コメディ・ライト小説(新)
- Re: ファイティン・ラブ!~彼氏は推しでした~ ( No.7 )
- 日時: 2023/08/09 15:49
- 名前: このか ◆XqDKo6W48k (ID: 0LPJk3K6)
《第7話》
「だいぶ遅くなっちゃったね。家まで送ってくよ」
という伊達さんの提案に、私は慌ててしまいました。
この高身長イケメン男子に家まで送ってもらうなんて、心臓が持たないと思ったからです。
「いえいえ…。そんなの恐縮です。伊達さんは電車通学なんですか?」
「うん。横浜駅から乗ってくよ」
「じゃあ、駅まで一緒に行きましょうか」
というわけで、私と伊達さんは横浜駅まで一緒に歩いて行くことにした。
偶然なことに乗る電車も同じだったので、一緒にホームで待つこととする。
「横浜駅ってホーム多いんだね」
「新幹線は止まらないけど、10番線まであります」
「桜木町も近いのかな」
「ここから京浜東北線などに乗ればすぐ行けます!私もよく行きますよ」
部活がない日は、陽花ちゃんたちとみなとみらいに遊びに行く事もある。
などというたわいもない話をして、私達は自宅へ帰る人達と共に、電車に乗り込んだ。
「次は~」
と自分の自宅の最寄り駅がアナウンスされたところで、やっと息がつけた。
家に帰れる!!
家がもっと横浜駅から先だったらこの高身長、イケメン男子に心臓破壊されてるところだった…!
「私、次の駅で降ります。伊達さんはもっと先の駅ですか?」
「いや…。次の駅だよ」
「すごい偶然ですね!」
まさかまさか。
私、ついに心臓が破壊されるのか…!?
どうしようという焦燥感に包まれながら、私は電車を降りました。
どうやら伊達さんも、同じ方向へ歩くみたいだったので、一緒に歩いていきます。
「まさか家が近いとは思いませんでした」
「確かに俺も思わなかったなぁ」
歩いてるうちに、家のマンションが見えてきたので、お別れ…と思ったら先に伊達さんが私の家のマンションへ入って行ったのでびっくりしてしまいました。
「え…!」
「どうしたの?」
エントランスで立ち尽くしている私に伊達さんが声をかけます。
「いや、私も同じマンションだったので…」
「え…?びっくりしたんだけど!」
私の心臓がとうとう破壊されてしまいそう……。
伊達さんと2人きりで、一緒にエレベーターに乗り込んだ私が自分の住んでいる階である「3」と書かれたボタンを押そうとすると____
そこは既に押されていました。