コメディ・ライト小説(新)

Re: 天使か悪魔じゃなくて「天使&悪魔」 ( No.3 )
日時: 2024/01/18 13:31
名前: 彩雪 珠麗愛@じゅりあ (ID: MdPoIpHk)
参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?mode=view&no=13801

第1話 ギャップ

天堕あまおち 黒薔くろは(シャドウ・ゼレデリア)Side

「うっわ、まじだるい」
そう呟いたのは"悪い子"を演じる私、天堕あまおち 黒薔くろは…では無く、隣を歩く双子の兄、天堕あまおち 白桜はくらだった。
親が居なくなったのを確認してすぐに、白桜はきっちりと閉めていた制服の襟ボタンを外し、ネクタイを緩めた。きっちりとセットされた髪の毛をぐしゃぐしゃと掻き乱し、ポケットの潜めていたピアスを付ける。
「お兄ちゃんやっぱギャップ凄いよね…」
私は髪の毛をぐしゃぐしゃと掻き乱して居る白桜を見ながら、そう呟いた。
「そう言う黒薔こそ、俺よりギャップ強いじゃん」
「え〜そんな事ないよ、いっつも悪魔演技する為に、悪魔ギャルの子に色々教えて貰ってるだけ〜」
「へ〜、興味無いわ」
「酷、ちょっと位興味示してくれたって良いじゃんか」
「うわ、最悪、今日チョーカー持って来忘れた」
会話の辻褄が合っていない様な気がするが、取り敢えずそれは放って置く。
「チョーカー?この前買ったあれの事?」
「そう」
「私が今日付けて来たからお兄ちゃんにあげるよ、お父様が今日の朝、無理矢理私にチョーカー付けて来て…」
「あ〜…そう言う事ね」
私はチョーカーを外そうと、留め具に手を掛ける。
「俺が外してやる」
「本当?ありがとうお兄ちゃん」
かちっと音がして、首の締め付けが緩んだ。
私は鞄からヘアゴムを取り出し、ハーフアップにして居た髪の毛を三つ編みに編み込んで行く。
ついでに眼鏡を取り出し、膝上15㎝だったスカートの長さを膝下に調節する。
「よし完了!」
「地味子かよ」
「地味子目指してるんで」
「地味子目指してるって…お前だけでしょそれ」
そう呟いた白桜は派手にチャラチャラして居る。
綺麗にセットされて居た透き通る様な白色の髪の毛はセットされて居た跡形も無くぐしゃぐしゃに爆発して居る。
襟元は全開、さらにチョーカーのせいか色気が半端無い。
耳元のピアスは揺れる度にチャリチャリと音を立てる。
「お兄ちゃんは何?ホストでも目指してる訳?」
「あ"?これ位普通の着こなし範囲だろ」
「いや…十分範囲外だよ」
そんな感じでいつも見たいに会話して居ると気付いた。
私達、今現在、よく分からない薄暗い森に迷い込んでしまった見たいだ。
「どこ?ここ」
そう呟いた時、人影が見えた。

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