コメディ・ライト小説(新)
- 第九話〜真凛編〜 ( No.16 )
- 日時: 2023/01/24 16:46
- 名前: 黒猫夜空 (ID: O.mDLNUw)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no
(亮太、一体どうしちゃったの?)
亮太 久連梨さん、今日、自然白鳥公園に来て欲しい。
亮太 久連梨さんの都合もあるから、無理だったら無理って言って。
亮太 今日の1時までには返信が欲しい。
亮太 コレを見たら返信して欲しい。
(亮太、コレ私でも引いちゃうよ。どうしたの、過保護親?)
真凛は、返信をする。
真凛 返信遅くなってごめんなさい💦
今日は、リズムモールに行く予定が入ってて…。
だからまた今度にしてもらっても良いかな?
既読がついた。
もう読んだんだ。
亮太 そっか。久連梨さんの都合もあるものね。
そういえば、SNSチェックしたよ。
インスタもTwitterも👍❤いいね押しておいたよ。
応援してるよ。
亮太…。SNS見てくれてるんだ…。
👍と❤をいいねに見立てるの良いなぁ。
私も今度やってみよう。…ってそうじゃなくって!
自然白鳥公園って確か…。
真凛は急いでスマホで検索する。
Googla(グーグラ)の検索欄に、「自然白鳥公園」と打ち込む。
真っ先に、このような言葉が出てきた。
自然白鳥公園
カップル結成公園として有名。写真映えスポットとしても人気。
やっぱり!…え。もしかしてだけど。
亮太って私のこと…。
みるみるうちに顔が赤く、りんごのようになってくるのがわかる。
でも、ありえない。あんなモテモテ男子の亮太が。
だって、噂では水菜ちゃんが好きっていう噂が…。
読者に解説しよう。
草川水菜…学年1のモテモテ女子。モテモテ男女は勝手に両思いとされているが、実は亮太は真凛が好き、水菜は亮太が好きの片思いずつ。
「グーグラの言ってることはホント。でも、噂は噂。」
真凛は何回もつぶやく。
まるで、永久ループにハマったかのように、怖いぐらい繰り返す。
だとしたら…。
真凛の顔がどんどんこわばっていく。
「急いで水菜ちゃんに知らせなきゃ!」
⇒十話へ続きます!次回は実編!10回記念に、みなさんにアンケート!
「ラブラブ・ハート大作戦!」内の人物で誰が好きですか?新スレで公開しているので、そちらにコメントお願いします。
- 第十話〜実編〜 ( No.17 )
- 日時: 2023/01/25 16:31
- 名前: 黒猫夜空 (ID: O.mDLNUw)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no
オイオイオイオイ。
もう15分も経ってるじゃないか。
実の我慢は、もう「我慢」を通り越して「怒り」に変化してきている。
言葉の变化だけで印象が変わるから不思議だ。
そろそろお母さんの我慢が切れそうだ。早く下へ行かないと。
実は焦って一階へとおりていった。
だが、そういうときに限って、運というものは何事もなかったかのように降臨してくるのだ。
ピコン!
実はLINEを見たかったが、お母さんがせかすので逆らうわけには行かず、渋々下へとおりていく。
「もー、なにしてたの?遅かったじゃない!」
お母さんは仁王立ちになっている。
「あ…ぁ…えっと、塾の宿題をちょっと進めてたんだ…」
実は無理のある嘘を怖々言った。
「ふーん?いっつも暇さえあればゲームをしてるお兄ちゃんが?」
綾が実の顔を下からのぞきこむ。
綾はこういうときにだけ賢くなるから余計に吹っ切れる。
「はぁ?俺はな、ゲームだけの男じゃないんだぞ?」
俺は偉そうに威張って言った…つもりだ。だが、綾にはただのキザにしか見えなかったみたいだ。
「お母さーん、お兄ちゃんが変なことしてるー。」
とまで言われた。さすがにそれは傷つく。
まぁ確かに俺はゲーム男だけどさ、恋に一途な王子でもあるんだぞ。
なんて、綾に言えるわけなかった。「恋」という言葉にビビッと来られたら、もうおしまいだ。
「ハイハイ、朝ごはんできたわよー。」
俺は、大好物のはずの卵焼きを、自動で食べているかのように口に運ぶ。
頭の中では、卵焼きをゆっくりと味わっている場合ではなかったのだ。
さっさと朝ごはんをすませ、部屋へ向かった。
亮太&実ダブルチャット 12分前
亮太さんがコメントをしました。
亮太 僕は本気だよ。僕は君みたいな恋のアマチュアじゃないからね。
実 恋のアマチュアってなんだよ。恋にアマチュアもプロもあるか。
そう打った。
すぐに既読がついた。
亮太 君が勝つか僕が勝つか…それはわからない。けど…僕はなんとしてでも告白する。
亮太って久連梨さんが好きだったのか…へー。
意外だなぁ。俺意外、久連梨さんの取り合いでライバルができるわけ無いと思って安心してたのに。
実 まっ、頑張れよ(・∀・)ニヤニヤ
半ばふざけて文章を打った。
すぐあとに亮太から返信が来た。
亮太 なんだよ、(・∀・)ニヤニヤって。ちなみに、久連梨さんの予定で、今日は告白できなくなった。
え?それを早く言えよ、亮太!
俺は急に肩の力が抜けていくのを感じた。
よし…亮太より先に告白して見せる。待ってろよ、亮太。
⇒祝、10話!十一話へ続きます!次回は亮太編!
- 第十一話〜亮太編〜 ( No.18 )
- 日時: 2023/01/26 16:34
- 名前: 黒猫夜空 (ID: O.mDLNUw)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no
真凛 返信遅くなってごめんなさい💦
今日は、リズムモールに行く予定が入ってて…。
だからまた今度にしてもらっても良いかな?
そっか。
久連梨さんにも久連梨さんの都合があるもんな。
仕方ない。
ピコン!スマホが鳴った。
祐也&亮太ダブルチャット 30秒前
祐也さんがコメントをしました。
読者に解説しよう。
松原 祐也…亮太の親友。好きな人はいない、と噂がされているが、実は水菜が好き。
なんだろう、祐也…。
かすかに心が震えているのがわかる。
祐也 知ってた?実も真凛のこと好きなんだよ。
え。
一瞬時が止まったように感じた。
このまま暗黙の世界に閉じこもっていたい。
それくらいショックだったのだ。
久連梨さんの真の優しさを知っているのは僕だけ…なのに。
久連梨さんは覚えていないだろう。
とうの昔、3歳くらいの時、僕達は近所に住んでいた。
よく遊んで、嬉しい時は笑って、悲しい時は慰めあって。
そんな関係だったのを覚えているのは僕くらいだろう。
そんな久連梨さんを思い出して、僕は恋という無責任な想いに心を乗っ取られてしまったのだ。
その時から久連梨さんのことは好きなのだ。
それに比べて、実はどうだ。なにも知らないじゃないか。
実に…忠告しておこう。
きっと驚くだろう。
亮太&実ダブルチャット
亮太 僕は本気だよ。僕は君みたいな恋のアマチュアじゃないからね。
その約10分後に、返信が来た。
実 恋のアマチュアってなんだよ。恋にアマチュアもプロもあるか。
まぁ確かに、そうだな。
でも、相手のことをどれだけ知った上で好くかは、プロとアマチュアには違いがあるんだ。
亮太 君が勝つか僕が勝つか…それはわからない。けど…僕はなんとしてでも告白する。
すぐ後に返信が来た。
実 まっ、頑張れよ(・∀・)ニヤニヤ
ふざけて文章を打っている実の姿がありありと思い浮かべられる。
亮太 なんだよ、(・∀・)ニヤニヤって。ちなみに、久連梨さんの予定で、今日は告白できなくなった。
頑張らなくちゃ。うかうかしていると、実に久連梨さんを取られるかもしれない。
⇒十二話へ続きます!次回からは、新目線ストーリースタート!
次回は祐也編!
- 第十二話〜祐也編〜 ( No.19 )
- 日時: 2023/01/28 07:34
- 名前: 黒猫夜空 (ID: O.mDLNUw)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no
みなさん、こんちゃああ。
学校ダルダル男子の松原 祐也の登場です。
早速「俺について」紹介していきます。
俺の家は15階建てのマンション。
ラベンダーマンションと言う名だ。
その名の通り、マンション周辺には、辺り一面にラベンダーが咲き誇っている。花のかぐわしい香りは部屋の中までにも入ってくる。エアコンを付けていなくても和んだ雰囲気になるので、十分満足だ。
ちなみに、俺は3階に住んでいる。
「祐也ー。今日は友達と遊ぶんじゃないかー?」
兄が俺を呼ぶ声がする。
兄の名前は、松原 聖馬。高校3年生だ。
結構知名度のあるユーチューバーをやっている。
だが、給料そこそこのアルバイトもやっているので、収入は安定している。ちなみに、ユーチューバー名は「モーニングチャンネル」だ。
真凛もモーニングチャンネル愛好家だそうだ。(コレについては、>>04で。)
今日は友達と遊ぶ。
場所は、里原公園だ。
雑草は定期的にかられ、木にはいつも果物が実っている。
果物は食べ放題。また、みんなが好きなちょっとしたミニ屋台も出ているので、俺のような10代や遊ぶ時期真っ盛りの子供からは大変好評な公園なのだ。
近くには小川があるので、夏には川で泳ぐ人がたくさんいる。
また、池が冬には凍るので、冬にはスケートに来る人がたくさんいるのだ。
さらに、豊かな自然を利用して、キャンプに来る人やスケッチをしに来る人もいる。
まさに、里原公園は、子供たちのいこいの場なのだ。
俺は、年少の頃から愛用している深緑色のズシズシしたリュックサックの中に、黒色の水筒とおやつ、ゲーム機、スマホ、鍵を入れた。
そして、青と白のさわやかな色をした靴に足を入れた。
「んじゃ、行ってくる。」
兄にそう告げた。
「あ、そうだ。祐也、コレ持ってけ。」
兄が俺の手になにかをギュッと握らせる。
手のひらにつぶされた物に、なんだろうと目線を向けると…。
一枚の、くしゃくしゃと丸められた紙切れが置かれていた。
広げてみると…
聖馬へ
おつかいのメモです。
今日の夕ご飯までに買ってきてね。
・ほうれん草
・じゃがいも
・玉ねぎ
・にんじん
・カレールー
母より
にじんだ黒い字で書いてあった。
俺は完全にキレた。
兄は、自分のおつかいを俺に押し付けてきたのだ。
「なんで俺がやらなきゃいけないんだ。にーちゃんが行けばいいじゃん。」
そうふてくされて言うと、兄は言った。
「今日は生配信するんだよ。だからさ、お願いします。この通り。」
そして、床に土下座した。
⇒文字が多くなりました。十三話へ続きます!次回も祐也編!
- 第十三話〜祐也編〜 ( No.20 )
- 日時: 2023/01/29 18:24
- 名前: 黒猫夜空 (ID: O.mDLNUw)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no
土下座しても、ダメなものはダメだ。
兄はその常識を知らずに言っているのだ。
そして、行けない理由も、生配信するからという理由だ。
でも、おつかいに行かなかったら叱られるのは俺もだ。
「ハイハイ、行ってきますよ、行ってくれば良いんだろ。」
俺は、くしゃくしゃで今にもちぎれそうな紙切れを握りしめると、兄に言った。
「でも、その分あとでお返ししてよ?」
兄は、えっという顔をしたが、渋々引き受けてくれた。
俺はドアを開けた。
白くて重いドアがギシギシ言う。
「じゃ、言ってくる。」
誰にも向けていない独り言をつぶやき、階段で下へ降りていく。
階段のてすりはあちこちがさびれ、最初の頃は綺麗に塗られていたペンキだってところどころ剥がれてきている。
タン。階段を降り終わって、地面に足をついた。
そして、自転車置き場に行く。
俺の、黒くてかっこいい色をした自転車のロックを外し、ペダルに足を乗せる。リュックサックはカゴの中にドサッと入れ、紙切れはポケットに突っ込んだ。
目指すべきは、ベジタブル前橋。
そう。ココの八百屋さんは、俺のクラスメート、前橋 亮太の住んでいる家だ。
だから、なおさら気が進まなかったのだ。
亮太は俺を見るなり、「よっ。」と声をかけてきた。
「今日はなに買う?」
亮太が気軽に話しかけてくる。
気まずくないのかと不思議に思いながらも、メモを読み上げる。
「えっと、ほうれん草とじゃがいもと玉ねぎとにんじん。」
「OK」
亮太は店の奥に入っていった。
そして、積み重なったダンボールの中から、手際よくほうれん草とじゃがいもと玉ねぎとにんじんを取り出す。
「ハイ、お待ちどう。」
意気揚々と、袋に入れた野菜たちを俺に抱えさせる。
遊ぶのには邪魔なので、自転車のカゴに突っ込んでおいた。
「じゃ、また学校で!」
亮太が手をふって、自転車で去っていく俺に別れを告げる。
俺は運転しているので手がふれなく、無視だと思われていないか心配になった。
そして、そのまま里原公園に直球した。
俺の友達、川本 隼人が待っている。
隼人は人気者。亮太と同じような存在だ。
そのため、情報量も多い。
「待たせてすまん!」
俺が言ったら、隼人は明るく笑った。
「いいよいいよ。むしろ、俺だって今来たとこだよ。」
と言っている。
ピコン!
スマホが鳴った。一体何だろう。
⇒十四話へ続きます!次回も祐也編!(連載を追いつかせないといけないため。)