コメディ・ライト小説(新)
- Re: ファイティン・ラブ!~彼氏は推しでした~ ( No.24 )
- 日時: 2023/11/06 05:32
- 名前: このか ◆XqDKo6W48k (ID: FA6b5qPu)
《第23話》
その日の放課後、早速みんなで学級旗を作ることになりました。
といっても、集まったのは私と伊達さん、三浦くん、それから部活がないという杏ちゃんだけでとても人数が少ない……。
陽花ちゃんや他のみんなも委員会や部活があるみたいだかる仕方がないけれど、本音を言うともっと来てほしかったなぁ。
そんな事を考えながら職員室に布を取りに行って、塗料も取ってきて作業スタート。
三浦くんがプロジェクターを借りてきてくれたので、それに学級旗のデザインを読み込ませ、黒板に貼った布に映していきます。
プロジェクターで映ったデザインに合わせ、鉛筆で線描きを施していく。
10分くらいで終わったので、次は色塗り。
4人で協力して、丁寧に色を塗っていきます。
沈黙が流れていた教室で最初に声を出したのは、三浦くん。
「政宗は、こういうの得意なの?」
いつの間にか距離を縮めて、下の名前で呼び合う仲になったんだ…。
三浦くんのコミュ力にはつくづく感心する。
「え?いや、そんなに得意だと思ったことはないけどな」
「いいなぁ、絵の才能」
と羨ましがる杏ちゃん。
私もなにか言ったほうがいいかな…。
そう考えているうちに、会話はいつの間にか進んでいました。
会話の中に入ることは諦めて、1人黙々と作業していたらついに私が会話の話題に。
「柴田さんって、意外と静かだよね。集中力あるって感じ」
うわぁ、なんと返答しようか!
「え…そんなに集中力ないと思いますが…」
いいえ、コミュ力がないので黙っているだけです。
言葉の裏にそんな意味を込めながら言うと、三浦くんからまさかの一言が。
「いや、美織ちゃんは集中力あると思うよ。じゃなかったらテストで学年1位キープできないって」
「えっ!?もしかして、私この間のテスト1位だったんですか!?」
忙しくてまだ順位チェックしてなかった!
なのにネタバレ食らった……。
「そうじゃないの?俺見たよ」
と伊達さんまで反応してきて、私は頭がパニックになりながらただ作業を続けていました。