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コメディ・ライト小説(新)
- 第四話〜真凛編〜 ( No.6 )
- 日時: 2023/01/21 20:10
- 名前: 黒猫夜空 (ID: O.mDLNUw)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no
「うっわ!ひっど!」
真凛は、悪魔の顔を見たかのような、悲鳴と笑いが混ざった声をあげた。
「だから言ったでしょ?」
お母さんがため息をついた。
そこには、まるで猛獣のような格好をした真凛がいた。
まるで別人のような姿に、ペットの猫、鈴が逃げ出した。
「あ、待って、鈴!私だよ私!」
鈴は震えながら、飼い主を見つめた。
信じられないような顔をしながらも、飼い主の声だと感づいているらしい。毛が逆立っている。
「とりあえず、この格好どうにかしないとだ…。」
ぐしゃぐしゃに乱れ、あちこちにボサボサしている髪の毛は、長い間手入れを忘れていた雑草そっくりだ。
これでは、せっかくの栗色のつやつやな髪が台無しだ。
真凛はすぐに、くしで髪をとかした。
その瞬間、さらさらつやつやのうっとりと見惚れるほどの髪の毛が現れた。
「全く。さっきまでの猛獣はどこに行ったのかしらね?」
お母さんは、真凛の顔をじぃっとのぞきこんだ。
「エヘヘ…。」
「冗談よ。今日の朝ごはんは真凛の好きな焼き魚よ。」
「やったあ!お母さんありがとう!」
真凛の部屋に置いてあるスマホは、さっきからピコンピコン鳴っている。
そう。
実が疑った男子がLINEをしているのだ…。
⇒五話へ続きます!次回は、実編!
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