コメディ・ライト小説(新)
- Re: バブル【enjoy alone】 ( No.6 )
- 日時: 2023/02/19 19:33
- 名前: らる@羅瑠 (ID: GDWSGe53)
第2話「テニス部入部」
「やった!これから卒業するまでずっと一緒だからね!」
「う、うん」
そう元気よく言う彼女に陰キャな私は少し引いちゃったけど、なんだか気持ちが良くて少し顔が綻んだ。
「では、一時限目は……」
先生の話も聞けないくらい、私は優亜のことが気になっていた。
「……さん!いち……さん!一ノ瀬さん!」
「はっ、はい!?」
「聞いていますか?所属したい部活動を選んでください。新しくできたのはテニス部です。」
「あ、ごめんなさい……」
どうやら私以外は全員決まったみたい。
‥優亜はテニス部か。
優亜がいたってのもあったけれども、テニスに興味があったから私はテニス部にした。
「じゃあ、テニス部でお願いします。」
「分かりました、一ノ瀬さんはテニス部ですね。今日の放課後からあるので忘れずに。」
「奏楽もテニス部なんて嬉しすぎ!お互い頑張ろうね~」
「勿論。」
そしてそこから授業が始まって終わっていく。
全て終わって放課後になった。
テニス部は運動場で活動するらしい。
上着はジャージなら着てもいいから私は着る。
「テニス部顧問の大西小晴です。コーチはプロの一条姫都美選手。因みに顧問の私もテニス経験はあります。」
「女子プロの一条姫都美です。この中学は女子テニス、男子テニスとわかれてるみたいだから、女子テニスの方のコーチは私がつとめさせていただきます!自分のペースで頑張っていこうね。」
「はい!」
テニス部の女子たちは凄く元気が良い。
まるで私とは大違いで。
言うなら、1年と2年が一番元気がいいかもしれない。
「まず、テニスで試合前や練習所でするアップがあります。軽く周りを走ったりするだけかな。今日は疲れるかもだし、この線を引いているところ20mを3周走ってください。終わったらラケットとボール2つ取っていてね。」
「はい!」
タッタッ
「ふぅ、終わった‥」
「えーっと、一ノ瀬さん、もう終わったの!?」
「あ、大西先生。はい、もう終わりましたよ。」
「凄すぎ‥2分も立ってないわね。」
「結構軽めだったので。」
「そうね、今の一ノ瀬さんのペースが女子プロ標準です。」(作中では)
「一ノ瀬先輩陰キャに見えて凄いかも‥」
「てかあのスピードヤバかったって。」
ひそひそとそんな声が1年、2年の間で聞こえてくる。
全部聞こえてるんだよ。
陰キャに見えてって普通に失礼。
「それじゃあ、今から壁打ちをしてもらいます。ワンバンでかえしてください。ツーバンだったらもう1度やり直し。連続で何回できるか10分かしてください。ちなみに10分間で一番多く連続でできた回数を教えてね。」
そして10分始める。
壁打ちか、意外と簡単そう。
パァン パァン
パァン…………
【10分後】
「……秋野さん390回。一ノ瀬さん400回ね。ダントツで一ノ瀬さんだわ。」
「ヤバいって…!?」
…やばいもなにも、ラケットを握ったことがないこの陰キャが此処までできるなんて、自分でもびっくり。
なんだろう、この感じ。
今までないような…