コメディ・ライト小説(新)
- 第十話〜実編〜 ( No.17 )
- 日時: 2023/01/25 16:31
- 名前: 黒猫夜空 (ID: O.mDLNUw)
- 参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no
オイオイオイオイ。
もう15分も経ってるじゃないか。
実の我慢は、もう「我慢」を通り越して「怒り」に変化してきている。
言葉の变化だけで印象が変わるから不思議だ。
そろそろお母さんの我慢が切れそうだ。早く下へ行かないと。
実は焦って一階へとおりていった。
だが、そういうときに限って、運というものは何事もなかったかのように降臨してくるのだ。
ピコン!
実はLINEを見たかったが、お母さんがせかすので逆らうわけには行かず、渋々下へとおりていく。
「もー、なにしてたの?遅かったじゃない!」
お母さんは仁王立ちになっている。
「あ…ぁ…えっと、塾の宿題をちょっと進めてたんだ…」
実は無理のある嘘を怖々言った。
「ふーん?いっつも暇さえあればゲームをしてるお兄ちゃんが?」
綾が実の顔を下からのぞきこむ。
綾はこういうときにだけ賢くなるから余計に吹っ切れる。
「はぁ?俺はな、ゲームだけの男じゃないんだぞ?」
俺は偉そうに威張って言った…つもりだ。だが、綾にはただのキザにしか見えなかったみたいだ。
「お母さーん、お兄ちゃんが変なことしてるー。」
とまで言われた。さすがにそれは傷つく。
まぁ確かに俺はゲーム男だけどさ、恋に一途な王子でもあるんだぞ。
なんて、綾に言えるわけなかった。「恋」という言葉にビビッと来られたら、もうおしまいだ。
「ハイハイ、朝ごはんできたわよー。」
俺は、大好物のはずの卵焼きを、自動で食べているかのように口に運ぶ。
頭の中では、卵焼きをゆっくりと味わっている場合ではなかったのだ。
さっさと朝ごはんをすませ、部屋へ向かった。
亮太&実ダブルチャット 12分前
亮太さんがコメントをしました。
亮太 僕は本気だよ。僕は君みたいな恋のアマチュアじゃないからね。
実 恋のアマチュアってなんだよ。恋にアマチュアもプロもあるか。
そう打った。
すぐに既読がついた。
亮太 君が勝つか僕が勝つか…それはわからない。けど…僕はなんとしてでも告白する。
亮太って久連梨さんが好きだったのか…へー。
意外だなぁ。俺意外、久連梨さんの取り合いでライバルができるわけ無いと思って安心してたのに。
実 まっ、頑張れよ(・∀・)ニヤニヤ
半ばふざけて文章を打った。
すぐあとに亮太から返信が来た。
亮太 なんだよ、(・∀・)ニヤニヤって。ちなみに、久連梨さんの予定で、今日は告白できなくなった。
え?それを早く言えよ、亮太!
俺は急に肩の力が抜けていくのを感じた。
よし…亮太より先に告白して見せる。待ってろよ、亮太。
⇒祝、10話!十一話へ続きます!次回は亮太編!