コメディ・ライト小説(新)

Re: 始発線は終点をしらない ( No.50 )
日時: 2022/09/14 17:58
名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)

第50話「お店は大繁盛?」

俺はアルト。
まさかの蒼李が役者として来てくれるとは思わなかった。役者4人が揃ったことで、店は繁盛するらしい。星奈の計算では。

「アルトくん、開店10分前!」
「ああ、今行くよ!」

一抹の不安を抱きながら、俺は控え室に向かった。

「それにしても、悪いな蒼李」
「いいよ、俺がやりたいと思ったから」
「奏も一緒になって喜ぶ反面、嫉妬するかもな」
「?そうなのか?」

湊、あとで覚えとけよ。
そんなことは良いとして、何だか緊張してきた。

「千歳、お前涼しい顔してんな」
「当たり前だろ」
「そのわりには足が震えてるけど...w」
「う、うるせぇ!」
「はいはい、そろそろ行くぞ」
「お前も大変だな...」


『間もなく、模擬店が開店します。運営生徒は、速やかに準備をしてください』
「お、もう少しだな。準備は?」
「大丈夫だよ」
「それじゃ...開店!」

星奈の掛け声で、営業中の看板が立てられた。
俺たちは完全にやる気マックスだ。が、しかし...。

「来ない...」
「あるぇ~?計算外だぞ~?」
「星奈ちゃん、まだ終わってないから」
「ほ...。アルトくんの貞操が守られた」
「貞操も何も、奪われないからね!?」

全く、これでお客さんが来たらどうなっていたことか。

「あの~...」
「はい!」
「添い寝をやってるって聞いたんですけど...」

一人目のお客さんが来た。制服を見るに、先輩だった。

「この中から、相手を選択してください」
「それじゃあ___」


俺だ。
まさか、俺が来るとは思ってなかった。

「それじゃ、ここに」
「はい...わっ、アルトくん良い匂い」
「あはは...何か恥ずかしいな」

刹那、俺の背筋に悪寒が走った。
悪寒の正体は恐らく、美央の殺気だろう。

(やばい、どうしよう...!)
「んー♪」

ここで変なことをすれば、確実に死ぬ。
どうしようか迷いながら、制限時間が終わった。