コメディ・ライト小説(新)

Ep.0『オレの入学録』 ( No.2 )
日時: 2023/03/12 15:00
名前: 信者 (ID: NdgXheZW)
参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=13658

『あ。私、地縛霊。よろしく』

俺は、【帳 漣(とばり れん)】。
普通の高校一年生。

俺は今絶賛、よくわからない【地縛霊】とやらに絡まれている。
それも、学校の男子トイレでだ。

なぜこうなってしまったか。
それについては、おおよそ一時間ほど前まで遡ることとなる……。



「……なんでなんだよっ! 」

--奈良県 橿原市 【橿原神宮前学園かしはらじんぐうまえがくえん

それが俺の入学した高校の名。
この高校は平均の偏差値が【65】と、中々、高めの数値となっている。
とはいっても、俺はなかなかのバカであり、到底この学校に入学できるレベルの風上にも置けない程だった。

だが、俺は、受験の前日に、あることを行っただけで入学できてしまったのだ。
さすがにカンニングだとか、テスト用紙を奪ったとかそんなずる賢いことは行わずにだ。

実をいうと。
【徹夜】を行っただけである。
そこまで焦らすほどのことでもなかっただろうが、これだけで入学してしまった。

とはいえ、高校の内容は一切分からず、日ごろから勉強を積まなかった自分を恨みつつもある。



-徹夜勉強のデメリット!-
・集中力が低下する!
・記憶力が低下する!
・寝不足になる!
・血圧が上昇する!

・作業能率の低下!
※帳漣調べ



それでは次、なぜこの高校を選んだのか。
ということについてだ。
理由は一つ。

【友達と合わせるため】である。

かつての自分は高校など一切決まっておらず、勉強なども一切していなかった。
そこで、中学生時代の友人【A君(仮名)】とそろえることとなった。
ちなみに揃える、といったことは、Aが提案してきたことで、そこまで賛同はしていなかった。

と、そこまで乗り気ではなく、過ごしていると、もう中三の三月。
勿論絶望に浸ったが、もういいや、となって結局Aと同じ所へ。

言っちゃ悪いが、Aもなかなかにバカで、どうせろくな高校を選んでなんかないだろう、なんて考えていたのだ。
だが、その考えも相当裏目に来て、受験のおよそ前日に、高偏差値の高学歴の集うエリート校だということを知ってしまう。

そんな訳で、前日に徹夜を加え、いざ受験へとむかったらまさかの受かった。

実をいうと、俺の家は、天理のほうで、いちいち橿原までくる必要なかったのだが、逆に、俺の友達の皆が皆、天理の高校に入学するとは限らない。
そんなわけで、結局確定で友達のいる高校へ。

といった成り行きだったのだが。
まさかの、Aが、受験に落ちやがったのだ。
さらにさらに、名簿を見ても、知らない人ばかり。
そんなわけで、ただの天理市民(陰キャ(ド偏見))が、腐れ橿原市民(陽キャ(ド偏見))の集会へ、一人残されたまま、およそ三か月。夏休み。

それが今。につながってくるわけであった……。