コメディ・ライト小説(新)

Re: ファイティン・ラブ!〜彼氏は推しでした〜 ( No.6 )
日時: 2022/11/04 15:17
名前: ほのみん (ID: 0sokIT7I)

(第三話)

なんだか、学校に行くのが憂鬱だ。
こんなの初めて。
ただ歩いて、電車に揺られて、また歩くだけなのに。
きっかけは、昨日のことだと思う。
伊達くんは、私の秘密を全部、知っていた。
たぶん陽花ちゃんとかがこっそりバラしちゃったんだと思うけど_____
それと、気がかりなことがもう一つある。
伊達くんは、私の秘密を話す時、目の色が翡翠ひすい色に変わっていた気がしたのだ。
最近コンタクトの度が合わなくなってきちゃったから、そのせいかな?
なんだか気になることがたくさん。
とりま、行くか。

歩いて駅まで20分。
そこから電車で2駅。
また歩いて10分。
到着。
はぁ~。
こんな時は、親友に相談だ。
お昼の時にでも相談しよう。

長い授業が終わり、やっと昼休み。
今日は、ベンチのある中庭で食べる。

「最近、悩んでることがあるんだけどさ」
と切り出す。
「最近っていうか、昨日からなんだけど…昨日ね、伊達くんにクッキーのお返しに家に来てもてなそうと思ったんだけど
…うっかり私が居間に通しちゃって…」
「それはやっちゃいましたね、美織さん」
と陽花ちゃん。
「そこまではまだ言い訳がつくんだけど…伊達くん、私の秘密を全部知ってたの」
「なんで?」
と二人が声を揃える。
「私、バラした覚えないよ」
と言う陽花ちゃん。
「私も」
と杏ちゃん。
「じゃあ、誰がバラしたんだろう?秘密は私達だけで共有してるけど…」
陽花ちゃんが考え込む。

「あ、その話には、続きがあるの」
と話を続ける。
「いや、最近コンタクトの度が合わなくなっちゃったかなとは思ったんだけど…伊達くん、私の秘密を話してるとき、目がなんだか翡翠色になってた気がして…」
「えー!?」
「ますます謎だらけね…」
とさらに陽花ちゃんは考え込んでしまった。
伊達くんは、謎だらけだ。

今週は、第二体育館の掃除担当だったので、掃除に向かう。
モップ掛けをする。
ペアの子は先に帰ってしまったので、掃除時間が終わるまで、一人で体育館にいることにした。
ステージの端に座り、全体を眺めていると、なんだか気分が落ち着くのだ。
息を深く吸って、吐いてみる。
落ち着いたところで、教室に戻る。
ちょっと現実世界に引き戻された感じがして残念。
まあ、現実なのでしょうがない。

そうだ!
伊達くんの目の色がそもそも翡翠色っていう可能性はないのかな?
“翡翠色 目”ってググってみる。
でも、どっちかって言うと外国人系なのかな?
伊達くん、ハーフって言ってた覚えはないし…
ますます謎だらけだー!!

授業も終わり、帰宅。
マンションの3階に上がってきたところで、この間あった隣の家の人と遭遇。
たしか、伊達くんのいとこ。
茶髪が印象的だった。
すこーし、私の苦手なタイプ…

「ああっ!こないだの!!」
と気がつけば言っていた。
「あ…美織ちゃんだっけ?」
「そうです!そうです!それより大事な相談があるんです!」
「え?」
「いいから入りましょう!」
と半ば強引に家に連れてきてしまった。

「すみません…急に家に連れてきてしまって…」
「で、相談っていうのは?」
「相談っていうか…まだ、お名前を聞いてなかったような…」
「確かに。俺、伊達のいとこの豊臣秀吉って言うんだけど…大阪出身やで」

いとこも戦国武将の名前!!
この人達はなんなんだ?
しかもこの人、戦国武将そっくり!
だけど、すこーし、苦手なタイプ…

「相談って何?」
「単刀直入に申し上げます。伊達くんの目の色は何色ですか」
「は?」
「だから、伊達くんの目の色が何色かと聞いているのです」
うーん、でもこの人は目の色は普通の茶色みたいだけど…
「え?普通の茶色やないの?なんかあったん?」
「あ、いや…この間、なんか伊達くんの目が翡翠色になっていた気がしたので…変な事言いましたよね、すみません…」
「それは能力や」
「え?」
「俺らは全員、何かしらの超能力を持ってる。その能力を使うとき、目の色は変わる。きっと伊達は、その能力を発動したんや」
「じゃあ、豊臣くんも超能力、持ってるんですね」
「まあ、そうだけど…」
「能力は、みんな違うんですか?」
私がそう問うと、豊臣くんは丁寧に一人ずつ、説明してくれた。

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(あとがき)

こんにちは、ほのみんです。
意外?な事実が判明しましたね。
ますます展開が楽しみです(自分で書くんですが…)
最後まで、展開を見届けてくださいね!
第四話もお楽しみに。

(次回予告)

いとこたちは超能力者だということが発覚!
美織はどうする?
第四話もお楽しみに!