コメディ・ライト小説(新)

恋ワズラヒ ( No.2 )
日時: 2024/01/28 13:57
名前: pepon (ID: 1i8B7xBH)

【第1話】

Pi Pi Pi Pi…

うるさい。

…カチャッ

朝6時30分。
いつものように目覚ましの音に起こされた。

まだ寝たいけど、遅刻したらだめだからなぁ。

「今日も頑張るか」

なんて、言えるはずもないくらい眠いまま朝ごはんを食べに行った。

奈子なこ「おはよう」

今日は珍しくお母さんがいた。

怜奈れな「お母さん、おはよ。この時間にいるなんて珍しいね」
奈子「今日、できるだけ早く怜奈と話さなきゃいけないことがあって」
怜奈「え、私に用があったの?」
奈子「うん。朝ごはん食べながらお話ししようか。」
怜奈「わかった…。けど、遅刻しないように手短に頼むよ!」
奈子「それはもちろん!さ、早く食べましょ。」

お母さんは、家にいても会うことがほとんどない。
深夜2時に帰ってきて、朝の6時に家を出る。
2歳の時、両親は離婚。それからお母さんはずっと働いている。

奈子「あのね怜奈。」
怜奈「うん」
奈子「お母さん、結婚しようと思うんだ」

え?

怜奈「結婚、って?」
奈子「彼氏がいるの」
怜奈「そう、なの?その人はちゃんとした人?」
奈子「ええもちろん。"前の人"とは違ってとても誠実でやさしい人」
怜奈「ふーん。」
奈子「怜奈はどう思う?」
怜奈「うーんと、結婚自体に反対なわけじゃないけど、でもやっぱりお父さんのことがあるから不安。あの人みたいにDV振るわれたらって考えると、とても怖い」

お母さんの見る目もない可能性があるからね。

奈子「それは大丈夫よ。彼は子持ちで愛情をこめて育てているみたいだから」
怜奈「てことはバツイチ?大丈夫なの?」
奈子「死別、らしいわよ」
怜奈「ああ。成程…。」

怜奈「えっと、とりあえず学校で考えてもいいかな?」
奈子「うん。ごめんね、驚かせちゃって。今日怜奈が帰ってきたら彼氏に子供と来てもらう予定だから、そこから考えてもいいのよ。」
奈子「…っと、もう7時ね。準備しなさいよ」

準備できなかったのはお母さんのせいなんだけど、それより…だなぁ。

怜奈「わかった」

一応余裕をもって起きてて、助かった。

着替えて、メイクはできないからスキンケアだけして、髪も整えて。

怜奈「よしっ!」

7時45分。家を出る時間だ。

奈子「怜奈、いってらっしゃい!」
怜奈「いってきます」