コメディ・ライト小説(新)

Re: プラネット・ホットライン ( No.4 )
日時: 2023/01/06 11:56
名前: むう (ID: viErlMEE)

 【リーダー星】

 「こちらオートー星、オートー星。応答願います」
 『はーいこちら夢幻屋……なにこれ迷惑電話?』

 「おっと、切らないでください」
 『あー、依頼? めんどくさい依頼は断るよ。要件は?』
 「いきなりすみません。僕はシツ・レイ。オートー星のカウンセラーです。うちの星は他の星の電波が一斉に……ああこの長すぎるセリフ疲れるなぁ……一斉に、送られてくるのでこうして対応をしているんです」

 『ふうん。要するに宇宙人か』
 「話が早くて助かります。そちらはどういった星ですか?」
 『星っていうより……街? ちょっと変わってるんだけど。あ、うちはその街の探偵屋です』

 「探偵さんですか。それはいいですね。貴方のお名前は?」
 『あー、一応リーダーやってます。くわって言いますけど。今日はほかの子は皆出かけてて、部屋にはボクだけだったから電話出ました』


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 「桑さんですか。よろしくお願いします。僕はシツ・レイです。おかしい名前とよく言われますがそうなのでしょうか」
 『あはは、大丈夫。うちの街にはもっと変な人々がいっぱいいるよ。それこそきみみたいな宇宙人だっているし』
 「あら、やっぱり星では」
 『ちょっと特殊でね。まあそういう街だからさ』

 『うーん、でも依頼じゃないならなに話そうねぇ』
 「そちらのことを教えて下さい」
 『あはは、うちのこと? うちは、夢の住民が集まる街だよ。きみ、今日なんか夢見た?」
 「ハイパージャンプできる男の子が出てきました」
 『ハイパージャンプ……。まさかな……。きみの夢に出て来た場所が、この街にはあるんだ。きみが言うハイパージャンプの男の子も、いるかもしれないね』

 「つまり夢の国ですか? ネズミですか? 昔、地球という星のギャルという人たちが『ゆめかわ』とおっしっていましたが」
 『いろいろ突っ込みたいけど、そんなことかな~』
 「なんかワクワクするところですね」
 『好奇心とノリで営業しているようなもんだからね。うちは。そういう探偵屋です』
 「おっと口癖が盗まれてしまいました」


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 「それで桑さん。あなたの足のサイズを教えてもらえますか」
 『………ほおほお。足のサイズを教えることによって体系を把握するんでしょ?』
 「通じる人初めてです」
 『あ、マジで? ボクってすごー!  えー、いくつだろ。23くらいかなあ? 年齢の割に身長低いのがコンプレックスで……あ、ちなみに16なんだけど』

 「なるほど。僕の足のサイズは13です」
 『へえー。13…………13!? きみ何歳!?』
 「今年で七歳になりました」

 『……………ま、じ、か………。七歳か。七歳のカウンセラー。あー、うんうん。きみの星では成長速度が遅れてたりとかは』
 「いえ? しません」
 『おっと。ちょっとボクの色んな常識がこわれた音がしたぞ。これみんなが聞いてたらどうしてたかな……。あの子達の反応も見たかったなあ……』

 「どうしました?」
 『ああいや、世界は広いなあって思ってさ。また機会があればうちにも来てよ』
 「来れたら来ます」
 『はーい。あ、あとひとついい? 君が言ってたハイパージャンプの子って、もしかしてうちの後輩かもしれない』
 「世界って狭いのか広いのかわかりませんね。勉強になりました。つまり大は小を兼ねると言うことですね……あ……す……」


 『あ、それ基準で話しちゃダメだよ。ここが特殊なだけだからね……って、切れてるし……。あ、おっかえりー、いやあね、さっき宇宙人から電話が来てねぇ。うんうん」



 【X月X日 しらん街の探偵屋・夢幻屋のデータを記録】

※夢幻屋のお話は、カクヨムにあります!
 良かったら見て見て下さいね!