コメディ・ライト小説(新)

Re: ファイティン・ラブ!~彼氏は推しでした~ ( No.37 )
日時: 2024/09/15 07:25
名前: このか ◆XqDKo6W48k (ID: 8rukhG7e)

《第31話》

超能力の話が一旦解決したところで、私は家に戻り、自分の部屋で陽花ちゃんと杏ちゃんと、夏休みの予定について電話で話していました。

「夏休みどこ行く?」
「どこに行こうかなぁ。と言っても、吹奏楽部はコンクールがあるから、なかなか休みがないんだよね…」
陽花ちゃんがそう、嘆く。
星川高校の吹奏楽部は、東関東の中でも、かなり強豪で、毎年全国大会に出場している。
よく楽器を持ち帰ってる人を見かけるから、きっと休みの日も毎日練習しているんだろうなぁ。
「しかもさぁ、今年多分、宿題の嵐だよ」
「秋からは、志望校別のクラスだしね。クラス分けテストもあるし、予習もしないといけないし」
「でも私たちにとっちゃ…。勉強をたくさんしたいから、星川に入ったわけで、勉強が青春なんだよ」
と杏ちゃんがいいことを言った。
勉強が青春、将来の利益にもなるし、なんだかいい響きです!

結局、夏休みの予定は決まらないまま、電話を切り、リビングに戻って、倫理の勉強を始めました。
ペンを動かしながら、『勉強が青春』という杏ちゃんの言葉が頭の中で反響していた。
勉強できる新たな場所、例えば図書館でも開拓しようかなぁ……。
伊達さんにも夏休みの予定、聞いてみようかな。
そう考えて、ふと手が止まりました。

あれ、私、なんで伊達さんに夏休みの予定を聞こうとしたんだろう?
ただ席と家が隣であるだけなのに…。
なんで、頭の中に伊達さんの名前が浮かんできたんだろう……。