コメディ・ライト小説(新)

Re: 始発線は終点をしらない ( No.60 )
日時: 2022/09/21 16:44
名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)

第60話「競争の行方は」

私は星奈。絶賛ボウリング中。

「どうして、二人が...?」
「普通にデートだが」
「偶然って言ったでしょ?」
「...そういうことにしとくか」

何で私たちが疑われなければいけないのか。
しかし、ここで会ってしまったということは、スコアで勝負が世の情け。

「残りの回数でどっちがスコアを伸ばせるか勝負よ!」
「...分かった」
「星奈、くれぐれも熱くなりすぎないようにな」


早速ゲームを開始。
序盤から蒼李くんはストライク。流石と言ったところね。

「ふっ!」
「湊くんも負けず劣らずね」
「蒼李くん、頑張って...!」

お互いに一歩も譲らない状況。スコアは同点、だけどストライクを狙えれば勝機はある。

「私が出る」
「星奈が?順番はまだのはずだろ?」
「いいの。私にはやらなきゃいけない使命がある」
「ああ、この人ガチだ」

深く息をする。全神経を統一させて、ボールを放った。

「えりゃぁぁぁああ!!!」
「ホントにボウリングやる人の気迫かよ」

コースはピンの真ん中。完全に決まった、誰もがそう思っただろう。
ピンは残り一本なのに....。

「あ」
「...や、やった」

倒れなかった。すなわち、私たちは負けた。
向こうはストライクを決めて、ギリギリの勝利をおさめた。

「...ちっくしょおぉぉぉぉ!!!!」
「そんなはしたない言葉使わない」

こうして、私たちのボウリング勝負は敗北に終わった。