コメディ・ライト小説(新)

Re: ファイティン・ラブ!~彼氏は推しでした~ ( No.25 )
日時: 2023/12/06 12:09
名前: このか ◆XqDKo6W48k (ID: mKkzEdnm)

《第24話》

その日の夜。
私はまた豊臣さんが出してくれたお抹茶を飲みながら、伊達さんと愚痴を言い合っていました。
この間お茶を点ててくれたのは豊臣秀吉さん、という方みたい。
従兄弟まで戦国武将の名前だなんて奇跡だと思う。

愚痴は色んなジャンルへと飛び、家族の話へ。
愚痴を言い合うといっても、伊達さんが聞き上手なので私だけが話しているみたい…。
そんなことを考えつつも、愚痴は止まる気配すら見せてくれません。
「ひどくないですか!?インフルのときくらい家事せずに休んだって良くないですか?」
「それはひどいね…インフル辛いのに」
「しかも!自分がインフルのときはあれ買ってこい、これ買ってこいうるさいんです!」
「あ~、それないわ」
と伊達さんは私の愚痴をとにかく真面目に受け止めてくれていました。

ついに長い長い愚痴を語り終え、机に突っ伏してしまった私に、なんと伊達さんはブランケットまで掛けてくれたのです。
「エアコン寒くない?」
「あ、いえ…。なんかここまでしてくれると罪悪感が湧いてきてしまって……」
「そんな思う必要ないのに」
転入生相手に何言ってるんだろ…。
これでも学級委員長だからもっとちゃんとしないとなぁ。
「柴田さんって人見知り?」
「私、人見知りに見えますか…?」
「いや、そうじゃなくて。学級旗やってるときもずっと静かだったなぁと思って」
「あぁ…」
何回か迷った末に、私は伊達さんに自分の過去を話すことにした。
なぜか自分の意志で、そうすることにしたのだ。
伊達さんに対して、今までとは違う、なにか特別な感情が湧き上がっている。
これ、なんだろう…?