コメディ・ライト小説(新)

Re: 恋愛裁判同好会、判決しますっ!#1 ( No.3 )
日時: 2022/11/09 16:52
名前: ぷちとまと。 (ID: rdX62NDu)
参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no

「またバレた、ですって?」
さすがの華も、そこで言葉をとぎらせてしまう。
「あのとき、りん、一回浮気してたんよ。」
麟さんの友達が言うには、私達が(私たちは今中2だよ!!)中1だった頃、麟さんは他の子と付き合っていて彼には秘密で麟さんは違う子と仲良くなっていたらしい。ただ、麟さんは幼馴染だったから話してるだけだったとバレてから弁解しようとしたんだけど、その麟さんの元カレは「お前の幼馴染なんて聞いてない。それに、彼がいるんだったら他のやつと話さないのが義務だろ!勝手な行動すんじゃねぇよ!」と言われたらしい。ま、でもそういう彼は別れて正解だと思うけど。後々、麟さんも気づいたらしい。あ、別れて正解だったかもと。そこで話を最後まで聞いてくれて、心配してくれる優しい彼、幼馴染の和が好きになったと言った。
「それは、浮気っていうより・・・なんていうか、和君が話しかけたんじゃないの?」
「ちがうわ、絶対。だって麟、前にウソついてまで言ってたもの。前の元カレにね、和とは親密な関係じゃない!だからこれ以上話しかけてこないでって。」
「かわいそ~よねぇ、元カレさん。あ、ちなみに元カレの名前は谷橋たにばしこんよ。」
私達はあっけな~く麟さんの友達を見やった。本当に友達なのだろうかと、そう思った・・・。
「もう、私友達にも信用を無くしてしまったんでしょうか。」
同好会の部屋の中で、ずっとうつむき、泣いているようにも見えるその美しい顔は、今や暗いできればいいたくないけれど、陰キャのような顔をしていた。ほんとに悲しかったんだな。そう目配りを聞かせた華と私は、どうすればいいか考えていた。と、バカ探偵こと諒が言い出した。
「おまえら、やっぱり細かくないな。ちゃんとやんなきゃダメだろ。俺はもう和に聞いてきた。」
「和君に聞いてきたの⁉」
さあっと顔がさらに青くなる麟さんにはお構いなく、諒が推理を話し始めた。
「まず、和さんから聞いてきた情報だと、麟さん。あなたは、先週の日曜日、『北東駅』で待ってる人がいたんだよな。」
「は、はい。」
「次に、今週の日曜日も、駅で待つ予定なんだよな?いったい、誰を待ってるんだ?」
「え、えっと、私は和君を待ってます。だ、だって和君は遠いほうのバスケに通っているので。」
「引っかかった。」
「え?何がよ、バカ探偵。」
ニヤリと笑う諒はまるで悪いことを企んでいる悪人みたいな顔をすると、平常になって、麟さんのほうに向かった。
「和さんはこうも言っていた。『俺は北口のほうの駅を使ってる。でも、俺を待ってるわけじゃない。』と。」
麟さん、私達にもウソをついたんだ。事実がちょっぴり信頼を失わせている。すると、麟さんはいった。
「確かに、確かにそうだよ、諒君。でもね、私は、彼やあの子たちを待ってたの。」
「それはいったい誰だ。」
諒がトドメを刺したように言うと、麟さんは驚愕の事実を口にした。
「私ね、確かに彼に言ったの。これ以上話しかけてこないでって。彼、紺は少しストーカー気質があったから、、、クギを刺したつもりなんだけどね…。」
そこで間をおくと、麟さんは言った。
「『じゃあ、お前の友達に、俺がフラれて、お前が悪い奴って言ってもいいんだな?話しかけてこないでってことはそういうことだよな?』って…。」
「「!!!!」」
私達はこんっていう人にびっくりした。名前とはちがって、めちゃくちゃ悪い奴だ。と思いもした。涙を流しながら言っている、訴えている麟さんに、華はずっと、だまってみていた。まるで、かつて自分がそうだったかのように・・・。

🍀💌コラム!!🍀💌🍀💌🍀💌🍀💌🍀💌🍀💌🍀💌🍀💌🍀💌🍀💌🍀💌🍀💌🍀💌🍀
ども、ぷちとまと。です!コラム第一回!おめでとう!!!ということで今回は主人公でもある瑠璃ちゃんをご紹介するね!
・ショートヘアーの可愛いより地味一直線の子。    ・本名は「村宮 瑠璃」である。
・物静かで読書がどちらかといえば好き。          続きを
・華とは幼馴染なので、よく一緒にいる。           お楽しみに!(*´ω`*)
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「では、裁判を開始する。バーチャル空間に移動するので、目に装着してほしい。」
お~、すごいまとめ上げ方。少し緊張してきたな~。今、恋愛裁判が始まったところだ。華がお金持ちのおかげで、バーチャルでホントの裁判みたいにできる。目のゴーグルみたいのがあるから、すぐに背景が変わるし、なんてったって自分を可愛くできちゃう!女の子には最高のゴーグルなんだ。現実逃避なんだけどね・・・。
「まず、呼び出し人、≪被告者≫。発言は?」
「私は、彼、谷橋紺さんに脅されて、毎週日曜日に会わないといけない約束を結んでしまいました。なぜ、私の今の彼氏、和君に言わなかったというと、脅されて、『絶対に言うなよ』と言われていました。それに、一人で抱え込んどいたほうが和君にも被害が及ばないと思ったからです。」
「え、・・・そうだったのか?麟。」
ポカンとする和君に、彼「ら」、麟さんのもう友達ではないだろう人と、谷橋紺さんがいた。
「待て待て待て、俺は!麟に言われていったんだよ!『やっぱりあなたが好きだった、ごめんなさい。彼はもう捨てたから、一緒に仲よくしよう』って。俺はその言葉にまんまと騙されただけだ!」
あ、私の出番だ。私は弁護士。麟さんのサポートをするのが私の役目。
「いいえ、証拠写真があります。こちらをご覧ください。」
私達が先週、麟さんに許可を得てから先週の日曜日に証拠写真を撮りに行ったんだ。すると、紺さんはやっぱり脅してた。これを説明すると、今度は麟さんの元友達が言った。
「そ、そんなの私たちに関係ないでしょ!それとも何?私たちが何かやったっていうの?」
「よくぞ聞いてくれました、麟さんの、『元』友達方。」
「私たちはちゃんと名前があるのよ!!モ・・・」
「はいはい、そうでしたね、モカさんとミカさん。………コホン。え~、モカさんたちは紺さんの彼女ですよね?」
「「え!?」」
華が証拠写真を見せようとすると、モカさんとミカさんが誰よりも早く、びっくりした。
「あんた、紺の彼女だったの!?友達じゃなくって?」
「あんたこそ、彼女だったの?親友じゃなくて?」
「「三股してたの!?」」
紺に詰め寄るモカさんとミカさん。あ~、もう終わったな。そう思った私と諒は言った。
「三股とは、あなたはもう一生彼女を作れないかもしれませんね、とても残念ですが、これを紺さんが通っている学校と、わたくしたちの学校に言い渡します。つまり、精神面での攻撃ですね。今さん、これからは浮気などしないほうがいいですよ。では、みなさんはゴーグルを外してください。そして、和さんと麟さん。」
急に呼ばれた二人は、ビクッと肩を上下させると、同時に「「ハイッ」」と返事をした。
「あなた方は、とても幸せのカップルに見えます。この幸せがずっと続くよう、われら恋愛裁判同好会が見守っています。」
諒が言うと、二人は顔を見つめあって、急に同時に頭を下げた。
「いてッ。」 「いたっ!」
和君は麟さんに、麟さんは和君に。
「ごめんな、麟。俺、今思えばもう少し信用してもよかったかもしれない。結構前、彼女にウソつかれて浮気されてたから。」
「私も、ごめんね。ちゃんと和君に言えばよかった。そうすればなにかいい案が思いついたかもしれないのに。」
ほほえましい二人を私たちはずっと見ていた。華を除いて。何か嫌なことがある気がするんだけど、それはまた別の話である――――。
続く