コメディ・ライト小説(新)

Re: 檻(個人の見解) 第6章 ( No.6 )
日時: 2022/12/06 17:14
名前: 野原いちご (ID: hFu5/zEO)
参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=13391

★第6章 悲劇は再び訪れる

3ヶ月後。
私は無事家に戻り、厳しい保護者の元、前よりは平和に暮らしていた。
私は家に帰って、
「あのスタッフは好感度をもたれようとしているのかなって思うほど変な声でさ〜。」
「あのスタッフは、初めて見た時何歳なの!?って思った。調べてみたら86歳だった。」
と、保護施設の話をべらべらと喋っていた。
家族皆、ニコニコと話を聞いてくれた。
が、ある夜のことだ。父が
『いちご、出かけたいところがある。』
といい、新しく買った布団を持たされ、車に乗り込んだ。
高速道路を通っていると、コカ・コーラの工場が見えた。綺麗にライトアップされている工場を見ながら、私はスマホをいじっていた。
『いちご、ここだ。』
辺りは暗くなっていて、建物の光や、道にある街灯の明かりしか見えない。
『いちごにはこれから、この保護施設に入ってもらう。』
「え…?」
保護施設と聞くと、あの檻のような建物を思い出す。でも思っていたものとは全然違う。
壁は漆喰っぽいもので出来ていて、パステルカラーで色付けされているのが、夜の8時に見ていてもわかる。中の照明はブラウンで、温かみを感じる色となっている。
早速親2人が施設内に入り、
『あ、登録していた野原といいます。この子が今日から再び入居する野原いちごです。』
「は?」
再びという言葉を聞いたときは、頭が混乱してしまった。冬だからなのかそうではないからなのか、足から布団を抱えている手まで、全てが凍った気がした。
『いちごちゃ〜ん、また会えたね〜。いらっしゃぁ〜い!!』
あいつだ。あいつだあいつだ…。キモい喋り方のあいつが居る…。何故だ!?
前とは建物が違う。場所も変わっているはずだ。なのに何故―
『この保護施設、2ヶ月前にリニューアルしたんですぅ!場所も移転しましたぁ〜!』
親に無理やり施設内に押し込まれる。
『さあいちご、行ってらっしゃい。』
「お母さん。嫌だ。」
『この子、うちに帰ってから、「あのスタッフは好感度をもたれようとしているのかなって思うほど変な声でさ〜。」だの、「あのスタッフは、初めて見た時何歳なの!?って思った。調べてみたら86歳だった。」だの愚痴りだしてしまって…。前回の方とは違うスタッフさんを配属してもらえませんかね?』
父は私の言ったことを全てそのまま言う。スタッフさんは自分のことだと分かったのか、施設の奥へと走り出していった。代わりに年配のおばさんが出てきた。
『いちごちゃん、ほら、こっちへおいで…!』
両親はもう手続きを終えたのか、いなくなっていた。
「た、助けて…!!!!」

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第2章 スタッフはゴミだと思え >>02