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コメディ・ライト小説(新)
- Re: ファイティン・ラブ!~彼氏は推しでした~ ( No.47 )
- 日時: 2025/03/24 16:03
- 名前: このか ◆XqDKo6W48k (ID: 5pWnbbjD)
《第35話》
「先程は、本当にありがとうございました!助かりました」
伊達さんにそうお礼を告げると、笑いながら言葉を返してくれました。
「いやいや、お礼を言いたいのはこっちの方だよ。いつも助けてもらってるから」
あれ、なんか胸がキュッ、っとなるし、不意に鼓動が速まっているような……。
全身に血が行き渡るのも感じる。
私、やっぱり伊達さんの事好きなんだ。
そう考えると、顔から煙を出してしまいそうで、私は改めてお礼を告げてから、足早に自分の机へと向かったのでした。
「・・・ってことがあって……」
その日の昼休み。
私は1時間目の話を陽花ちゃんと杏ちゃんにしてみました。
「数学の応用問題、もっと確実に得点できるようになりたいなあ。やっぱもう少し問題集を血肉化しないとダメかな…」
私がそう呟くと、2人は顔を見合わせて、驚いた様子で声を上げました。
「え、ちょっと待って!応用問題云々の前に、みおりん、それって……」
「「恋なんじゃない!?」」
「やっぱり……」
とため息が零れる。
恋愛はしてみたいけど、勉強に支障が出てしまうのも大きな問題だ。
頭を抱える他ない。
だとしたら、とっとと自分の思いを伝えればいいのでは?
でも、もし振られたら…。
気まずくなるのは確実だし、学級委員長としても、クラスメイトと気まずくなるのは避けたい。
よく考えたら、伊達さんのようなハイスペック男子は、私のような人に見向きもしないのでは
たまたま隣の席と、隣の家だっただけで……。
考えれば考える程、ネガティブな思考が脳を支配していく。
私はこの脳内の喧騒から逃れようと、ゆっくり瞬きをしたのでした。
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