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水みずの滴したたる音おとがする
生命せいめいが誕生たんじょうした音おとがする
愉快ゆかいな笑わらい声ごえ
涙なみだの別わかれ
そんな全すべてを私わたの一部いちぶに

「よし。原稿完成げんこうかんせい！」
私わたし、久連梨くれなし　真矢まやは久連梨くれなし　真凛まりんの母ははです。
現在げんざい、小説家しょうせつかとして、小説しょうせつを書かいています。
実じつは今日きょう、娘むすめの様子ようすがおかしかったのです。



ー時ときはさかのぼり、5時間前じかんまえー

「ごめん、お母かあさん。リズムモールはまた今度こんどにしても良いい？」
えっ。
私わたしもお父とうさんもこの日ひのために頑張がんばって苦労くろうしてリズムモールに行いこうとしていたのに。
一瞬いっしゅん、娘むすめが別べつの人ひとと入いれ替かわったのかと思おもった。
コレは私わたしの娘むすめではない。
信しんじたくなくて、つい言いってしまった。
「えっ、お母かあさん、この日ひのために仕事しごと休やすんだのよ。お父とうさんも。チケットだって、抽選ちゅうせんで100名めいにしか当あたらないのに、私達わたしたちが運良うんよく当あてたのよ。そんな苦労くろうをなにも知しらないで軽々かるがるしくやめるの、やめてもらっても良いい？」
娘むすめはおろおろしている。
自分じぶんが悪わるかったことに気きがついたみたい。
でも、実じつは本当ほんとうに悪わるいのはこの私わたし。
だって、なにも知しらない娘むすめは悪気わるぎもなく言いったのに、いきなり怒鳴どなられて怖こわいはず。
娘むすめは逃にげるように二階にかいへ行いく。

暗闇くらやみの中なか
手探てさぐりで探さがすより
友ともと共ともに
わずかな光ひかりを頼たよりにし
答こたえを見みつけたほうが
なによりも嬉うれしいはず

⇒七話ななわは次回じかい！番外編ばんがいへんは結構自信けっこうじしんがあります。小説家しょうせつかの母ははにあわせた言葉ことばを書かきました。詩しのような部分ぶぶんは、全すべて自作じさくです。