コメディ・ライト小説(新)

Re: 天使か悪魔じゃなくて「天使&悪魔」 ( No.7 )
日時: 2024/01/19 09:21
名前: 彩雪 珠麗愛@じゅりあ (ID: MdPoIpHk)
参照: https://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?mode=view&no=13801

第4話 悪魔楼

天堕あまおち 黒薔くろは(シャドウ・ゼレデリア)Side

悪魔楼へと続く廊下は正直言って…視力が悪くなる様な所だった。
黒色の壁に金色のシャンデリアとか宝石とか、とにかくキラキラしててジャラジャラしてる物が多く置いて有った。
さらにミラーボールでも吊るして居るのか、時々目を襲うスポットライトに悩まされた。
私の楽しみにして居た地味子生活は台無し。
悪魔楼へと続く廊下はまるでお兄ちゃん見たいだった。
廊下でこのクオリティなら、悪魔楼本体はとんでも無い事になって居るのだろう。
悪魔楼本体の構造を考えるだけでも怖いし、その内目が失明するかも、と思った。
「わぁ、綺麗」
棒読みで呟くと、背後から衝撃を感じた。
「あら、新しい女悪魔サキュバスちゃん?」
思わず振り返る。
色気を纏った女悪魔サキュバスに抱き付かれて居た。
その隣には彼氏らしき男悪魔インキュバスが控えて居る。
彼氏の方から殺気を感じるのは気のせいだろうか…。
「え、えっと…今日からここに通う事になって…」
「へぇ、あ、私はローラ・ウァレフォル、こっちは私の彼氏、アーロン・アイム」
「えと、私はシャドウ・ゼレデリア、です…」
「シャドウかぁ…よろしくね、もし良かったら教室まで案内してあげる」
「良いんですか!?」
「うん、勿論」
ローラ・ウァレフォルは私を連れて、教室まで案内して行く。
不意に強い視線を感じて、振り返った。
視線の元は…ローラ・ウァレフォルの彼氏、アーロン・アイム。
「あの…ローラさん…アイムさんご機嫌斜めです…」
「え?あぁ、アーロンは嫉妬深いからシャドウに嫉妬してるだけかも、大丈夫だよ、それと、私の事はローラって呼び捨てにして?」
「ロ、ローラ?」
私がローラを呼ぶと、アーロン・アイムからの視線がますます強くなった。
「やっぱりローラちゃんって呼ばせて下さい…」
「も〜、アーロン、嫉妬も大概にしてよね、新しい女悪魔サキュバスちゃんに向かってやる事じゃ無いでしょ?そんな事するなら嫌いになっちゃうよ?」
そう言ったローラちゃんの言葉にアーロン・アイムはぴく、と反応する。
「嫌わないで、ローラに嫌われたら死ぬ」
「じゃぁその視線もう辞めて?」
「分かった」
そう言ったアーロン・アイムはローラちゃんに抱き付いて、私と視線を合わせた。
「次俺のローラといちゃついてたら殺す」
そう口パクで言われ、思わず冷や汗が流れた。
「あ、ちょっとアーロン今、シャドウに殺す、って言ったよね?」
「言って無い」
「嘘つくなら嫌いになっちゃうよ?良いんだ?」
「嫌だ、ごめんなさい」
何だかアーロン・アイムが猫見たいで可愛く思えた。
「俺、アーロン・アイム、アイムって呼んでくれれば良いから、あとなるべくローラに触らないで」
「あ、うん、私はシャドウ・ゼレデリア、それに、私、女悪魔サキュバスだから、ローラちゃんの事なんて狙わないよ〜」
「教室、着いたよ」
そうローラちゃんに言われ、気付く。私、ローラちゃん達とクラス同じかも分からないのに、ここに来た意味は無いのでは無いかと。
「えっと、案内して貰ったのに言い辛いんだけど…私、どこのクラスかまだ分かって無くて…」
「え?もしかして天使楼だった?」
「いや、そう言う事じゃ無くて…」
「私達の学園、元々生徒の数が少ないから、クラスは1クラスしかないよ?」
「あ、そうなんだ」
「シャドウって面白い子だよね〜」
そう言いながら、ローラちゃんは教室の扉を開けた。
で、教室の中はやっぱり予想通り派手で、目が失明しそうになった。

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