と出るか。

「私は、私は蒼李くんと一緒に幸せになりたい!」
「...こんな俺でも___」
「こんな俺でもとか言わないで!私は蒼李くんと付き合いたいの!」

すると、ガチャリという音が鳴った。

『よく言った奏ちゃん!それじゃ、あとはお二人で~』

星奈と思われるアナウンスは、そこで途切れてしまった。
しかし、俺たちはこのあとどうすればいいのか。


『間もなく、花火の打ち上げが始まります』
「...だってさ。行こうか」
「そうですね」

結局、会話が起きずに花火が始まってしまった。

「花火、綺麗だな」
「そうですね...」

沈黙。会話なんて続かない。

「私、蒼李くんに告白されて嬉しかった」
「...」
「転校して、蒼李くんに傘を貸してもらったときから好きになった」
「...そんなこともあったな」


時は遡り1か月前。

「ええ...雨なんて聞いてないのに」
「...あ。君、もしかして傘ないの?」
「え?はい、そうですけど...」
「じゃあこれ使って。じゃ!」

そのまま俺は走って帰った。
その日、風邪をひいてしまったがあのときは、ちょっとした出来心からの行為だった。


「だから、蒼李くんには感謝してもしきれません」
「俺が善かれと思ったからやったまでだよ」
「それでもです」

また沈黙。その間に花火は、どんどん上がっていく。

「蒼李くん」
「ん」

刹那、俺は一体何をされたのだろうか。脳の理解が追い付かずに、時間が止まったようだった。

Re: 始発線は終点をしらない ( No.57 )
日時: 2022/09/17 22:00
名前: らる@羅瑠 (ID: GDWSGe53)

第57話「いつもの風景は永遠と」


「もう、学園祭は終わりなんですね‥」
「ああ。楽しかったな」

俺は蒼李。ついさっき、奏と付き合った。
まぁ、俺も少しおてんばで可愛い奏のことが気になっていたので、とても嬉しいがな。

「そういえば、湊らはどこにいるんだろうな」
「ココにいるよ。蒼李!」
「わぁっ!?びっくりさせないでくれよ!」

突如後ろから現れた湊らにビックリする俺。

「奏ちゃん。良かったね!」
「はい。皆さんのお陰ですけどね‥ありがとうございます」
「大丈夫だよ!でも考えたのはこの私だからね!」

そう言って、凪咲が自慢するように胸を張る。

「やっと終わった‥私の敵がいなくなったっ!」
「美央‥‥添い寝屋なんだから仕方ないって!」
「それでもだめなの。アルト君‥私のものなんだからね」
「‥俺が言うようなセリフを美央が言わないでくれよ‥」

そう、アルトと美央の2人はいつも通りでなんだか安心するな。

「だけどよ、これでメンバーが8人にったろ。多すぎだよな」
「千歳君、別にいいじゃない。人が増えても」
「凪咲‥多いって言ってるだけだろ!」
「まぁまぁ‥二人とも落ち着いてよ」

言い争っても何があっても笑顔だから‥みんなは。
これがいつものみんななんだなって、しみじみと思った。

この風景も、いつか終わる日が来るかもしれないけど。
永遠と続くように‥願うばかりだな。