コメディ・ライト小説(新)

Re: プラネット・ホットライン ( No.3 )
日時: 2022/12/29 11:50
名前: むう (ID: viErlMEE)

【優等星】

 「こちらオートー星。オートー星。応答願います」
 『はいマスター。新たな電波を確認しました。こちら優等星、管制室のヒメラギです。そちらは?』

 「おや、そちらもカウンセラーですか」
 『カウンセラーじゃない。星の機密情報を守る組織だ。いきなりほかからの電波が届いた。お前は誰だ』
 「僕は、オートー星で、カウンセラーをやっています。シツ・レイといいます」

『ひどい名前だな。私のとこでは、失礼という言葉は常識のない人の事をいうんだ』
「なんと……。そちらの星の名前をうかがってもよろしいでしょうか?」
『こちらは【優等星】。ここらでは一番発展している星だ。住民はみんなIQが高く、飛び級なんて当たり前。お金は回るから経済にも困らない』

「それは素敵ですね」
『お前んとこは違うのか?』
「オートー星は、まだ出来立てほやほやの星です。なので情報管理がうまくいってません。その装置が故障して、今は色んな星の電波が一度に送られてきます」


『それはやばいね。その点、こっちはきちんとしてる感じかな』
「ヒメラギさんも、きちんとしておられますね」
『うちの星では【きちんと】するのが当たり前だ。服にホコリが一つでもついていたら部屋には入れない』
「手厳しい」

『くわえて出来の悪い人がいたら皆でいじめるんだ。だからみんな一番になろうとする。それでこんな名前がついたんだと』
「あら……それはなんというか。うちの星は投票制でしたので、名前が」
『投票制!? 投票制にしてはなんともダサ……ゴホンゴホン』
「ヒメラギさん!? どうしました?」
『なんでもない。話を続けよう』


 ―--------

「しかし、それだけ競争が激しいとなると、色々生きづらそうですね」
『まあな……。でも私は皆に比べるとそこまで頭がいい方じゃない。なんとか生き残ってるって感じだ』
「なるほど。あ、コレ聞くの忘れてました。足のサイズっていくつですか?」

『……前に一回同じことを聴いた奴がいるんだけど、なにそれ流行ってんの?』
「それ多分うちの同僚です。ということははじめましてじゃなかったかな。相手がどういうからだつきなのか調べるための暗号みたいなもんです」

『ふつうに人型タイプだよ』
「おっとレアではないか」
『ゲームみたいに言うなよ。足のサイズ? はかってないからわかんないけど多分小さいよ』
「了解しました。ちなみにヒメラギさんってなにか能力とかはあるんですか?」

『は?』
「前担当した人は、数メートルのハイパージャンプができるみたいでした」
『それ人じゃないだろ……多分。私はなにもできないよ。逆にお前はどうなの』
「言葉の力で相手の頭を痛くできる能力に目覚めました」
『大問題じゃねえか』



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