コメディ・ライト小説(新)
- Re: 桜はすぐに散るから ( No.4 )
- 日時: 2024/03/20 16:21
- 名前: 黒百合 (ID: SGjK60el)
目を開けると、目の前に春川がいた。床で寝ていて俺の横にいる。
「おはよう」
春川に言われ、俺も同じ言葉を言う。
「ねぇ、何やってんの?」
気になりすぎるので聞いてみる。
「驚かせようとしたんだけど、驚かなかったね」
驚かせたかったらしい。どうしても春川の性格がよくわからない。
「今日は、どこ行くの?」
春川に問う。
「ちょっと悪いことしよ……」
悪いこと!?どういうことだろうか。
「春休みの夜の学校に忍び込もうよ」
何をどうして、こんなことが思い付いたのだろうか。でも面白そうだから、やってみるか。
「分かった。じゃあ、夜まで何する?」
春川が少し考えている。
「橋の上にでも行かない?」
橋……吊り橋効果?
「どこの橋、行くの?」
うーん、と春川は考える。
「近くの橋!」
おい、近くの橋かよ。
「近くの橋なんかでやることある?」
「景色を見に行こう。たぶん綺麗だよ」
言われてみれば、あの橋から景色を見たことないかも。
「行こうか」
近くの橋……秋茜橋(※創作の地名)に着いた。
「なんで秋茜橋って言うか知ってる?」
春川に問われ、知らないと言う。
「単純な理由でね、赤いからだよ」
春川がそんなことも分からないの?とでも言いたそうな顔で見ている。その目でずっと見つめられたいと思ってしまった俺は変態だろうか。
「それじゃ、景色見るかぁ」
俺は景色を見る。
「うわぁ~、綺麗だね」
俺たちは景色に感動している。やることがなくてもこの景色を見れるだけでいいのかもしれない。遠くに見えるビルや住宅街、その中に見える木や川、自然と人工。その景色に見惚れていたら、夕方になっていた。
「じゃあ、家に帰って学校に侵入する計画を考えよう」
作戦を考えるため春川の家に帰る。
「どうやって入るの?」
とりあえず聞いてみる。
「柵を越えて、校門から入ってみよう!」
そのやり方で行けるのか問う。
「大丈夫、今日は先生いないし、セキュリティはハッキング済み」
春川が本当にヤバイやつな気がしてきた。
「よし、行こうか!」
夜の学校に入る。暗くて怖い。
「あれ?花崎、怖がってる?」
春川にからかわれて恥ずかしくなる。
「怖くない」
俺は怖くないと強がる。背筋に違和感を感じ発狂する。
「ん?私が触ったんだけど……怖かった?怖いなら、私の腕に掴まっていいよ」
結局、春川の腕に掴まることにした。
「そういえば、学校に何しに来たの?」
理由もなく、学校に来るとは考えられないので聞いてみる。
「遊びに来た」
俺は思わず、は?という。
「遊びに来ただけだよ」
春川の考えがよくわからない。
「とりあえず屋上行こうか」
何を考えているか読めないが、それも魅力なのかもしれない。屋上に着いた。さっきも思ったが、高いところから見る景色は良い。
「いいね、屋上。普段、来れない場所だからかな?」
そうかもな。してはいけないことをしたくなるのが人間なのかも。夜風が心地良い。春川の髪が風で揺れ、良い匂いがする。そうしていると時間が遅くなったので、家に帰ることにした。帰りも校門から出ていくことにした。春川の家に着き、俺たちはすぐに寝た。今日は二人でベッドで寝る。