コメディ・ライト小説(新)

Re: ファイティン・ラブ!~彼氏は推しでした~ ( No.13 )
日時: 2023/09/10 17:39
名前: このか ◆XqDKo6W48k (ID: SgaRp269)

《第13話》

「あ、よろしくね!」
までは良かった。
「そうだ、初っ端から失礼な事言っちゃうけど…」
ここまで言って俺は後悔した。
いや、失礼な事を初対面の、しかも学級委員長に言うな!
しかしここまで来てどうしたらいいのか分からない。
この世界は、分からないことだらけだ!!

「学級委員長にしてはかなりひっそりしてるね」
「あ、委員長は推薦でなったんで、私はそんなに目立つタイプではないです」
と淡々とした答えを返され、俺は安心する。
「そうなんだ。大変だね」
と相槌を打つ。
だが、学級委員長ってこんなにもひっそりしてたっけ…?
17年間の人生で、出会ったことのないタイプだと思った。
今まで会った学級委員長は大抵、みんなからよく話しかけられる人気なタイプだったから、意外に感じた。

それから柴田さんが先生に呼び出され、1人でいたら、今度はボブヘアの女子に話しかけられた。
「熊野陽花です。よろしくね」
と手渡された名刺サイズの紙には、SNSアカウントと、住所、電話番号が書かれていた。
なるほど、名刺のようなものか。
「どこから来たの?」
「えっと、宮城県の仙台市からです」
「へー、そうなんだ〜。身長高いよね。いくつ?」
「181cmです」
「え、めっちゃ高い!あ、もしかしてだけど几帳面そう」
と机の上に出していた手帳に熊野さんは目を向けた。
「血液型、A型?」
「あ、はい。すごい、人を観察するの好きなんですか?」
「うん。なんか面白いんだよね。こうやって話を聞くのもすきなんだ」
世の中、いろんな人がいるなぁ。