コメディ・ライト小説(新)
- 特別話 マルクド編2 ( No.10 )
- 日時: 2023/07/29 17:16
- 名前: 味海 (ID: qWWiRdBA)
だから
俺はアイツの弟子とやらをぼこぼこにしたかったんだ。
ずっと俺は思っていたんだ、アイツが居なかったら俺はもっと上の地位にいただろう、アイツが居なければ俺の前には敵なしだろうと。
でもリトロは俺の前に存在している、いくら俺が居なくなることを望んでいてもアイツは存在し続ける。
ホント、神様が憎いねぇ。
そんなことを考えつつも闘技場へと足を運んだ、憎きアイツの弟子と共に。
「あの、どこへ行くんですか……?」
弟子はそういうが無言を俺は貫きつづけた。
一体どうしたらリトロの弟子を殺せるんだろうか、少なくとも一筋縄ではいかんだろう。
リトロはこの国で唯一ドラゴンと相対して生き残っているんだからな。
弟子もそのくらいの力を持っていたとしても何も不思議ではない。
俺たちは闘技場へ着くと、数秒の間と共に試合を始めるのだった。
「お前は本当にリトロの弟子なんだよな?」
「は、はい」
「……じゃあわしを納得させてみな」
即座に拳に力を籠めると俺は弟子に向かって走り出す。
弟子は驚いたような顔をすると即座に頭を守ろうと手が動くのが見えた。
しかし俺には一歩及ばない、俺の奇術には到底及んでいない。
鈍い音共に弟子は宙を一回転すると壁に激突する。
途端に砂埃が舞い、弟子は見えなくなるが、俺は容易に近づいてゆく。
弟子はどうやら頭から血を流しているようだった。
「お前は本当に弟子なのか?」
頭を必死に抑えながら頷くそいつを見て、俺の怒りを頂点を超えたのだった。
リトロの弟子でありながら俺の手加減したパンチで頭から血を流している、そしてそんな状況にも関わらずこいつはまだ奇術を使用しない。
それだけでも俺にとって十分すぎるほど憎悪が湧いたのだった。
「お前、俺をなめてるのか?」
そのまま全力でそいつを殴りまたもや壁に激突させると両手でそいつの首を絞め、骨を折ろうとした、がギリギリで逃げられる。
俺は背中を思い切り蹴り上げそいつをまたもや空中に上げると、奇術を連続で使用し、全方向からそいつを全力で殴った。
しかしここで俺はとあるミスをしてしまう、
「なめてるようだから言ってやるよぉ!俺の奇術はぁ!対象の後ろにワープする、だぁ!!」
これが俺の唯一のミスだった、これによりあの野郎に対策を立てられてしまったのだ。
その一方哀れな俺は、無我夢中にそいつを殴りまくっていた。
魔の手に気づかずに、ね。
異様なほどあふれ出る透明な何かを命からがらよけきった俺は完全に油断していたんだ。
最後のバリアをよけきると弟子は前のめりに倒れそのまま死んだように眠っていた。
「やっぱすごいな!!」
弟子の倒れる音と共に男の声が響き渡る。
「はぁ、はぁ、誰だ……?」
意識もうろうとしながらも臨戦態勢を崩さない俺と小さめの拍手をしながら俺たちが入ってきたドアから近づいてくる謎の男。
どうやらまだまだ戦いは終わらないようだ。
その男は何とも言えない雰囲気を醸し出していた。
明らかに怪しく、それでいてどこかやさしさも感じる男は表面上の御託を並べつつどんどん俺の間合いに近づいてくる。
そしてその男が俺の間合いに入った時、俺は
全力でそいつを殴った。
勝負は一瞬だった。
「流石、オシャッシ―の二番目!この僕に八咫烏を使わせるとはねぇ」
俺は倒れていた。
上半身と下半身が割れた状態で。
「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!」
ないはずの下半身がどんどんと熱く、痛く、苦しく、そして痺れていくのを感じた。
それと共に上半身からは寒く、地面に沈んでいく感覚が頭の中を貫いた。
「ルソアさぁん!!僕やりましたよぉぉぉ!!」
そんな俺をお構いなしにあの男……金髪の男は剣を片手に誰かに手を振っていた。
そしてそこで完全に俺は事切れるのだった。
「で、ルソアさんこの死体どうやって運びますか?」
「そうだな……とりあえずこの場を破壊してから俺がワープで持って行く、お前は思い切りここで暴れまわれ」
「はぁい!」
特別話 マルクド編2 ヤタガラスとイノシシ
完
作者から
こんにちは、またはこんばんは、味海です。
今回のお話はいつものひどい文章がよりひどくなっていると思います。
本当に申し訳ありません。
なるべく本編は崩さないようにするのでこれからも異世界戦争をよろしくお願いします。
次回予告
○○○編、完成次第投稿